グリップはクラブとゴルファーとの唯一の接点とはよく言われる言葉。それだけに、常に良い状態に保っておくことは大事。長年使い込んだ「つるつる」のグリップでは、ミスの原因にもなりかねない。おうちでできるナイスショットの下準備、グリップ交換にチャレンジしてみよう!

東京で「ゴルフレンド日本橋」を営む名クラフトマン・大野和昭さんに、グリップ交換のコツを教えてもらった。さて、なにから始めればいいんだろうか?

画像: 「ゴルフレンド日本橋」で日夜クラブのチューンに勤しむ。アマチュアだけでなく、プロゴルファーからの信頼も得る名クラフトマン

「ゴルフレンド日本橋」で日夜クラブのチューンに勤しむ。アマチュアだけでなく、プロゴルファーからの信頼も得る名クラフトマン

グリップの長さ・重さを測っておこう

「まずは、現在のグリップの長さを測るところからですね。仕上げたときに長さが変わらないようにするためです」(大野さん、以下同)

画像: グリップの長さ・重さを測っておこう

「次に、古いグリップをカッターで切りクラブから取り外します。このときシャフトを傷つけないように注意しましょう」

5、6グラム違うことも。見逃せないぞ、グリップの「個体差」

「取り外したグリップの重さを計測します。グリップの種類によっては、5、6グラムも個体差がある場合があるので、ショップで買う際には、その場で測ってもらうようにしたほうがいいですね」

画像: 5、6グラム違うことも。見逃せないぞ、グリップの「個体差」

「ちなみにグリップには太さのサイズがあります。一般的には58、60、62の3種類。58はグリップの内径が0.58インチという意味。グリップの外径は3つとも変わらないので、58は“肉厚”、62は“肉薄”ということになります。つまり、58の方がシャフトに挿したときに太く仕上がることになります」

画像: グリップの内側に「60R」の文字。これは「内径が0.6インチでラウンド(バックラインなし)」の意味

グリップの内側に「60R」の文字。これは「内径が0.6インチでラウンド(バックラインなし)」の意味

均一に仕上がる“らせん巻き”がオススメ

「では、いよいよ交換作業です。必要な材料は「グリップ交換溶剤」、「両面テープ」です。今回はお店の業務用のものを使いますが、ショップに行けば交換キットなどが売っていますから、そちらを使えばいいでしょう」

「交換溶剤を使ってシャフトをきれいに拭き、両面テープを巻いていきます。巻き方はシャフトに合わせてタテに貼る方法と、らせん状に巻いていくやり方がありますが、おススメは“らせん巻き”。その方が、テープの厚みが一定になりやすく、きれいに仕上がりやすいです」

画像: テープとテープの間にわずかにすき間が空くように巻いていこう

テープとテープの間にわずかにすき間が空くように巻いていこう

「ポイントは、テープが重ならないように、わずかにテープの間にすき間を作ること。ピッタリくっつけるとグリップを挿したときに溶剤で溶けたテープが余る形になってしまうためです。すき間を作っておけばそこで溶けたテープを吸収してくれるので、仕上がりがきれいです」

画像: 大野さんはシャフトのバット側(手元側)から巻いていく。その際、テープの上側を押さえるようにしながら巻くときれいに巻ける

大野さんはシャフトのバット側(手元側)から巻いていく。その際、テープの上側を押さえるようにしながら巻くときれいに巻ける

最大のポイント! たっぷりの溶剤を使って
グリップを一気に挿し込む

「グリップ交換で失敗しやすいのが、グリップを挿すときにキツくて途中で止まってしまうパターン。これは溶剤をつける量が足らないからです」

「まずグリップの底の小さな穴をふさぎ、グリップの内側に溶剤を流し込み、全体に行きわたらせます」

「グリップ内の溶剤を、紙をはがした両面テープ部分に流しかけます。さらに、両面テープには別途溶剤を吹き付けまず。ケチらずに液が滴るぐらいに“たっぷり”、がポイントです」

「ここで一気にグリップを挿し込みます。溶剤が乾かないうちに手早く挿しましょう。シャフトについた溶剤や溶けたテープは、溶剤を含ませたティッシュや布で拭き取るときれいになります」

「最後に、グリップの向きを調整して完成です」

画像: 最大のポイント! たっぷりの溶剤を使って グリップを一気に挿し込む

自分でグリップ交換すると、手間暇はかかるけれど、微妙な調整もできるし、クラブへの愛着も湧いてくるはず。セルフチューンの手始めに、試してみてはいかがだろうか?

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