世界女子アマチュアゴルフランキング141週連続1位だったローズ・チャンがプロに転向。主催者推薦で出場した米女子ツアーのみずほアメリカオープンでデビュー戦優勝を飾った。同じスタンフォード大出身の先輩タイガー・ウッズでも成し得なかったデビュー戦Vに“女性版タイガー”あるいは“タイガーを超えた?”の声も聞こえてくる。

3日目に6アンダー65をマークしただひとり二桁アンダー(11アンダー)まで伸ばしたチャンは最終日スコアを落とし苦しみ通算9アンダーでツアー3勝のジェシファー・カプチョに並ばれプレーオフへ。18番でおこなわれたサドンデス2ホール目で相手がボギー、チャンがパーをセーブしプロ転向初戦で栄冠に輝いた。

画像: プロデビュー戦である米女子ツアー「みずほアメリカオープン」でさっそく優勝を手にしたローズ・チャン(写真/Getty Images)

プロデビュー戦である米女子ツアー「みずほアメリカオープン」でさっそく優勝を手にしたローズ・チャン(写真/Getty Images)

「周囲の応援に応えたいと思っていました。でもまずは自分のプレーに集中することを考えました」とチャン。

スタンフォードに在学した2年間でNCAAの個人タイトル2連覇を達成。全米女子アマにも勝ち、今年のオーガスタナショナル女子アマも制し女子アマ最優秀選手に贈られるアニカアワードを2連連続で受賞した。

今シーズンはカレッジゴルフの個人タイトル8勝で、これはスタンフォード大ゴルフ部史上タイガーと並ぶ年間最多勝。昨シーズンの4勝を加えると2年で12勝。通算11勝だったタイガー(2年で中退)を上回る史上最多記録である。

大学の2年間でアマチュアとして獲れるとタイトルはすべて獲得。「もうアマでやることはない」とアリゾナ大を中退しプロに転向した元世界ナンバー1のロレーナ・オチョアと同様チャンもアマに敵なし。

やるべきことをやり尽くしてのプロ転向。先輩オチョアのスタートは下部ツアーだったがチャンはいきなりレギュラーツアー初出場初優勝の快挙。ツアー通算22勝を挙げ女子版タイガーと呼ばれたオチョアをも凌駕しそうな勢いだ。

ちなみにプロデビュー戦で優勝したのは1951年のべバリー・ハンソン以来72年ぶり。主催者推薦での優勝はリディア・コ、レクシー・トンプソン、ソ・ヒキョンについで史上4人目。LPGAツアープロ初参戦での優勝は全英女子オープンを19年に制覇した渋野日向子以来2人目だ。

優勝後はタイガーが「ここ数週間の彼女は素晴らしい。頑張れ」と激励のツイート。同じカリフォルニア出身のマックス・ホーマも「応援している」とコメントを送るなどゴルフ界全体が大騒ぎ。

タイガー、オチョアに並ぶ活躍が期待されるチャンにとって今回の大会ホストがスタンフォードの先輩ミッシェル・ウィーだったことも心強かった。

「彼女には大きな影響を受けました。私にとってミッシェルはインスピレーション。いろいろなアドバイスを貰ったことが成功に繋がっています。今週はすべての瞬間を楽しめました」

11日前に20歳になったばかりのチャン。彼女がこれからLPGAでどんな記録を作るのか、目が離せない。

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