DPワールドツアーの下部リーグ、ホテルプランナーツアーの最終戦となるロレックス・グランドファイナルで40歳のイギリス人プロ、ジェームズ・モリソンが優勝した。
画像: 欧州ツアー2勝の40歳。6月に行われた下部ツアーでの大会、ブロットプレー9でも優勝し、今季好調をキープ

欧州ツアー2勝の40歳。6月に行われた下部ツアーでの大会、ブロットプレー9でも優勝し、今季好調をキープ

彼にとってこれが競技人生最後の試合になるはずだった。「引退すると決めていたので本当に最後のつもりでした」。ところが予想を覆す優勝。スペイン、マヨルカ島で行われた大会の最終日、2位に3打差をつけてスタートしてそのまま快勝。その結果、今季の下部ツアーランキング6位となり、26年のDPワールドツアーのフル参戦権を獲得した。

この快挙をともに成し遂げたのは13歳の息子フィンリー君。父親のためにキャディを務め「明日は学校なので6時半に起きなきゃならないのによく頑張ってくれました。本当によくできた息子です」と父は声を詰まらせた。

モリソンはDPワールドツアーで2勝を挙げており、15年のスペインオープンでは地元のスターであるミゲル・アンヘル・ヒメネスと、全英オープンチャンピオン、フランチェスコ・モリナリらを下して戴冠を果たした。

中堅プレーヤーとして15年連続でシードを守ったが昨年陥落。降格した下部ツアーで今季は前半ほぼすべて予選落ち。シーズン半ばにフランスで優勝してからも12試合中5試合で予選落ちと苦戦の連続だった。

DPワールドツアーに復帰するのは夢のまた夢。競技人生の限界を感じた男は引退覚悟で最終戦に挑んでいた。だがラストチャンスでトロフィを掲げたのだから人生何があるかわからない。

「今週はずっと良いゴルフができていた。感情をうまくコントロールしつつDPワールドツアーでの勝利の記憶を呼び覚ましながらプレーしました。風が吹くと自分に有利なのはわかっていたので吹いてくれて本当によかった」

11年の全英オープンでは引退覚悟のダレン・クラークが優勝した。スケール感は少し小さいが、モリソンにとっては奇跡と呼ぶにふさわしい勝利だった。「急いでキャディを探さなくては」うれしい悩みが増えた。

※週刊ゴルフダイジェスト2025年11月25日号「バック9」より

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