いよいよ宮里藍の現役最終戦となる2017年のエビアン選手権がはじまった(初日は悪天候のため中止)。彼女が世界ランク1位になったのは今から7年前、2010年の6月。その足掛かりとなったのが、最終日63の大爆発で逆転優勝した「ホンダ LPGA」だ。その試合でのスウィング分析しつつ、宮里藍はなぜ強かったのか。最終戦を前に、振り返ってみよう。

フェースがボールを向いたまま始動する

ゆったりとしたリズムに注目が集まりやすいですが、クラブフェースを開かずに上げるシャットフェーススウィングが藍選手のスウィングの最大の特徴です。

手首のコックも少なく、フェースがずっとボールを向いたまま体をねじるので、フェースの向きを一定に保ちやすく方向性に優れたスウィングと言えます。

画像: フェースをボールに向けたまま、ゆったりとテークバックしていく

フェースをボールに向けたまま、ゆったりとテークバックしていく

切り返し以降もフェースがボールを向く

トップからの切り返し以降も、フェースはボールを向いたままインパクトに向かいます。フェースを開閉する動きがないので、方向性は抜群。彼女の正確なショットの秘密は、開閉しないフェース向きにあるんです。

画像: 切り返し以降もフェースがボールを向いたまま下りてくる

切り返し以降もフェースがボールを向いたまま下りてくる

藍選手の正確性の秘密であるシャットフェースですが、アマチュアゴルファーが真似しようとすると、左へ引っかけるミスが出たり、ボールが上がらなくなったりする傾向にあります。それは、体の使い方に問題があります。

シャットフェースの状態で、上体が早く開いてしまうと、軌道がアウトサイドインかつフェースが閉じた状態となります。軌道がターゲットラインに対して左向き、フェースも左向きなので、引っかけとなってしまうわけですね。

じゃあどうしたらいいんだ、ということですが、まずは藍選手の切り返しの写真を見てください。

画像: 右サイドに壁を作り深い捻転のトップから下半身で切り返す

右サイドに壁を作り深い捻転のトップから下半身で切り返す

これ、3枚とも同じ写真ではありません。よ〜く見比べると、クラブと手元はトップの位置から変わらないように見えるけれども、下半身はしっかりとダウンスウィングに入っていることがわかると思います。このように下半身から切り返すことで、上半身の開きが抑えられ、シャットフェースでも引っかけることはなくなるわけです。

これを実現するポイントはテークバックでの右ひざにあります。右サイドにしっかりと壁を作れると下半身から切り返せるようになるんです。藍選手のように、右の股関節にしっかりとエネルギーが蓄積された右サイドの壁を真似してみてください。それには藍選手のようにゆっくりとテークバックしてみるのもいいでしょう。

藍選手は、抜群のショートゲームとショットの正確性を武器に世界の頂点まで上り詰めたましたが、その正確性はこのスウィングから生み出されていました。ひとつひとつの動作に無駄がなく、正確で、再現性が高い。いつまでも、目に焼き付けていたいスウィングです。

写真/姉崎正

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