ゴルフを始めてみたいと思い立ったはいいものの、「クラブを買う」という最初にして最大の難関に二の足を踏んでいる人も多いはず。身近にクラブに詳しい方がいれば相談できるが、全員がそうはいかないし、安い買い物というわけでもない。そんな人たちのためにひとりでクラブを選んでも外さない方法を紹介しよう。

最初から14本そろえる必要はない

ゴルフを始めるきっかけは人それぞれ。昔は社会人になって先輩や上司からクラブをもらって始めるという人も多かったが、最近はそういったことはあまり見ない。ゴルフを始めるにあたってほとんどの人は、一からそろえないといけないだろう。

ゴルフはルール上14本使用することができるが、初めは14本全部そろえる必要はまったくない。むしろないほうが良いぐらいだ。これだけの本数を使う理由は、同じ力加減のスウィングで距離を打ち分けるため。本数を増やすのはある程度フェースに当たるようになってからで十分間に合う。

ゴルフクラブは、「ドライバー」と「パター」は1本ずつ必ず必要だが、「フェアウェイウッド」「ユーティリティ」「アイアン」「ウェッジ」とジャンルが分かれているので、最初のうちは1ジャンル1~2本あればOK。各ジャンルのクラブを振り慣れ、打ち慣れてから買い足すようにすれば、そのころにはある程度自分の好みなども決まっているだろうから、無駄な出費を抑えることができる。

画像: ウッドの多い人(写真左)、アイアンの多い人(写真右)と、クラブのセッティングは人によってさまざま

ウッドの多い人(写真左)、アイアンの多い人(写真右)と、クラブのセッティングは人によってさまざま

初心者がクラブを購入するにあたっておすすめの方法はスターターキットと呼ばれるセットになった商品を買うこと。このスターターキットは、各メーカーで内容が異なっているが、これを購入しておけばプレーに必要なクラブ周りのアイテムが一通りそろうのだ。

一般的なセット内容が、
ドライバー(一番飛ぶクラブ)が1本
フェアウェイウッド(主に芝から打つ長いクラブ)が1~2本
アイアン(主にグリーンを狙うクラブ)が3〜4本
ウェッジ(近い距離でグリーンを狙ったり、砂場であるバンカーなどから使うクラブ)が1~2本
パター(グリーン上で使うクラブ)が1本
キャディバッグ(クラブを入れるバッグ)
といったところ。

価格もセットで4万円台から7万円台と比較的安価。この内容を通常のモデルで(かつ新品で)そろえようとすると軽く10万どころではない。予算が潤沢にあればそれでも良いが、上達したら買い替える必要性が高まるので、その時まで貯金しておこう。

画像: 各社から出ているスターターキットは種類も豊富

各社から出ているスターターキットは種類も豊富

このスターターキットをおすすめする理由は、手頃で必要なクラブが手に入るということの他にもうひとつある。それは、「クラブがニュートラルである」ということ。自分のスウィングが固まる前の初心者ゴルファーにはとても重要なことだ。最近のクラブは、飛距離やスピンなどの性能を高めるために様々な工夫がされている。中には、合うゴルファーが使うとすごい性能を発揮するけど、合わないゴルファーが使うと全然結果が出ないというクラブもあるのだ。

とくに初心者のうちは、いわゆる「やさしい」と言われるクラブに手を出しがちだが、この「やさしい」というのは自分のスウィングが固まっているからこそ。どういうスウィングの人に対してやさしいのか、といったことはスウィングが固まる前の初心者では分からないのだ。

やさしいと言われているクラブにはたいていスライス(初心者に多いボールが右に曲がるミス)を防止するための性能が付加されているし、「飛ぶ」と言われるモデルはスピンを減らすような工夫がされている。ある程度自分のスウィングが固まった人が使う場合であればこれらのクラブを選ぶという選択肢が出てくるし自分のスウィングに対して効果的に働くが、スウィングが固まっていない初心者が使ってしまうとあらぬクセがついてしまう可能性があるということだ。

自分のスウィングにクラブを合わせるよりも先に、そのクラブの特性にスウィングを合わせることになってしまう。最初からレッスンを受けて始めるならばそんな心配も少なくて済むが、どうしてもひとりでの自主練習が多くなるゴルフは、積み上げていくプレースキルにクラブの性能が大きく関わってしまうため、最初のうちはとにかくクセの少ないクラブを選ぶのをおすすめしたいという訳だ。

画像: 新商品クラブを選ぶにはまだスウィングの固まっていない初心者にはハードルが高いかも…

新商品クラブを選ぶにはまだスウィングの固まっていない初心者にはハードルが高いかも…

通常の新製品のクラブだと、この性能的にニュートラルなクラブを見分けるのは知識が必要になり、選ぶのが大変。もちろん予算にも余裕があり、身近に知識のある人がいる場合は一から選ぶのも愛着が湧いていいと思うが、実際にはそうではない人のほうが多いだろう。最初から上達への近道をするためにも、値段も手ごろでクセのないスターターキットのクラブはこれからゴルフを始めようと思っている人にもってこいなのだ。

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