みんなのゴルフダイジェストのYouTubeでは、プロゴルファーの癸生川喜弘と小島慶太の二人による“ガチ”がコンセプトのシリーズ試打企画「みんゴルガチギアトラック」を公開中。今回は、松山英樹の使用ドライバーとして話題の『スリクソンZXi LS』(いわゆるロースピンモデル)の10.5度と9度を打ってみた。なお、『スリクソンZXi LS』は11月9日に発売予定。

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ヘッドの特徴は

『スリクソンZXi』シリーズのヘッドは、フェースのヒールとトウを厚くしてセンター部分がスリクソン史上最薄になった『i-FLEX』構造により、大きなたわみで生み出すエネルギーを無駄なくボールスピードに変えることが特徴。今回試打をする『スリクソンZXi LS』は投影面積はそのままに重心を浅く設定したことで、大きい慣性モーメントを維持しながら低スピン化を実現。フロント(10g)とバック(4g)の2カ所に配置されたチューニングウェイトで好みの弾道とスピン量に調整可能。

なお、試打クラブのスペックは『スリクソンZXi LS』9度と10.5度。装着シャフトは『VENTUS ZXi 6(flex S)』。

画像: スリクソンZXi LSの9.0度と10.5度を打ち比べ

スリクソンZXi LSの9.0度と10.5度を打ち比べ

最初に10.5度を試打

癸生川プロの見た目の印象は、「ディープヘッドには感じないかな。フェースをコントロールできそうな形状かなと思いますね」という感じ。

画像: スリクソンZXi LSの10.5度

スリクソンZXi LSの10.5度

10.5度を45m/sで打つ

打球は中高弾道で、センターから右に5.8ヤードにキャリーしたストレート系。

<トラックマン4のデータ>
クラブスピード●45.7m/s
ボール初速●67.4m/s
打ち出し角●11.2度
スピン量●3748rpm
降下角●38.4度
キャリー●248.3Y
飛距離●269.7Y
打ち出し方向●0.2度右
スピンアクシス●1.4度右
SIDE●5.8Y右

<GCクワッドのデータ>
Hインパクト●8ミリトウ
Vインパクト●6ミリ低

画像: HS45m/s前後でセンターヒットしたときのトラックマン4(画像上)とGCクワッド(画像下)のデータ

HS45m/s前後でセンターヒットしたときのトラックマン4(画像上)とGCクワッド(画像下)のデータ

打感や弾道を見ての二人の感想は

癸生川 弾道的にはイイ感じに見えるけど、ロースピンという感じはしないよね。

小島 それはシャフトの要素もあるんじゃないですか。案外しなる。そのぶんでスピンが増えているのかなと思うんですけど。

癸生川 確かに、振った感じ硬すぎるという印象はないです。

『ZXi LS』に装着の純正シャフトは、①『VENTUS ZXi6』 、②『VENTUS ZXi5』、③『Diamana ZXi50』の3種類。今回の試打では①『VENTUS ZXi 6』(S)を装着している。その特徴は、「(ダンロップのオリジナル)コードでいうと『5・4・4・6』なので、先がちょっと硬くて手元もそんなに軟らかくなくて、中間部がちょっとしなるという、いわゆる中調子というシャフトです」(小島)

小島プロによるデータ分析

「スピン量は3748rpmですから他社のLSモデルと比べると、それほどロースピンではないのかなという印象です。ロフトが10.5度ということもありますし、インパクトで6ミリ下に当たっているのも多少スピン量に関係はしていますが、もし真ん中で当たっていてもスピン量は3748rpmが3400rpmになるというくらいだと思います。1番の要因は、シャフトがスピンを増やしている印象なので、この組み合わせで打つ場合、もうちょっとスピードを落としたほうがいいと思います」

10.5度を42m/s前後で打つ

打球は中弾道で、センターから左に4.3ヤードにキャリーしたストレート系。

<トラックマン4のデータ>
クラブスピード●40.7m/s
ボール初速●60.5m/s
打ち出し角●12.4度
スピン量●3047rpm
降下角●32.4度
キャリー●216.0Y
飛距離●244.5Y
打ち出し方向●1.4度左
スピンアクシス●1.0度右
SIDE●4.3Y左

<GCクワッドのデータ>
Hインパクト●9ミリトウ
Vインパクト●0ミリ高

画像1: HS42m/s前後でセンターヒットしたときのトラックマン4(画像上)とGCクワッド(画像下)のデータ

HS42m/s前後でセンターヒットしたときのトラックマン4(画像上)とGCクワッド(画像下)のデータ

打感や弾道を見ての二人の感想は

癸生川 球の飛び方、見え方はイメージ通り。良いスピン量のように見える。

小島 スピードを42m/s前後に落として、LS(ロースピン)という印象は?

