女子プロと提携し、ゴルフを通じた地域振興プロジェクトをスタートさせたのは福島県の「浜通り」だ。

浜通りとは、いわき市、広野町、楢葉町、富岡町、川内村、葛尾村、大熊町、双葉町、浪江町、飯舘村、南相馬市、相馬市、新地町の13市町村からなる集合体で、福島県東部の太平洋沿岸地域。

東日本大震災や福島第一原子力発電所事故の後、福島県浜通りに市町村の枠を超え、若手経営者が集まって結成されたのが一般社団法人「HAMADOORI13」(浜通りサーティーン)だ。

「HAMADOORI13」浜通りサーティーンを結成

同法人に所属する会員は現在200人で、地域の枠を超えて再生・振興を目指し、次世代にバトンタッチしていこうと活動している。その一環として、今年から活動を始めたのが、女子プロゴルファーと連携したゴルフイベントの開催だ。

手始めとして4月中旬に、いわき市にある五浦庭園カントリークラブでキックオフイベント「女子プロ交流戦2023」が開催された。

画像: 振興イベントのキックオフ「女子プロ交流戦2023」会場、いわき市の五浦庭園カントリークラブ

振興イベントのキックオフ「女子プロ交流戦2023」会場、いわき市の五浦庭園カントリークラブ

遠藤冴子プロ中心に「女子プロ交流戦2023」開催

いわき市出身、地元・富岡高校卒の遠藤冴子プロが中心になり、女子プロ10名が参加。同法人の会員や一般ゴルファー10組40名がプレーして交流を深めた。このプロジェクトに至った経緯を同法人のリーダー的存在である宮本政範氏が話す。

「温暖な気候に恵まれた浜通りには各地にゴルフ場があり、東日本大震災前からゴルフ熱は盛んでしたが、それ以上に盛り上げたいんです。現在、福島県内の私立高校は一校にしかゴルフ部がありません」

「それでも、県立富岡高校には国際スポーツコースが設けられ、サッカーに加え、ゴルフの選手養成も進められていて、遠藤プロもここで育っています。今回のプロジェクトは震災から12年を経て、ゴルフをキーワードに浜通りの活性化につながってくれれば、これに勝る幸せはありません」

画像: いわき市出身、富岡高校卒の遠藤冴子が中心になり、女子プロ10名が参加

いわき市出身、富岡高校卒の遠藤冴子が中心になり、女子プロ10名が参加

秋には女子プロと子どもたちが参加するイベントを開催すべく、スポンサー探しに汗を流している。ゴルフでの地域振興に舵を切ったこれからに期待したい。

※週刊ゴルフダイジェスト2023年5月23日号より

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