賞金女王争いを鈴木愛が制して幕を閉じた2017年の女子ツアー。しかし、まだ“最後の戦い”が残されている。シード権を逃した選手が、来季の出場権を争うファイナルクオリファイングトーナメント(以下、ファイナルQT)がそれだ。このファイナルQT、今年はかなりの激戦になりそうな気配だ。

2017年のファイナルQTは、例年以上の激戦になるかもしれない。有村智恵、原江里菜、金田久美子といった実績組、さらには松森彩夏、藤田光里など若手人気選手もシード権を喪失、QTに参加するからだ。

彼女たちに挑むのが、2017年のプロテストに合格した今年19歳になる“黄金世代”の女子プロたちだ。すでに1勝を挙げている勝みなみを筆頭に、アマチュア時代からツアーではおなじみの新垣比菜ら、伸び盛りの若手たちが、来季の“仕事場”を確保すべく、ファイナルQTに駒を進めている。

画像: “黄金世代”で宮里藍と同じ沖縄県出身の新垣比菜(2017年日本女子オープン)

“黄金世代”で宮里藍と同じ沖縄県出身の新垣比菜(2017年日本女子オープン)

女子ツアーはフルシードは50位まで、前半戦の出場権が55位までに与えられる。その限られた席に座れなかった選手たちは、一様にファイナルQTでひとつでも上の順位でフィニッシュする必要がある。

2016年の実績を見ると、ファイナルQT30位の権藤可恋は2017年シーズンで34試合に出場しているが、50位の笹原優美は22試合の出場にとどまっている。より多くの試合に出ようと思えば30位台ではフィニッシュしておきたいところだろう。

2016年のファイナルQTからは、ツアーの“主役”も誕生していることがわかる。2016年ファイナルQT出場者のうち、2017シーズンの賞金ランキングで50位以内とシードを確保したのは10名。そのうち4選手は、2017年のツアーで優勝を果たしている。

その代表と言えるのが、2016年のファイナルQTを4位で終えた韓国のイ・ミニョンだ。ツアー2勝を挙げ、最後の最後まで鈴木愛、キム・ハヌルらと賞金女王の座を争うツアーの主役にまでなった。

画像: 2016年のファイナルQTで4位だったイ・ミニョンは2017年シーズン2位と賞金女王まで後一歩だった(2017年TOTOジャパンクラシック )

2016年のファイナルQTで4位だったイ・ミニョンは2017年シーズン2位と賞金女王まで後一歩だった(2017年TOTOジャパンクラシック )

また、同QTを1位で通過した三ヶ島かなは、3000万円弱を稼いで賞金ランク41位で一年を終え、見事にシード権を獲得した。前半戦の女子ツアーで主役級の活躍をした川岸史果は同26位。QTからフレッシュな選手が定期的に供給されることが、新なスターを生み、女子ツアーを活性化させている。

2017年のファイナルQTは兵庫県の有馬CCで11月28日(火)から4日間行われる。ベテラン勢の巻き返しはなるのか。伸び盛りの黄金世代が出場権を勝ち取るのか、注目だ。

写真/岡沢裕行、姉崎正

※2017年11月27日19時30分内容を修正しました

This article is a sponsored article by
''.