2016年10月30日、アジア勢として初めてWGC(世界ゴルフ選手権)イベントである「HSBCチャンピオンズ」を制した松山英樹。PGAツアーの公式ツイッターが報じたところによると、そのクラブの中身にはちょっとした「チェンジ」が起こっていた⁉︎

エースと「真逆」の性能を持つドライバーを使用していた

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まずはウッド類を見ていこう。最大の注目点はやはりドライバー。日本オープンでは松山の代名詞的クラブとも言えるスリクソンの「ZR-30」を使用していたが、HSBCで使用したのはキャロウェイの「グレートビッグバーサ」。前週のCIMBクラシックで投入し、2位と結果を残したクラブを今週も引き続き使用した。ギアライターの児山和弘氏はこの変更に関してこう分析する。

「松山選手のエースクラブであるZR-30は、アマチュアには手強いプロモデル。今回変更したグレートビッグバーサはそれとは真逆で、ボールが上がりやすく、つかまりも良い『スライサー向けのやさしいクラブ』とさえ言っていいモデル。松山選手はウェートの位置をもっとも“つかまらない”ポジションにしているようですが、それでもはっきり言って、ZR-30とは真逆と言ってもいい」

ではなぜ松山はそのような「真逆」のドライバーを使用したのか?

「2016年のプレーヤーズ選手権で、松山選手は突如、使い慣れたピン型ではなく、大型マレットのパターを使用しました。プロゴルファーは時として、普段使っているものとまったくフィーリングの異なるものを使うことによって調子を取り戻す場合があります。今回のドライバーチェンジは、この時のパターの変更と似たような意識なのではないでしょうか」(児山)

調子を整える意図なのか、気分転換なのか、ともかくある種のカンフル剤的にドライバーを変更したのではないか、ということだ。

「ただし、マレーシアの試合から2試合使って2位、優勝。当分使い続ける可能性は大いにあると思います。余談ですが、松山選手の優勝が決まった夜、思わず私も購入してしまいました(笑)」と児山氏。ただ、松山はドライバーに関し「いずれ戻すと思います」とコメントしている。

そして3番ウッドは2016年のフェニックスオープン優勝時にも使用していたテーラーメイドのRBZステージ2。一度気に入ったら長く使うのが松山の特徴だが、このクラブも今後さらに長い付き合いになっていくのかもしれない。

3アイアンは日本オープンでも存分に威力を発揮したテーラーメイドの「M2ツアー」。ちなみに3番ウッドと4番アイアンの間には、UTや4番以降とは別のアイアンを入れるのが松山の定番で、もっとも頻繁に変更が行われる部分でもある。

4番からピッチングウェッジはスリクソンのZ945。フェニックスオープン優勝時にも使用していたエースアイアンだ。そしてウェッジはクリーブランド588RTX2.0プレシジョンフォージド(52、56、60度)へとつながる。パターはスコッティキャメロンのGSSニューポート2タイムレス。ボールはスリクソンZ-STAR XVを使用した。

なんと言ってもドライバーのチェンジに目がいく今回の松山英樹の「勝者のクラブ」。今後、彼のセッティングがどうなっていくのか、注目していきたい。

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