癸生川 その印象は少ないね。でもそれはシャフトの影響の感じがするけど。

小島 もちろん、それもあると思うけど。でもヘッドの個体としても、今くらい真ん中近辺に当たっていてこのデータ(3047rpm)だと、LSだから極端にスピン量が減っているとは言えないとも思います。

小島プロによるデータ分析

「打ち出しの高さが12.4度でスピン量が3047rpm、それで落下の角度が32.4度というのは、(弾道の高さは)ちょっと低め。このシャフトとの組み合わせでは40~42m/sくらいのスピードでも充分に(LSの)機能を発揮できているかなと思います。ただ、40m/s以下になると6SだしLSなのでちょっときついかなという印象はあります」

次に『ZXi LS』のロフト9度を試打

ロフト9度の癸生川プロの印象は「開いて見えるとまではいかないけれど、若干、右を向いて見えるかな」という感じ。

画像: スリクソンZXi LSの9.0度

スリクソンZXi LSの9.0度

9.0度をHS42m/s前後で試打

打球は中・低弾道で、センターから左に16.3ヤードにキャリーしたドロー系。

<トラックマン4のデータ>
クラブスピード●41.2m/s
ボール初速●61.4m/s
打ち出し角●11.2度
スピン量●2488rpm
降下角●28.1度
キャリー●213.5Y
飛距離●249.2Y
打ち出し方向●2.9度左
スピンアクシス●4.3度左
SIDE●16.3Y左

<GCクワッドのデータ>
Hインパクト●8ミリトウ
Vインパクト●3ミリ高

画像2: HS42m/s前後でセンターヒットしたときのトラックマン4(画像上)とGCクワッド(画像下)のデータ

HS42m/s前後でセンターヒットしたときのトラックマン4(画像上)とGCクワッド(画像下)のデータ

打感や弾道を見ての二人の感想は

癸生川 9度のほうが球が低く感じるというか、ちょっと上がらない感じがするというか、微妙です。

小島 つかまえにいったら、スピン量が上がらないという感じ?

癸生川 うん。そういう時にドロップするかもしれない感じはあるかも。

癸生川プロのコメントを聞くと、やはりLSになると9度と10.5度ではスピン量や球の上がり方に違いがかなり出るのだろうか。そこの辺りを小島プロに解説してもらおう。

小島プロによるデータ分析

「スピン量は2448rpmですから、10.5度の同じ42m/s前後(3047rpm)と比べるとかなり減りました。その要因としては、まず弾道を見ると2.9度左に飛び出して4.3度左に傾き、16.3度左に着弾するややドローめの球になっています。10.5度の時はストレートフェードだったのが9度では逆につかまっていますね。つかまったぶん、スピン量は減りますから、その影響があって2448rpmになったと思います。もしこれが、同じようなフェード系の球だったら通常300~400回転くらい減る感じで2750rpmくらいに納まっていて、普通の10.5度と9度のロフト差なりのスピン量の変化になったかもしれない。印象としては、9度だから極端にスピン量が減るというLSモデルではないと思います」

要するに、9度を打つ前に「若干、右を向いて見える」と感じた癸生川プロが、無意識につかまえにいった結果、スピン量が極端に減ったということで、普通にストレートフェードで打っていたらスピンはそれなりに保てるということ。つまり、「LSの9度なんて打てっこない」と変に尻込みをする必要はないということだ。

まとめ

最後に、『スリクソンZXi LS』のお勧めゴルファー層を教えてもらおう。

癸生川 LSというロースピンモデルではあるけれど、ロースピンになり過ぎず、幅広いプレーヤーに合いそうなヘッドなので、お好みのシャフトに合わせて試打をしてみて最適な一本を見つけて頂きたいなと思います。

小島 僕の印象も、LSなんだけどスピンは減り過ぎない。ノーマルのモデルと比べて少し減るかなという感じです。ソール部分のウェイトの入れ替えでスピン量が換えられるので、自分に合うポジションを見つけてみてください。

今回のガチの試打で判明したことは、あの松山英樹が使うドライバーが、案外とスピンが入って球も上がってくれるという、HS40~42m/sくらいのアマチュアには嬉しい結果が出た。『スリクソンZXi LS』、試してみる価値は大いにアリだ。

みんなのゴルフダイジェストYouTube・みんゴル試打班「ガチギアトラック」では、この『スリクソンZXi LS』のロフト10.5度で、トゥやヒールのオフセンターヒットをした時の寛容性やスピン量の違いを探る検証もしているので、そちらもぜひ視聴して、クラブ選びの参考にどうぞ!

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