意外と気にしている人が少ないゴルフのグリップ。グリップ交換を行う場合も、「ドライバーだけ」や「アイアンセットだけ」など、パター以外の13本をまとめて交換するという人もあまりいないように感じる。13本を同じグリップでそろえたほうがいいのか。あるいは……? 業界屈指のギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人が考えた。

太さ、重量、バックラインの有無……なにが正解?

みなさんこんにちは、ギアオタク店長の小倉です。今日はグリップのお話。お客様によくこんな質問をされます。「グリップって13本全部揃えたほうがいいの?」と。

スウィングする13本はできるだけ同じフィーリングで振れることが望ましいので、同じ感触や同じ太さであることがベストだと思います。ですが、個人的には明確な意思があるなら同じモデルである必要はないと思っています。

画像: 使用クラブがすべて同じグリップである必要はない(撮影/中居中也)

使用クラブがすべて同じグリップである必要はない(撮影/中居中也)

たとえば、グリップの太さはクラブの操作性に影響するので、左のミスを抑制したいクラブだけ太くする。ドライバーだけ力みやすいので、力んでいることを自覚しやすい素材の柔らかいタイプの物を使用するなどといった感じです。

バックラインの有無もそのひとつですね。ドライバーやアイアンは再現性の高い握り方をするために「バックラインあり」を使って、フェースを開いて使うなどテクニックを多用するウェッジだけ「バックラインなし」を使っているなんて話も上級者からは良く耳にします。自分のクラブの特性や、スウィングの傾向に合わせてグリップを選ぶことでミスを抑制するわけです。

画像: クラブの特性やスウィングの傾向に合わせてグリップを選べばミスの抑制につながる

クラブの特性やスウィングの傾向に合わせてグリップを選べばミスの抑制につながる

グリップのモデルによるクラブの調整は昔から行われているお手軽な方法ではありますが、注意点があります。それはグリップの重さをできるだけそろえること。これは新しいグリップ同士もそうですが、入れ替える前のグリップともできるだけ近い重さのモデルを使うことが好ましいです。

もともとついているグリップと新しいグリップの重さが変わってしまうと、クラブとしてのバランスが変わってしまうため、振り心地に大きな影響を及ぼします。

とくに最近のクラブはクラブ総重量を軽く仕上げるため、純正で軽量のグリップが採用されているケースが増えてきていますので注意が必要です。

かく言う自分は、ドライバーやアイアンはバックラインありのグリップを普通に挿し、ウェッジだけバックラインなしのグリップを少し太めにして使用しています。ウェッジは開いて使うことが多いのと、左のミスをできるだけ抑制したいから。グリップは上手くこだわれば、クラブセッティングの流れを壊さずにミスを抑制することができますよ。

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