故安倍晋三首相が、在任当時にドナルド・トランプ前大統領に贈ったゴルフクラブ。現在、それが行方不明らしい…。

ドナルド・トランプ氏が在任中に贈られたギフトのうち、法律で定められた国務省への報告がされていなかったものは100点以上、総額30万ドルに及んでいる。

アメリカでは、大統領や副大統領やその家族が、他国の要人から受け取った一定額以上の贈与品は国務省に報告し、公表することが連邦法で義務付けられているが、ドナルド・トランプ氏はこれを行っていなかった。

画像: 故安倍晋三元首相とドナルド・トランプ元大統領。2019年5月、千葉県の茂原カントリー倶楽部にて

故安倍晋三元首相とドナルド・トランプ元大統領。2019年5月、千葉県の茂原カントリー倶楽部にて

引き続き調査したところ、エルサルバドルの大統領が贈った等身大のドナルド・トランプ氏の肖像画や安倍晋三元首相が贈ったゴルフクラブなどの所在が不明だという。

トランプ氏にすれば、それらは全て個人的なギフトであって、報告する義務がないはずだと述べているが、上記法律によれば415ドル以上の品を私物化するには、改めて自費で購入し、代金を国庫に納めなくてはならない。

2016年にトランプ氏が大統領に当選した際、安倍元首相がマンハッタンのトランプタワーへ手土産として持参したのは、本間ゴルフのベレスS-05ドライバー。通常市販モデルとは違う、完全オーダーメイドモデルで価格は50万円以上。

大統領に当選したとはいえ就任前の話なので、個人的な贈り物と言えなくもないが、ワシントンポスト紙によれば、安倍元首相が2017年にフロリダのトランプインターナショナルゴルフクラブでのプレー、そして、2018年に霞ヶ関カンツリー倶楽部でプレーした際にトランプ氏に贈ったという複数のゴルフクラブ(3000ドル相当)もホワイトハウスに残されていなかった。

415ドル以上のギフトに対する規定は1966年に作られた法律で、少額すぎるような気もしないではないが、気に入って手元に置いておきたいのならば購入すれば済むこと。

ビリオネアのトランプ氏であればなおさら。トランプ氏は、現在、以前に関係を持っていたポルノ女優への口止め料を選挙資金から流用した疑いにより係争中。頭痛の種がさらに増えている。

※週刊ゴルフダイジェスト2023年4月11日号より(PHOTO/Getty Images)

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