ゴルファーのあいだに今、ジワジワと広まりつつある「フレクサーソックス」なるものをご存知だろうか。本来は、足裏にある筋肉群をゆるめて、筋肉を筒状にして身体をきれいに立たせることを目的に開発された機能性靴下だが、これを履いてラウンドすると疲れにくいばかりか、パフォーマンスも上がるというのだ。なかには「飛距離が伸びた」という声も聞かれるほど。その実力を、最新の計測機器を用いてたしかめた!

履く・履かないでトップの深さが「18度」も変わってしまった!

靴下で飛距離が伸びるなんてあり得るのだろうか。みんなのゴルフ編集部員でもあるプロゴルファーの中村修と、3Dモーションキャプチャーの「ギアーズ」を使ったレッスンに定評があるツアーコーチ・奥嶋誠昭氏が検証してみた。

画像: 右からフレクサー・スニーカーソックス、フレクサー・アンクルソックス、丸型フレクサー・ハイソックス(白・黒)、その左は腕に装着するフレークサーアーム

右からフレクサー・スニーカーソックス、フレクサー・アンクルソックス、丸型フレクサー・ハイソックス(白・黒)、その左は腕に装着するフレークサーアーム

フレクサーソックスを開発したのは愛知県春日井市で歯科クリニックを開業する佐藤青児氏。顎関節症の治療を通してわかってきた、アゴが体全体の健康に与える重要性に着目し、「さとう式リンパケア」を考案。

それは、1.身体は「腔」で構成されている、2.支持筋は屈筋、3.筋肉をゆるめる、という3つの理論に基づくもの。「腔」は「口腔」や「腹腔」などで知られるように、わかりやすくいえば「口のなか」や「腹のなか」といった意味で、これらが「立つ」状態にしておくことが重要なのだという。

さとう式リンパケアとは

たとえば口腔がつぶれると首が前に縮んでストレートネックや肩凝りを引き起こす。また胸腔がつぶれると背中や肩が引っ張られて巻き肩や猫背の原因となるというのだ。

この腔がつぶれずに「立った」状態を保つ支持筋が屈筋で、フレクサーソックスは、拇指からかかと、かかとからひざ裏、ひざ裏からハムストリングスへとつながる屈筋が縮まないような構造になっている。そのため屈筋が使いやすくなるので、疲労しにくく、またケガも起こりにくく、体全体のバランスがとりやすくなるというのだ。

理屈はさておくとして、この靴下を履いてスウィングすると何がどう変わるのか。特にゴルフ用として開発されたわけではないけれど、チマタのゴルファーのあいだで聞かれるようなパフォーマンスが本当に得られるのか。それを検証するためにプロゴルファー・中村がまず通常の状態でドライバーを打ち、次いでフレクサーソックスを履いて打ってみた。

まず、マイ靴下で計測すると、ヘッドスピードは46~47m/sといったあたり。次にフレクサーソックスを着用した状態でスウィングした中村は、その感想をこう述べる。

「素材がソフトなので、締め付けられるような感覚は全然ない。ごくごく自然ですね。でも、スウィングすると親指で踏み締める感覚が得られて軸がブレないというか、明らかに安定感が増す感じですね。親指の感覚が鋭くなって地面をつかむというか、しっかり踏ん張れる感覚です」(中村)

画像: フレクサー・アンクルソックスを着用し3Dモーションキャプチャーのギアーズで計測する

フレクサー・アンクルソックスを着用し3Dモーションキャプチャーのギアーズで計測する

ヘッドスピードを見てみると、平均で1.5m/sほど上がっている。その主な要因として3Dモーションキャプチャーの専門家である奥嶋氏は「トップの位置が深くなっているのが大きい」と分析する。ギアーズはスウィング中のクラブの動きとフォームを3次元で計測・解析できるという優れモノだが、画像を見てみるとトップでの肩の回転の深さはフレクサーソックスを履かないときよりもなんと18度も(!)深くなっているのがわかる。いわば助走距離が長くなったわけで、「これだけでも飛距離が伸びる可能性はあるでしょうね」(奥嶋さん)

画像: フレクサーソックス着用前(左:黄色)と着用後(右:水色)を比べると肩の捻転が18度も深い

フレクサーソックス着用前(左:黄色)と着用後(右:水色)を比べると肩の捻転が18度も深い

チマタのウワサが実証されたカタチだが、次に、ソックスと同じコンセプトで開発されたフレクサーアームを着けて打ってみた(写真の型はプロトタイプ)。見た目には腕カバーのようなもので、肩関節や肩甲骨の可動域を広げるのがひとつの働きだという。

「一見、紫外線予防の腕カバーのようだけど、ソックスと同じでこれも着用しても全然違和感がない。それだけに、どんな効果があるのか、ちょっと……」(中村プロ)

だが、フレクサーソックスを履いた上にフレクサーアームを着けたスウィングをギアーズで見てみると、ソックスだけのときよりも肩の回転度合いがさらに深くなっているし、ヘッドスピードもより速くなっている。最初よりも2m/s強速くなっている。

画像: 水色が着用前で黄色が着用後を表す。インパクトで左肩が上がらなくなり体の開きがおさえられた分だけしっかりとインパクトでボールが押せるようになった

水色が着用前で黄色が着用後を表す。インパクトで左肩が上がらなくなり体の開きがおさえられた分だけしっかりとインパクトでボールが押せるようになった

「分析してみてもっと興味深いのは、インパクトで左肩が上がらなくなって肩が水平に回っていること。それだけ効率よく打てているわけで、一言でいうならバランスのいいスウィングができている。明らかに肩関節の可動域が広がっていることの証明といっていいでしょうね。ちょっと驚きですね」(奥嶋さん)

開発者の佐藤氏も「フレクサーソックスもフレクサーアームも、古武術と同じ動きがしやすく、バランスをサポートしてくれるので力を出しやすいんです」というが、まさにその通りの結果になった。

「インパクトで左肩が上がらなくなったというのは、感覚的にもわかりますね。自分で意識してそうしようとしているわけではないのに、自然に誘導してくれるような気がする。インパクトで足が動かない上に、肩が水平に回るからか、インパクトで強く押せる感じがしますね」(中村プロ)

画像: フレクサーソックスとフレクサーアームを装着した感覚は地面をつかむような安定感に加え、肩の可動域が広がりヘッドスピード向上に効果が出たと中村は言う

フレクサーソックスとフレクサーアームを装着した感覚は地面をつかむような安定感に加え、肩の可動域が広がりヘッドスピード向上に効果が出たと中村は言う

フレクサーソックスは一昨年夏に販売以来、ショッピング番組の販売を含めて15万足を超える販売実績があるという。このうちゴルファーがどのくらいの割合を占めているのかは不明だが、1足2000~3000円とソックスとしては高めながら「履くだけで飛距離が伸びる」となれば安いものなので、口コミでジワジワ広まりつつあるというのは納得できる。

もちろん、即効的な飛距離アップだけではなく疲労軽減という点からもゴルフでは大きな効果が期待できそうだ。カートでのラウンドが主になったとはいえ、残り数ホールともなれば多かれ少なかれ土踏まずのアーチが落ちてきて足元が不安定になりやすい。しかしフレクサーソックスならアーチを保ちやすいので、最後までパフォーマンスが落ちにくい。まずは試してみることをおすすめしたい。

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※当記事は個人の感想であり、すべてのゴルファーに対して性能・効果を保証するものではありません。

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