本間ゴルフのニューモデル「TOUR WORLD TW747(以下、TW747)」がツアーでお披露目された。ドライバーからウェッジまでフルラインアップされたフラッグシップモデルだが、なんといっても注目は前モデルから性能面で大幅な進化があったというドライバーだ。その正体は一体いかなるものなのか、ツアーのテスト現場を直撃した!

“カチャカチャ”とカーボンクラウンを採用。今回のHONMAは攻めてるぞ!

TW747は、本間ゴルフの世界戦略を担うフラッグシップモデル。それだけに、従来の本間ゴルフのイメージとは大きく異なる仕上がりとなっている。

まず驚かされるのは、いわゆる“カチャカチャ”が付けられたことだ。ネックの調整機能は今やまったく珍しいものではなく、グローバルモデルではむしろ常識。近年のHONMAのドライバーは、一貫して“ボンデッド”すなわちシャフトとヘッドを接着する方式を採用してきたが、そこはさすがHONMA。いざ採用するとなれば、シャフトを回転させずに無段階でライ角、ロフト角、フェースアングルを調整できるという「ノンローティングシステム」というテクノロジーを搭載してきた。見た目にも非常にスッキリしており、ゴルファーの大きなメリットになりそう。

画像: 投影面積が大きくやさしい印象の460(写真左)と、プロモデルらしいシャープな形状の455(写真右)が選べる

投影面積が大きくやさしい印象の460(写真左)と、プロモデルらしいシャープな形状の455(写真右)が選べる

“カチャカチャ”の採用をプロたちはどう受け止めたのか。現在それぞれこのニューモデルのテストを繰り返し、実戦投入が間近に迫る契約プロたちに話を聞いてみると、まず藤本佳則は「高さとか、つかまりとか、色々調整が一本でできるからラクです」と評価。カチャカチャを使った弾道調整を自ら行うという岩田寛も「ラクですね。(TW747だったら)オープンに調整するかな」とコメントしてくれた。

画像: 455、460ともに座りが良くて構えやすいと岩田寛は評価する

455、460ともに座りが良くて構えやすいと岩田寛は評価する

プロにはそれぞれ自らの理想とする球筋がある。それが思うように出ないとき、スウィングやアドレスを調整するのではなく、クラブを調整してその弾道が出れば、プロにとってそんな“ラク”なことはないはずだ。

カーボンクラウンにすることで低スピン化。直進性も増した

そしてもう1点。今回のTW747はカーボンクラウンを採用している。これまでフルチタンにこだわっていたHONMAにとっては大きなチェンジとなるが、最近の主流はクラウン部の重量を軽くし、余剰重量を活かして低・深重心化することで、高打ち出し・低スピンで曲がりの少ないビッグボールが打てる設計。

画像: シャフトを回転させずに調整できるため、シャフトの「スパイン(背骨)」がズレない。スウィング中にシャフトが下にしなるトウダウンの影響を抑えられるし、見た目にも構えやすい

シャフトを回転させずに調整できるため、シャフトの「スパイン(背骨)」がズレない。スウィング中にシャフトが下にしなるトウダウンの影響を抑えられるし、見た目にも構えやすい

なんだ、世の流行りに合わせただけかと早合点してはいけない。TW747のカーボンクラウンは、業界初採用の最薄・最軽量モデル。従来のカーボンクラウンよりも5〜6グラムの軽量化に成功している。どのメーカーも1グラムの余剰重量を削り出すのに苦慮する中、これは地味に凄いことなのだ。

最先端の素材と、それをクラブパーツとしてプロダクト作りに即、取り入れる本間ゴルフの高い技術力。Made in JAPANのモノ作りの伝統があってはじめて作れる“グローバルモデル”なのだ。

画像: 軽量型カーボンクラウンが強い球を出してくれる。カーボンクラウンなのにカーボンに見えない工夫を施しているのが、HONMAならではのこだわりだ(写真はTW747 460)

軽量型カーボンクラウンが強い球を出してくれる。カーボンクラウンなのにカーボンに見えない工夫を施しているのが、HONMAならではのこだわりだ(写真はTW747 460)

さて、ではその最軽量カーボンクラウンの威力はどこに現れるのか。それはスピン量の少なさだ。

「スピンが減った分、前に行ってくれるかなっていうのはある」と藤本佳則が言えば、岩田寛もカーボンクラウンの利点として「スピンが減るということ」と言う。小田孔明も「強い球が出たから、ビックリした」と証言している。

画像: 「一発目から強い球が出たから、ビックリした」と話す小田孔明。現在はシャフトを0.5インチ伸ばすなど、実戦投入に向けて最終調整中だ

「一発目から強い球が出たから、ビックリした」と話す小田孔明。現在はシャフトを0.5インチ伸ばすなど、実戦投入に向けて最終調整中だ

そして、カーボンクラウンといえば以前は打感が悪いというイメージがあったが、TW747の場合まったく心配がないようだ。

「打感はけっこう柔らかめですよね。食いつき感はあります。フェースに乗っている感じはありますよ。乗っている時間が長いけど、スピードが出ている感じもあります」(藤本)

「真っすぐ打つ直進性に優れている」と藤本佳則は言った

そんな藤本は、ドライバーに求めるものを「飛距離」と断言する。

画像: 藤本佳則は460CCをチョイス。低スピン性能と曲がりの少なさを口にした

藤本佳則は460CCをチョイス。低スピン性能と曲がりの少なさを口にした

「ドライバーって正確な飛距離を打つクラブじゃないですから、やっぱり飛んでくれるだけプレーヤーにとっては良いこと。(TW747)はスピンが減ってくれているので、もうちょっとロフトをつければ、球が上がって飛距離も伸びてくれると思います。スピン量が少ないので、球を曲げるのではなく、真っすぐ打つ直進性に優れているクラブだと思います」(藤本)

藤本いわく、ドライバーは「5ヤード飛距離が変わると言われても、なかなか変えられない」のだという。それが、今回のTW747はすでにかなりチェンジに前向きということは、5ヤード以上の飛距離アップが視界に入っているということ。

カチャカチャの搭載による弾道チューニングの容易さ、超軽量カーボンクラウンの採用によるスピンの少なさ、初速性能の高さ、そして、これらがすべて相乗効果を生んだ結果としての圧倒的飛距離……この秋には、HONMAの契約選手たちが、こぞってこのオレンジがトレードマークのドライバーをバッグに入れている姿が見られそうな気配だ。

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