今シーズンのACNツアーも全日程が終了しました。今年から導入されたポイント制により年間王者が決定され、見事1位に輝いたのは若原亮太選手でした。開幕前にはこのような結末が待っているとは若原選手本人が想像すらしていなかったようですが、その真意とは? 来シーズンはレギュラーツアーのフル参戦する若原選手を改めて深堀りします!
画像: 若原亮太ーRyota Wakahara 岐阜県出身。2025年ACNツアー賞金王となる。大阪学院大学出身

若原亮太ーRyota Wakahara 岐阜県出身。2025年ACNツアー賞金王となる。大阪学院大学出身

GD: まずはおめでとうございます。今年はまだ試合はありますが、ACNツアーで年間王者に輝き、どのようなシーズンでしたか?

若原: そうですね。あっという間だったというのが感想です。今年は2勝を挙げることができましたが、シーズンが開幕する時にはこんなことになるとは思ってもいませんでした。もちろん優勝すること、優勝したいと思い続けていましたが、本来ならこの時期に始まるセカンドQTに行くことを想定していたくらいですから。そこに参加する立場だと思っていたので、こういう結果を残せたことは少しだけ自分を褒めても良いのかなと思っています。

GD: もちろんまだまだレギュラーツアーでの活躍や、道の途中だとは思いますが、勝てたことはやっぱり自信に繋がりましたか?

若原: そうですね。予選落ちを今年は何回かやってしまっているんですが、全く予選通過の可能性がない位置での予選落ちがほとんどなかったので、自分のなかでは手応えがありました。予選落ちをしたようなどんな状況でも冷静にゴルフができるようになっていたと思いますし、そのあたりはゴルファーとして成長できている部分かなと思います。

GD: 大阪学院出身ですが、もともとゴルフを始めたきっかけは?

若原: 9歳の時に父親がきっかけです。父親がゴルフがめちゃくちゃ好きで、それで家族でできればと言う感じで、自分と母親が一緒に始めたんです。

GD: じゃあ、プロにさせたくてという感じではなく?

若原: はい、全く。楽しみながらのゴルフでしたが、でもやっていくうちにずっとゴルフを続けたい気持ちになっていきました。

GD: 中学と高校は?

若原: 中学は地元だったんですけど、ジュニアの試合に僕が出たいと言って出させてもらっていたので、そこで徐々に成績も出始めて。小学校で全国大会にも行けたり、子供なりにゴルフをやりたいって思うようになっていました。高校はゴルフ部があるところに岐阜聖徳学院に行ったんですけど、ゴルフ部は当時そんなに強くなくて。色々考えて選んだんですけど、将来的なことも考えて勉強もしておこうと思いました。

画像: 高校が転機だったという若原

高校が転機だったという若原

GD: じゃあ高校は勉強もちゃんとやっていたんですね?

若原: やっていましたね。保険みたいな感じで勉強もやっておこうと。でも2年生くらいから進路の話も出始めて。同期とかも大学でゴルフする流れができていて、自分もゴルフを続けたくないとは思っていなかったので。ただ、高校では全国に1回も行けずで。団体戦で全国に行ってみたい気持ちもあって、それで大学は強豪に行きたいと考えるようになっていました。

GD: 大阪学院出身者は平田憲聖選手ら今やツアーの中心選手ばかり輩出していますよね?

若原: 大阪学院から誘ってもらったのが自分的には大きなターニングポイントだったと思っています。入学したその年の話なんですが、秋の団体戦で3連覇がかかっている試合で、いきなりそこに出されて。その時、同期で砂川(公佑)と富本(虎希)がいて、3人で出場して負けちゃったんです。でも、団体戦に出たくて大阪学院に入ったので目的は達成されたんですけど、当時の井上(尚彦)先生はそういう奇策が大好きで、そこにまんまと嵌められたわけです。6人中3人が1年生ってなかなかないと思うんですが、僕にとってはそこから全国の団体戦に出させてもらうようになったので、いいきっかけになったと思っています。

GD: その頃の他校の同期は?

若原: 東北福祉は金谷(拓実)と坂本雄介ですが、1つ下は杉原大河と米澤蓮でしたし、日大は清水大成、桂川有人、木村太一でしたから本当に強かったですね。

GD: 今のツアーの中心選手らと戦っていたわけですね?

若原 そうですね。だから当時のABEMAツアーでデビューした時も、今のレギュラーに行ったときも、いい意味で緊張しないというか。ずっとそのなかでやってきたので、もちろんいろんな刺激は受けていますが、変な緊張することなくできるのはそう言う環境だったからというのはありますね。

GD: 改めて来シーズンの目標を聞かせてください。

若原: そうですね。今の実力では通用しないことはわかっているんですが、あえて高めにレギュラーツアーで勝つことを目標と言いたいです。

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今シーズンのACNツアーでは夏場に2連勝を飾った若原選手。その勝ちっぷりは自信に満ち溢れていました。年間3勝を挙げればそのままレギュラーツアーへ昇格できる資格を得られただけに、そこを達成して欲しかった部分はありますが、結果的に年間王者に輝けたことは賞賛すべきことです。これから来年の春に向けて様々なことを強化していくと思いますが、来年はレギュラーツアーで一段と強くなった姿を見せてもらいたいものです。

文/出島正登

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