世界最古のメジャー・全英オープンも残すところ18ホールとなった。前日トップに立ったスコッティ・シェフラーは相変わらず危なげないゴルフで首位を守ったが、ムービングデーに5つスコアを伸ばし6打差の4位タイに浮上した地元期待のローリー・マキロイはまだ諦めていない。世界No.2のマキロイが世界No.1のシェフラーを逆転し地元で戴冠するチャンスは果たして?

▶【動画】え、どういうこと!? 11番Hセカンドショットでマキロイに起こったちょっと笑えるエピソードとは?【PGAツアー公式Xより】

画像: タイガーを思わせるような真っ赤な上着に黒のパンツで3日目を戦ったローリー・マキロイ。最終日に絶対王者ともいえるシェフラーを追い越し、地元で戴冠できるのか!?(撮影/姉崎正)

タイガーを思わせるような真っ赤な上着に黒のパンツで3日目を戦ったローリー・マキロイ。最終日に絶対王者ともいえるシェフラーを追い越し、地元で戴冠できるのか!?(撮影/姉崎正)

一年のうち300日以上が荒天といわれる北アイルランドのロイヤルポートラッシュGCが珍しく穏やかな表情を見せた3日目、マキロイは1番で10メートルを沈めて幸先の良いバーディ発進。2番パー
5もバーディを奪うと4番でチップイン。出だしの4ホールで3つスコアを伸ばす最高の滑り出しを見せた。

2日連続で1番Hでバーディを奪うマキロイを公式Xでチェック

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「夢のようなスタート。地元のギャラリーの前でいいプレーができてうれしい。上とは離れているけれど、今日のプレーが良かったので少なくとも明日はチャンスがあるという気持ちになりました」

クライマックスは12番パー5。2打目でグリーンを捉えると超ロングパットを絶妙なタッチで沈め完璧なイーグルを奪ったのだ。

マキロイの12番Hのイーグルパットを公式Xでチェック

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地元のヒーローに対する期待と熱気は最高潮に達しボールがカップに吸い込まれた瞬間、鳥肌が立つほどの歓声が巻き起こった。

マキロイは品よく控えめなガッツポーズで声援に応え「ゴルフコースでいままでに聞いたなかで最大の歓声でした。1日中凄い盛り上がりだったけれどあのパットが決まった瞬間は信じられないくらいでした」と振り返った。

19年にこのコースで全英オープンが開催されたときも応援は凄まじかった。あまりに期待が大きかったため重圧に押しつぶされたかのようにマキロイは初日の1番で『8』を叩き予選落ちに終わった。

だが今回は違う。

「とにかく楽しもうと思っています。もし今年マスターズで勝っていなかったら(メジャーを獲たいという思いが強すぎて)違った気持ちになっていたかもしれません。今回は自分がこれまでに成し遂げたことを祝うような気持ちでここに立っている。(地元の人々と)一緒に喜びを分かちあいたいのです」

画像: 3日目もスコアを伸ばし、2位に4打差をつけて首位をひた走るスコッティ・シェフラー。3冠目(メジャー4勝目)なるか!?(撮影/姉崎正)

3日目もスコアを伸ばし、2位に4打差をつけて首位をひた走るスコッティ・シェフラー。3冠目(メジャー4勝目)なるか!?(撮影/姉崎正)

首位に立っているのは無敵のシェフラー。

「彼はここ2、3年ゴルフ界最高の選手です。調子がよくなくてもスコアをまとめパターも格段に上手くなった。明日彼を捕まえるのは難しいでしょう。でもシャフラーの2組前でプレーして今日のようなスタートを切って観客を盛り上げればどうなるか分かりません」

18番ホール大歓声で迎えられるマキロイ【U-NEXTゴルフ公式Xより】

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メジャーでの最多ストローク差逆転は99年ポール・ローリーが全英の最終日にジャン・バンデ・ベルデとの10打差を覆したとき。最近では3年前の全米プロでジャスティン・トーマスが7打差をひっくり返している。

もちろん安全装置を装着しているかのように正確で効率的なプレーを続けるシャフラーの優位は揺るがない。しかしマキロイが故郷の人々を熱狂させるプレーをすれば何が起こるかわからない。勝てなくても語り継がれるストーリーにはなるはずだ。

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