数多のアマチュア、そしてツアープレーヤーのなかでも愛用者の多い、タイトリスト「ボーケイ」ウェッジ。その「ボーケイ」の生みの親であるウェッジデザインの巨匠、ボブ・ボーケイ氏が、ショートゲーム攻略のカギとなる、ウェッジのロフト角の選び方について語ってくれた!

ジャスティン・トーマスも、ジョーダン・スピースも「56度」を入れている

ストロングロフトアイアンの台頭などで俄然脚光を浴びている、ウェッジのコンビネーション。長年、ツアーウェッジのトレンドを作り出してきた巨匠、ボブ・ボーケイはこう言う。

「日本のアマチュアゴルファーの間では、なぜか58度のサンドウェッジ(SW)の人気があるみたいだが、私は常にSWはロフト56度を基本に選んでほしい、と言っている。その理由はもちろん、ショートゲームでの距離に、大きな“穴”を作らないためさ」(ボーケイ氏、以下同)

画像: 「ボーケイ」の生みの親、ウェッジデザインの巨匠ボブ・ボーケイ氏。

「ボーケイ」の生みの親、ウェッジデザインの巨匠ボブ・ボーケイ氏。

ウェッジコンビネーションは、ピッチングウェッジ(PW)のロフトを基準に、4〜最大6度の間隔で組み合わせていく。そうすれば、各ロフト間の飛距離差が15〜10ヤードになるため、フルショットで飛距離の打ち分けがしやすくなる、ということだ。

「PW46度、アプローチウェッジ(AW)52度、SW56度、ロブウェッジ(LW)60度。これはジョーダン・スピースやジャスティン・トーマスが選択しているウェッジのロフトコンビネーションだ。各ロフトの間隔が4〜6度に収まっているだろう? これが基本なのさ。例えば、ここに日本市場で人気の58度を組み合わせると、AWとの間が6度に開き、LWとの差が2度になってしまう。飛距離のバランスが悪くなってしまうね」

アマチュア特有のスイングパターンからみても、ロフトの大きいウェッジは推奨しない、とボーケイ氏はいう。

「アマチュアゴルファーの多くは、ヘッドの入射角度がスティープ(鋭角)。アウトサイドからヘッドが下りてくると、どうしてもそうなるね。この場合、シャローなスイング軌道と比べると、バウンスも使いにくいし、フェースにボールを乗せにくい。さらにロフトが大きくなればなるほどフェースにボールは乗りにくく、正しい距離が出なくなってしまう。この観点からも、SWのロフトは56度がオススメ。54度でもいいと思っているくらいだよ」

「ウェッジロフトの調整は1度まで。立てるのではなく、寝かす」

タイトリスト ボーケイウェッジは、ロフト46〜62度まで、2度刻みで用意されているが、これにもちゃんと理由があるとボーケイ氏はいう。

「例えば、ロフト57度に調整したい場合は、56度を1度寝かせればいい。言っておくが58度を1度立てる調整はNGだ。なぜなら、ロフトを1度立てると、ソールのバウンス角も1度減ってしまうからだ。ロフトを増やす調整なら、バウンス角は増える方向になる。これによってウェッジの命であるバウンス効果を損なわずにロフト調整が可能になるんだ。それと、ロフトの調整はあくまでも1度アップまでだよ。2度調整するなら最初からそのロフトのモデルを選んでほしい。そのために2度刻みでロフトを用意しているからね(笑)」

画像: ロフトの調整は1度までならOK。立てるのではなく寝かさないと、バウンス効果を損なってしまう

ロフトの調整は1度までならOK。立てるのではなく寝かさないと、バウンス効果を損なってしまう

ボーケイウェッジは、ロフト、グラインド、バウンスとバリエーションが豊富で迷ってしまうが「これでも足りないくらいだ」とボーケイ氏は笑う。近い将来、日本市場でも専門フィッターを養成し、ゴルフショップやゴルフコースで高度なウェッジフィッティングが受けられるようになる、というから大いに期待しよう。

撮影/青木慶太

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