9月7日、SNSにある動画が投稿された。それはPGAツアーのWMフェニックスオープンの舞台であるTPCスコッツデールでのひとコマ。ツアーで最も有名な1オン可能なホールとして知られる17番パー4で、ホールインワンを達成したアマチュアが現れたのだ。
“ジェイク(ファミリーネームは不明)”さんというゴルファーが放ったティーショットは見事なナイスショットで、グリーンめがけてぐんぐん伸び300ヤード先のグリーンに到達。カップインしたかどうかは見えなかったが、確かめるためにジェイクさんはなぜかカートに乗らずグリーンまで急いで走った。カートで伴走した同伴競技者がその様子を携帯の動画で実況中継。「パー4でホールインワンが出たかも。なんてことだ!」と興奮する同伴者。グリーンに到達すると、「グリーン上には1個もボールがない!」と叫びながらカメラでカップを覗き込むと、「あった!」。その瞬間、ジェイクさんは全力疾走の疲れも見せず、仲間と狂喜乱舞した。
松山英樹が2016年にリッキー・ファウラーとプレーオフを戦い優勝したとき、ファウラーがグリーン奥の池に落として敗れたのが17番。このホールで過去にエースを達成したのは、アンドリュー・マギーただひとりだ。2001年の同大会のことで、これがツアー史上唯一のパー4でのホールインワン記録。ジェイクさん、とてつもないことをやってしまったものだ。
つい先日は、テネシー州のゴルフ場でクラブ選手権の最中、最終ホールでエースを達成して優勝したゴルファーのシーンがTikTokで話題になった。知り合いが撮影していたカメラがボールを見失い、手前の池を映してしまっていたが、実はカップインだった。優勝者は両手を上げてグリーン上を駆け回った。ホールインワン=エースほど、ゴルファーを熱くさせるものはない。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年10月3日号より