49回目を迎えた「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯』が9月11日、登別カントリー倶楽部で大会最終日が行われ、10位タイから出た鈴木愛が通算1オーバーで5打差をひっくり返して大逆転V。2大会ぶりに日本一の座を手にし、ツアー通算3勝目をあげた。若くして芯の強いこの鈴木愛とは一体どんな選手なのだろうか。

鈴木愛(すずきあい)
1994年5月9日徳島県生まれの22歳。14年の日本女子プロでは21歳83日という大会最年少記録での初優勝とメジャー初制覇を達成。今季も優勝争いを繰り広げている。

画像1: 「最後にクラブハウスを出る選手になる」鈴木愛ってどんなプロ?

昨年、月刊ゴルフダイジェスト取材班は鈴木愛プロに密着取材を敢行。その時のインタビューを今回特別に紹介する。

日本女子プロでの初優勝。あの試合はどんな気持ちでプレーしていましたか?

メジャーという意識は特にありませんでした。その頃、ラーメンを食べると調子が良かったので、初日の夜にラーメンを食べてゲンかつぎしたのを覚えています。

画像2: 「最後にクラブハウスを出る選手になる」鈴木愛ってどんなプロ?

プレーぶりは本当に堂々としていましたね

いえ、そんなことはなかったです。2日目のホールアウト後にインタビューを受けたら、急に意識しはじめて……最終日は朝ごはんがまったく食べられませんでした。でも1番、2番と連続バーディが来て、そこからスッと気持ちが落ち着いてプレーすることが出来ました

日本女子プロに優勝して何か変わりましたか?

子供のファンが増えました。以前、関西の試合でキャディさんがボールをあげたら、全米女子オープンの予選会の日に、その子が四つ葉のクローバーをキーホルダーに入れて持ってきてくれたんです。予選会を通ったのも、そのおかげですね。

画像3: 「最後にクラブハウスを出る選手になる」鈴木愛ってどんなプロ?

子供のファンの声援はやはりチカラになりますか?

私、こんな見た目なんで、元々、子供に好かれるタイプじゃないんです(笑)。だけど、日本女子プロで優勝して、少しはみんなに知られるようになったのかな?子供のファンから「愛ちゃん、頑張って!」と声をかけられると、苦しい時でもパワーが出ます。

それは愛ちゃん自身の体験も影響しているのでは?

私はサントリーレディスで優勝した宮里藍さんの姿を見て、ゴルフを始めようと思いました。私のプレーを見て、ひとりでも多くの子供たちがゴルフに興味を持ってくれたら嬉しいです。

宮里藍さんと同じ『あい』ですものね

自分で言うのもおこがましいですが、『あいといえば鈴木愛』と言われるのが目標です。そのためにはもっと自分に厳しくならなきゃ。

画像4: 「最後にクラブハウスを出る選手になる」鈴木愛ってどんなプロ?

昨シーズン、鈴木がテーマとしたことは、「最後にクラブハウスを出る選手になる」だった。日没まで練習が当然のことになった。かといって、以前から練習熱心だったわけではない。

プロになった直後は、練習をしないことで有名だった。見かねたメーカー関係者などから、「怒られました。せっかくの才能が台無しだ、とまで…。練習が好きではなかったけど、繰り返している内にルーティンができあがった」と苦笑している。

今年の中京レディス。勝負は通算9アンダーで並んだ、上原美希、藤本麻子とのプレーオフへもつれこんだ。「刻んだら、優勝はできない、と言い聞かせていた。2勝目は難しいと言われているのがよく分かった」という。負けず嫌いな性格が最後の最後まで鈴木を諦めさせなかった。

画像5: 「最後にクラブハウスを出る選手になる」鈴木愛ってどんなプロ?

各界のスーパースターは、名言を残す。アンドレ・アガシ『練習をしないやつは、勝つ資格がない』 ペレ『すべては練習の中にある』 長嶋茂雄『努力をしていますと、練習を売り物にする選手は、一流とはいえない』

2度の日本一の称号を手にしたといっても、まだまだ道半ば。さらなる、練習の日々が鈴木を待ち受ける。

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