今週の月→金コラムは、毎週当たり前のように行われているトーナメントの舞台裏をご紹介します。なんであんなに大勢のスタッフがいるの?なぜあんなものがあんなところに?通でなければ答えられない疑問を集めて、真相に迫ってみました。

開催コースの決め方、ご存じですか?

開催コースはトーナメントの主催者であるスポンサー企業が決定している。問題はその選び方だ。主催会社、(あるいは後援、協力企業の系列)関連コースから選定。あるいは運営会社や広告代理店がコースを選定・交渉して決める場合も多い。

中にはコース側からの売り込みで決まることも。そうしたコースはトーナメントを開催して名を売りたいから。その場合、普通コース側に支払われている使用料はかからないようだ。

画像: ギャラリーがどれくらい入るかどうかどうかも重要なポイント

ギャラリーがどれくらい入るかどうかどうかも重要なポイント

コースの準備にもひと手間かかる。フェアウェイとラフの境界線をトーナメントに合わせて整備し始める(つまり、ラフの芝を伸ばし始める)のは一般的には4カ月程前から。しかし、芝の生育が悪い5月以前の大会は前年の秋から調整せざるを得ない。

グリーンも同じく4カ月ほど前から徐々に短くカットしていく。一度に短くカットすると、芝が弱るからだ。コースとPGA、あるいはLPGAとの折衝は、運営会社とテレビ局をまじえ、1年も前から行っている。(※記事引用の1995年はJGTO設立前年となります)

トランシーバーが100個!ツアー会場は通信電波に包囲されている

運営に必要不可欠なものも多い。面白そうなものを挙げると、一番よくみかける「お静かに」ボードが100枚。ギャラリープラザで使われる大きめのごみ袋は2000枚。何かと使い道が多いタオルはなんと1万枚。グリーン上の水を吸い取る給水シートも用意してあるが、これは昔は紙おむつを使っていたそうだ。

画像: 雨の日の試合は大変だ

雨の日の試合は大変だ

だが、何よりも必要不可欠なのがトランシーバー。実に100台も持ち込まれるとか。ただし周波数はスコア速報用や競技委員用、コース管理用など仕事の系統別に7つほど使用。休む間もなく交信している。ツアー会場は電波の波。あまりに多いので、盗聴マニアが傍受。年に数回妨害電波を出され、現場が大混乱することもあるとか。

ここで面白いネタをひとつ。コースに張り巡らされたロープは全部で何メートルくらいだと思いますか?正解は約5万メートル。つまり約50キロメートル。万里の長城には及ばないが、とにかく長い。ロープはロール状になっており、1巻300メートルのものを10数個使うことになる。そしてそのロープを支える杭の数は約3000本。

画像: トランシーバーが100個!ツアー会場は通信電波に包囲されている

ロープ張りはすべて手作業。練習する選手が少なく、邪魔にならない月曜日に行う。トーナメントディレクターとバイト学生15人くらいで、1番ホールの両サイドから同時にスタート。ひとり目が杭を軽く挿す、二人目がハンマーで打ち込む、3人目がその杭にロープを渡す、4人目がロープを杭に巻き付ける。この手順でギャラリーと選手を分ける仕切りが出来上がる。

所要時間は朝の10時から夕方の5時くらい。休憩時間を抜くと、5~6時間で完成することとなる。ラウンドのプレー時間とさほど変わらない。ちなみに、5万メートルのロープは毎回使い捨てだとか。

今回はツアー会場の「準備」についてお送りしました。次回は「会場」についてお送りいたします。

1995年月刊ゴルフダイジェスト6月号「トーナメントの舞台裏」より一部抜粋

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