みなさんは、毎ラウンド後にクラブのお手入れをしているだろうか? 手入れの仕方によってはクラブの寿命を縮めてしまうかもしれないというのは、業界屈指のギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人。手入れのコツを改めてレクチャー。

練習頻度「ゼロ」より「週イチ」のほうがクラブが長持ちする不思議

こんにちは。ギアオタク店長の小倉です。みなさんは、日頃クラブのお手入れはされていますか? ラウンド後にコースの人が掃除をしてくれるからほとんどそのまま、なんて方が多いのではないでしょうか。

毎日とは言わないまでも、たまにはメンテナンスや掃除をしてあげないと、クラブの劣化が早まってしまいます。放っておくとどうなってしまうのか、またどうメンテナンスすれば良いのかをお話したいと思います。

まず気を配りたいのは、保管場所です。ゴルフクラブを入れるゴルフバッグは大きくかさばるので保管に場所をとり、家庭では邪魔者扱いされがち。庭の倉庫や玄関などに保管するケースが多いと思います。

また車のトランクやラゲッジに入れっぱなしなんて方も多いはず。そういった場所に保管すると日本の気候では、湿気にさらされたり、乾燥したりとクラブにとってかなり過酷な環境になってしまうのです。

具体的に湿気は、スチールシャフトの内部にサビを発生させやすく、乾燥はグリップの劣化を早めます。また温度変化もクラブにとっては大敵です。夏の炎天下に車を止めるとトランクや車内は40度以上になりますし、冬では0度を下回ることも。そんな状態にクラブをさらしておくと、シャフトが傷んでしまい、寿命が短くなってしまうでしょう。

画像: 一番劣化の早いグリップはタオルなどで拭きましょう

一番劣化の早いグリップはタオルなどで拭きましょう

できるだけ湿度や気温が変わりにくいところへの保管を心がけ、1~2週間に一度は、風通しの良いところに出して陰干ししましょう。それだけでもクラブの寿命が変わってきます。

まったく練習しない方よりも1~2週間に一度練習に行っている方のほうがクラブの持ちが良かったりするのですが、これは結果的に陰干ししているような効果になっているからです。結果論ですがやっぱり使ったほうが道具にとっても良いのでしょうね。

クラブのパーツの中で一番劣化が早いのはグリップです。どんなにメンテナンスをしてももって2~3年で、使用頻度の高い方は擦り減ってきますし、使っても使わなくても徐々に硬化していきます。硬くなると滑りやすくなるのでそのままで使用していると余計な力が必要になり、ミスに繋がりやすくなります。グリップを替えただけでミスショットが減ることもあるので、滑るなと思ったら交換すると良いでしょう。

グリップのメンテナンス方法は、軽く絞ったタオルなどで拭くだけでOK。汚れがひどい場合は、グリップエンドを下に向けた状態で軽く濡らしながら歯ブラシや柔らかめのタワシなどで軽く擦ると良いですね。最後に水分はしっかりと拭き取るようにしてください。

画像: シャフトやヘッドもグリップ同様軽く絞ったタオルで拭くだけでOK

シャフトやヘッドもグリップ同様軽く絞ったタオルで拭くだけでOK

シャフトやヘッドは、素材に関わらず軽く絞ったタオルで拭きましょう。錆びてしまった場合は、市販の錆取り剤を使うと良いですが、素材によっては余計な傷をつけてしまうこともありますので、注意が必要です。素材に合った物を使いましょう。また練習場のマットによっては緑色の擦れた跡がついてしまうことがありますがあれは、ドライヤーなどでヘッドを温めて金属のたわしなどで擦ると簡単に取れますのでぜひやってみてください。

フェースの溝などに入った土や砂はティの先で擦れば取れますし、最近多い白いヘッドなどに付く黒い汚れは消しゴムで擦るときれいになりますね。クラブの汚れを取るのに便利なのがメラミンスポンジ(編集部注:『激落ちくん』が有名)。水につけて軽くこすると大体の汚れを落とすことができます。ただ細かい傷もつくことがありますので、使う場所に気を付けてくださいね。

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