10月24日(月)に成田ゴルフ倶楽部で開催された、ミズノの新製品「JPX900」ドライバーとアイアン2種類の試打会に参加してきました。プロゴルフツアーの資格を持つ「みんなのゴルフダイジェスト」編集部員の中村修がお届けします。
JPX900ドライバーの特徴は、新しいテクノロジーが満載されていることとカッコいいこと! これ大事ですよね。それでは詳しく紹介します。

違和感のないストレートフェース

構えた時に球が上がる安心感があるシャローフェース
ロフト調整は7.5~11.5度まで可能
驚いたのは±4度まで可変できるロフト調整機能。ノーマルは10.5度に設定されていますが、4度の幅があれば打出し角やスピン量を最適にチューニングできますね。
実際に打ってみてトラックマンで計測したところ7.5度では打出し角11度、スピン量は1850回転ほど。10.5度では打出し角13度、スピン量は2600回転程でした。もちろん、可変式ウェート機能やシャフトによっても数値は変わりますが、ロフト調整機能だけでも弾道は大きく変わることがわかります。

ノーマルは10.5度だが11.5度まで設定可能

0.5度刻みで7.5度まで設定が可能なスリーブ
可変式のウェートで調整幅が広がった
ソールを見てみると、センターにあるウェート(下写真のJPXロゴの下の青いウェート)は抜き取れるようになっていて、ドローやフェードのポジションに移動すれば、左右の弾道調整が可能です。
センターにあるウェートは、重心深度を変えることもできます。ソール後方に移動すればインパクト付近でヘッド後方がわずかに下がり、弾道が高くなる傾向になります。ソール前方のポジションでは設定したロフトのまま当たり、スピン量もやや抑えられます。弾道の高さやスピン量を調整できる幅が広がりますね。

18通りの設定ができる可変式のウェート調整機能
アドレスで気になるフェースの向きを変えられる
クラブを置いてセットしたときのフェースの向きは気になるものです。下写真中央ののグレーのアタッチメントを調整することで、フックフェースにしたり、逃げ顔のオープンフェースにしたりと調整できます。「座り」をいじれるのは嬉しいですね。

フェースアングルは±2度の設定が可能
フェアウェイウッドも可変式ウェートで弾道を変えられる
フェアウェイウッドはどうかというと、センターに配された15グラムのウェートを動かしてみると確かに弾道が変わります。ソール後方のポジションでは弾道が高くなり、前方のポジションではやや強い弾道になりました。
もう一つの特徴は、購入する際のフィッティングでライ角を調整してくれること。ネックに刻まれた「YORO Pure Tuning」は出荷の際に自分に合ったライ角でオーダーできることを表わしています。

15gのウェートをスライドさせて弾道をチューニングできる
アイアンは軟鉄鍛造とステンレスの2種類
JPX900フォージドアイアンは、素材に軟鉄ボロン鋼を採用し、鍛造時にフェースのみを急速に冷やすことで強度を従来モデルよりも30%アップしたというモデル。その効果として、フェースを薄くすして反発性能がアップしています。
実際に打ってみると、”弾き感”がありつつ、打感の硬さは感じられませんでした。人工芝のマットの上からの試打でしたが、ミスヒットの際の飛距離の落ち込みや、打ち出し角のバラつきは少なかったですね。

抜けのソールで軽く振り抜ける

伝統的なミズノ顔で構えやすい

アンダーカットキャビティで芯が広くミスヒットに強い
もう一方のJPX900スピードメタルアイアンですが、こちらのモデルはフェースの大きさ、グースネックの度合いがやさしさと球の上がりやすさを両立しています。打ってみると、球が上がって飛ぶ! アイアンの弾道はインパクト時のフェースの向きに75パーセントまで影響されると言われているので、フェースの向きを意識して丁寧に打てばグリーンの幅に飛んでいってくれそうです。

大きめのヘッドでやさしさと飛距離重視したモデル

フェース面が広くミスヒットにはかなり強い

球をつかまえやすいグースネック

JPX900フォージドよりも深くえぐられたアンダーカットキャビティ
欧州ツアー賞金ランク8位のクリス・ウッドが登場
最新モデルを試打していると、なんと! 先ごろ行われた、米国と欧州の対抗戦・ライダーカップにも出場したクリス・ウッド(欧州ツアー3勝・世界ランキング31位・欧州ツアー賞金ランク8位)がデモンストレーターとして登場!
「JPX900シリーズは、可変式のウェートとロフト調整機能の幅が広いので誰でもピッタリのセッティングが得られるはずだよ」とウッド。身長196センチ。デカいです。

1987年生れの29歳。日本食にはもう少し慣れが必要だとか
長身から繰り出されるドライバーショットは、豪快に300ヤード以上飛んでいました。アイアンは通常より1インチ長いセッティングにしているそうですが、ドライバーは45.5インチと通常の長さ。「やっぱり、ドライバーは正確性が大切だから、今の長さがベストだね」とクリス。思い切り振ったらもっと飛ばせそうなので、長尺は必要ないんですね。
ドライバーありフェアウェイウッドあり、アイアンありに豪華ゲストありと大賑わいだったJPX900の試打会。この弾道調整機能、ぜひ一度体験してみてはいかがでしょうか。


























クリス・ウッドのクラブセッティング

ウッド系3本はJPX900シリーズ。アイアンは3、4番が海外モデルのMP-25。5番~PWがMP-5、ウェッジはT7ウェッジの49・55・59度のセッティング