独自に考案した「ツイスト打法」で300ヤード以上飛ばす“雑巾王子”こと武市悦宏。武市はトーナメント中継も見方次第で上達につながるという。自身の著書「オレって、こんなに飛んだっけ?」より、上手くなるための観戦法を紹介。

イメージ力を高めるなら、テレビの前で一緒のリズムで振ってみよう!

大学生の頃、トーナメントでキャディのバイトをしたんだけど、そこでこんな現象があった。

みんな担当したプロの歩き方やスウィングテンポが憑依して、直後にプレーするとき、笑っちゃうくらい本人になり切っているんだ。

湯原信光プロに就くと歩くのがめっちゃ早くなるし、川岸良兼プロだと“でら”スウィングが豪快になって、その直後だけ飛ばし屋風になるんだわ。もっとも、魔法はすぐにとけて、結局元に戻っちゃうんだけどね。

ボクもあったなー。デビッド・イシイプロのバッグを担いだとき、一瞬だけ乗り移った。ワッグルして目標を見て、ワッグルして目標を見て……を5回繰り返し、というようなゆったりリズムになってしまったわ(笑)。

そんな人間のサガをゴルフに取り入れてみるのもいいかもしれない。

まずはトーナメント中継を観て、好きな選手のスウィングをじっくり観察してみよう。

ヤンキー映画の「ビー・バップ・ハイスクール」を見ると、ケンカが強くなった気がしなかった? ゴルフも一緒で、まじまじ見ているうちに、うまくなった気がして思い切りよく振れるんだ。

画像: プロのスウィングをじっくり観察してみよう(写真は2018年のパナソニックオープン)

プロのスウィングをじっくり観察してみよう(写真は2018年のパナソニックオープン)

でもそれだけじゃうまくなれない。そのプロを見ながら、テレビの前で一緒にスウィングしてみよう。

クラブは持たなくてOK。バックスウィング、ダウンスウィング、インパクト、フィニッシュとすべて同じタイミングになるように心がけてみてほしい。この際、カタチは一切無視。

実はコレ、簡単なようで案外難しいのよ。たいていのアマチュアはプロのテンポに追いつけないはず。ゆっくり見える女子プロだって真似してみると、自分よりスウィングリズムが速いことに気づくはず。体重移動やフェースの向きを気にしているヒマなんかないから。

でもそれが正解なんだ。プロの真似をするなら、カタチより断然テンポとリズム!

「オレって、こんなに飛んだっけ?」(ゴルフダイジェスト新書)より *一部改変

撮影/大澤進二

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