普段は特段意識せずに聞いているゴルフ中継の解説。「岡本さんが好き」とか「青木さんの解説はいい味出してる」なんて誰もが一度は好き勝手に評論していたりするものだ。そんなテレビ中継にゴルフスウィングコンサルタントの吉田洋一郎が初挑戦。下部ツアーを解説してきた話を披露する。

ナチュラルに喋り続けるイマカツさんがスゴイ

今年からAbemaTVツアーと名前の変わった男子の下部ツアー。6月末の南秋田CCみちのくチャレンジから約2ヶ月ぶりに来週後半戦がスタートします。冠スポンサーであるインターネットテレビのAbemaTVが大会の中継を行っていますが、今週はISPSハンダマッチプレー選手権で土日に生放送するなどチャレンジツアーの枠を超えて男子ゴルフを盛り上げています。そんなAbemaTVツアーの解説になぜか(?)お声掛けいただき、チャレンジしてきました。

私が解説したのは秋田で行われた「南秋田CCみちのくチャレンジトーナメント」。今年で18回を数える歴史ある大会です。

画像: 今年の「南秋田CCみちのくチャレンジトーナメント」で優勝したのは比嘉一貴。関西オープンにも出場し22位タイの成績を残している(写真は2018年の関西オープン 撮影/姉崎正)

今年の「南秋田CCみちのくチャレンジトーナメント」で優勝したのは比嘉一貴。関西オープンにも出場し22位タイの成績を残している(写真は2018年の関西オープン 撮影/姉崎正)

今回解説を務めたのは私と今井克宗プロでした。今井プロは切れのあるアイアンショットでツアー2勝を挙げたテクニシャンです。ツアー機構のプロフィールの趣味欄に「酒宴会」と記載するスケールの大きな人、と書けばなんとなく雰囲気は分かってもらえるでしょうか。そんなイマカツさんは、解説も超豪快。公共の電波ですが丁寧語は一切使わず、味のある大きな声でしゃべり倒します。最初は冷や冷やしていましたがこの“イマカツ節”がかなりテンポがいいんです。

当日は6時会場入りで6時45分から17時までの生放送とかなりの長丁場。事前に用意したネタや情報なんてほとんど役に立ちません。そんな状況で自分の言葉で視聴者を飽きさせないテンポでしゃべり続けるのは、すごい才能だと感じました。

私はというとはそんなアップテンポなイマカツさんに終始押され気味。インターネットの生中継なので視聴者がリアルタイムにコメントを出していくのですが、最初のうちは「全然話さないけど、誰この人?」「吉田くんもう次回ないな。さよなら」なんて辛辣なコメントがズバズバあがってきました。

テレビ中継にはアマチュアの上達の種がいっぱい

私はツアープロではないのでプレーしている試合の流れやマネジメントと言うより、スウィングの技術的な解説やプロがどんなことを目的にした練習をしているのかと言うテクニカルな話をするようにしました。最終日には「吉田、なかなか良いこと言うじゃん」なんてコメントもついたりして、結構嬉しかったです。

地上波でやっているトーナメントは、勝負の行方を中心に観戦を楽しむ事ができます。一方のAbemaTVツアーは、長時間の放送のため地上波では見られない、選手の技術的な部分やショット前後の時間の使い方などの部分に注目してみてみると上達の参考として生かせるかもしれません。

地上波とは掛かっているコストも違うとは思いますが、制作の人たちもかなりのハードワークぶりで当然解説陣よりも早く会場入りし、最後まで残っていました。更に夜もサッカーのワールドカップをみんなで観戦したりと、いつ寝ているのかというくらい元気でした。(イマカツさんも一緒のようでした)

最終日には青木功会長も合流。「あそこはちょっと傾斜になってるから打ち切れるかなー」なんて生の“青木節”を聞くことができました。滅多にない機会なので青木会長には番組中にもいろいろと質問をし、終わった後には「吉田は真面目でいいんだけど、もっとにこやかにやってもいいんじゃない」なんてアドバイスをもらいました。次回また声がかかれば朝からハイテンション&口角を上げ気味で行いたいと思います!

下部ツアーではレギュラーツアーよりも日程が短いため、攻めの姿勢が鮮明になります。南秋田CCみちのくチャレンジでも最終日に白佳和選手が上がり6連続バーディーを達成したり、岩本高志選手がハーフ28を記録したりとマンガみたいなゴルフが観られるのもチャレンジならではの面白さです。今週のISPSハンダマッチプレー選手権、来週から始まるAbemaTVツアー後半戦で、地上波とは一味違ったゴルフ中継を観戦してみてはいかがでしょうか? 私も“コメント参戦”してみようかと思います!?

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