今週、六甲国際GCで行われる国内女子ツアー、宮里藍 サントリーレディスオープンは今年で32回目を迎える。第1回からアマチュアにも門戸を開いた、4日間のオープントーナメントとして行われてきた。
画像: OLから転身してプロになった村口史子。デビュー2年目で初優勝を挙げたのが、91年の第2回サントリーレディスオープン

OLから転身してプロになった村口史子。デビュー2年目で初優勝を挙げたのが、91年の第2回サントリーレディスオープン

99年に年間3勝を挙げて賞金女王に輝いた村口史子

高校卒業後に就職し、OL生活を送っている間にゴルフを始めた村口史子。3カ月で会社を辞めて研修生になり、プロテストを受験するも失敗し続け、1990年5月に5回目の挑戦でようやく合格。23歳になっていた。

8月のいすゞレディースでプロデビュー。翌91年は33月の開幕戦から出場するも、5月に入ると6試合連続予選落ちと調子を落とす。そして迎えたのが前年からスタートした第2回サントリーレディス。この年の会場は千葉のキングフィールズGCだった。

強風が吹き荒れるなか、初日「67」でトップに立ったのは前年秋にプロテストに合格したばかりの新人、藤澤美佐代。村口は首位と7打差の「74」と出遅れる。だが2日目「70」、3日目「67」と徐々に調子を上げ、藤澤、寺沢範美と首位に並び最終日を迎えた。

スタートホールで寺沢、藤澤はボギーとしたのに対し、村口はきっちりパー発進。7番ではイーグルを奪い、終わってみれば2位に3打差をつけて優勝。OLからプロゴルファーに転身した遅咲きルーキーは、笑顔で優勝カップを掲げた。

8月のanクイーンズで2勝目を挙げ、この年の賞金ランクは22位とトッププロの仲間入り。95年の雪印レディース東海クラシック、97年のリゾートトラストレディスと勝利を重ね、迎えた99年は2週連続優勝をするなど、年間3勝を挙げて初の賞金女王に輝いた。

この年、優勝した中京テレビ・ブリヂストンレディスの最終日、村口は19パットという、18ホールでの歴代最少パット数を記録した。この記録は2008年の廣済堂レディス初日に飯島茜が、2009年にはNEC軽井沢72ゴルフ初日に佐藤のぞみが同じ19パットで並んでいるが、いまだに破られていない。

※週刊ゴルフダイジェスト2023年6月20日号「ニッポンゴルフ初物語」より

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