31年ぶりにPGAツアーの記録が更新された。その新記録は「連続フェアウェイキープ」。これまでブライアン・クラーが持っていた59ホールを大きく超え、ツアー1勝のアダム・ロングは、69ホールも連続してフェアウェイをとらえ続けたのだ。
A・ロングの飛距離は平均291.2ヤードと"飛ばないほう"
ロングは先のワールドワイドテクノロジー選手権で、パー3を除いた4日間のパーフェクトとなる56ホール連続フェアウェイキープを達成。
前週のシュライナーズチルドレンズオープンの17、18番ホールでフェアウェイをキープしていたことから、通算58ホールとなり、翌週のバターフィールド・バミューダ選手権で、クラーの記録が破られるか注目されていた。
「皆が言うほどには気にしていたわけではないが、それでも意識はしていた。初日の2番ホールは難しいホールだったが、うまくフェアウェイをキープできたよ」
と、本人はPGAツアーのインタビューに答えている。
本人が"最難関"とした2番ホールはドライバーでフェアウェイ中央へ打ち、60ホール連続としたところで記録を更新。
さらにその後も記録を伸ばし続けたが、15番パー4でラフへ。
とはいえ以前の記録を10ホールも伸ばしたロングに拍手喝采だった。
ロングの飛距離は平均291.2ヤードと、ツアーでは圧倒的に飛ばないほうだが、フェアウェイキープ率は13位と、ショット精度はもともとトップクラスだ。
ちなみに今季のフェアウェイキープ率のトップはラッセル・ヘンリーの71.74%で、2位は70.41%の小平智(11月15日現在)。
ということは、トップ選手でも1ラウンド4、5回はフェアウェイを外すということ。
レギュラーシーズンを142位で終えたロングは、フェデックスカップフォールで準シードを争っていた身であり、決して記録のために「抑えて」打っていたわけではないだろう。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年12月5日号「バック9」より