国内女子ツアー「RKB×三井松島レディス」最終日、優勝争いは通算11アンダーで並んだ双子の岩井姉妹と山下美夢有によるプレーオフにもつれ込み、2ホール目でバーディを奪った岩井千怜に軍配が上がった。千怜は今季初優勝で通算3勝目。姉妹によるプレーオフはツアー初の出来事だった。
画像: ツアー史上初の双子のプレーオフ対決を演じた岩井姉妹。プレーオフ2ホール目、パー5の2打目でドライバーを握って優勝を決めた千怜(左)と惜しくも敗れた明愛(撮影/岡沢裕行)

ツアー史上初の双子のプレーオフ対決を演じた岩井姉妹。プレーオフ2ホール目、パー5の2打目でドライバーを握って優勝を決めた千怜(左)と惜しくも敗れた明愛(撮影/岡沢裕行)

「明愛がドライバーを握ったので、それもいいなと思って…」(千怜)

リアリティーがなくて漫画でも描けない――。二刀流で活躍するエンゼルス・大谷翔平選手の活躍をこう表現するのを何度か目にするが、双子の姉妹がプレーオフで優勝を争うという展開もフィクションだとしたらあまりにも出来過ぎ。しかも、そこに昨季の年間女王、”最強”のプロが割って入るのだから現実というのは何が起こるか分からない。

18番パー5で行われたプレーオフがまさに、その"漫画的"だった。

1ホール目を3人揃ってパーとして迎えた2ホール目、岩井姉妹はティーショットをほぼ同じポイントにナイスショット。2打目をともに直ドラを選択した。残りは約240ヤード。先に打った姉・明愛がピンまで30ヤード手前のラフまで運ぶと、妹・千怜はさらに飛ばして、残り15ヤードの距離に運んで見せた。

「届かなくもない距離なのでチャンスがあれば、狙いたいと思いました。千怜も直ドラで来ると思ってました」(明愛)

「明愛がドライバーを握ったので、それもいいなと思って、ファンの皆さんを楽しませたいなと思って私もドライバーを選びました」(千怜)

普段から直ドラも選択肢に入れている明愛に対して、千怜は試合では初めてのトライ。思いはそれぞれだったが、結果的には同じ攻め方にたどり着いた。

画像: プレーオフ2ホール目、2メートルのバーディパットを沈めて、ガッツポーズの千怜(撮影/岡沢裕行)

プレーオフ2ホール目、2メートルのバーディパットを沈めて、ガッツポーズの千怜(撮影/岡沢裕行)

「8割悔しくて、2割は千怜が勝ってくれて嬉しい」(明愛)

グリーン上では山下の5メートルが惜しくもカップに蹴られた。続く明愛が2.5メートルを外すと、最後は千怜が2メートルを沈めて決着となった。

双子対決を制した千怜は

「今季はあと一歩で敗れてきたので、1勝目がこのような形でめちゃくちゃ嬉しいです」

敗れた明愛は

「8割悔しくて、2割は千怜が勝ってくれて嬉しいです」

岩井ツインズは夢見てきたプレーオフ対決を楽しんだ様子だった。

同じ髪形をされたら見分けるのが難しいと思えるほど、顔立ちも背格好もよく似た2人だが、実は二卵性。スタッツを見ると、2人のゴルフにも違いがあることが見えてくる。

ドライビングディスタンスは5位の千怜(255.09ヤード)に対し、明愛は11位(251.31ヤード)。これがパーオン率となると明愛が5位(70.75%)、千怜が23位(66.67%)と逆転する。

飛距離に勝る妹とアイアン巧者の姉。プレーの違いが数字に表れている一方、今季はここまでともに1勝、メルセデスランキング(千怜5位、明愛6位)や平均ストローク(明愛3位、千怜5位)ではほぼ互角で、レベルの高い戦いを繰り広げている。

ルーキーだった昨季以上に上位でプレーする機会の多い2人だけに、再び双子で優勝争いを演じる可能性は十分。

漫画でも描けない”直ドラプレーオフ対決”以上のストーリーがまた誕生するのも時間の問題かもしれない。

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