新宿から中央線快速電車で23分。武蔵小金井の駅からバスで6分。日本一会員権の高額なコースとして有名な“近くて遠いゴルフ場”小金井カントリー俱楽部に行ってみた。会員権が最盛期に数億円したというが……一体どんなコースなんだろう。

小金井カントリー倶楽部といえば、バブルの最盛期に会員権相場が3億とも4億とも言われ、現在も数千万円で取り引きされる超高額コース。プレーには曜日によって会員の同伴あるいは紹介が必要で、男性は原則35歳未満、女性は原則20歳未満はプレー不可と、厳しい制限が設けられているため、“回ろうと思っても回れない”コースだ。

女性は会員にはなることはできないが家族会員は認められている。しかし、女性の日曜日のプレーは受け付けていない。また、現役の閣僚はメンバー扱いでプレーをすることができるとのこと。会員権の名義書換え料は1500万円、正会員の年会費は30万円と、すべてにおいて“規格外”だ。

新宿からたったの30分で着く、近くて遠いコース。その小金井カントリー倶楽部が旗を振り「キャディの日」を制定した際に、マスコミを招いてのラウンド会が実施された。僕らが知らない謎のコースに“潜入”してきたので、その模様をお伝えする。

画像: クラブハウスのレストランからも見える9番ホールグリーン

クラブハウスのレストランからも見える9番ホールグリーン

コースにはケヤキ、クヌギ、桜、ヒノキなど樹木の種類が多く、そのどれもが大きく開場81年の年月を表している。街道沿いに面し、住宅地のただ中にありながら、コース外にある建物はほとんど目にすることなく、大きな樹々に囲まれて都会にあるゴルフ場とはまったく気がつかないほどだ。

フェアウェイは広く、林間コースの風情だが適度なアップダウンで変化もある。とくに少し砲台になったグリーンの周りに配置されるバンカーは深く大きく口を開け、難易度をあげている。ピンの位置によってはシビアなセッティングになりそうだ。

グリーンはアンジュレーションは大きくなく比較的フラットではあるが、非常にきれいで転がりはかなりスムーズ。速くしようと思えばいくらでも速くなりそうなグリーンだ。距離は6760ヤード(パー72)と決して長くはないが、その戦略性の高さと、素晴らしいの一言のメンテナンスも相まって、素直に「回って楽しい」と思えるコースだ。

画像: 夏野菜カレー(武蔵野産野菜を使用)1200円

夏野菜カレー(武蔵野産野菜を使用)1200円

クラブハウスは2005年に改装されたそうだが、和のテイストを残しつつ重厚な雰囲気。ちなみにお昼のお勧めは伝統のポークカレー700円(“カレーが安い”のは名門コースあるあるだ)で、記者はこの時期限定のポークカレーをベースにした夏野菜のカレーをいただいた。その味は非常に複雑で、香りが良く、これだけ食べに来たいほどだった。

さて、プレーの上での特徴は「プレーファスト」の徹底にある。ハーフのプレー時間の目安は2時間以内。ホームページにも表記されているように、全組キャディ付きながら、バンカーはプレーヤーが自ら均すことが求められる。たしかに、そのほうが進行が早くなるのは間違いがない。

いわゆる接待コースと言われるような高級コースでプレーすると、キャディの過剰ともいえるサービスを受けることがあるが、小金井ではそれはない。プレーヤーとキャディの関係はその日のプレーを楽しむパートナーというイメージで、その意識はメンバーだけでなく、ゲストにも浸透しているようだ。

画像: グリーンはやや砲台で大きくて深さのあるバンカーが難易度を上げる2番ホール

グリーンはやや砲台で大きくて深さのあるバンカーが難易度を上げる2番ホール

ちなみに、この時期のプレーフィは平日2万4800円、土日祝は3万4800円(いずれも税別)。決して安くはないが、やはり「一度はプレーしてみたい」と思わせるゴルフ場だった。

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