プロゴルファーの間では珍しくないウェ―ト外し。果たして我々アマチュアにも効果はあるのだろうか。ツアーで人気のエピックフラッシュサブゼロを使って、ウェート外しのメリットとデメリットを細かく検証してみた。

現在国内男女ツアーで人気のドライバーといえば、キャロウェイのエピックフラッシュサブゼロ。女子では、河本結、成田美寿々、シン・ジエが、男子ではブレンダン・ジョーンズが使用し男女合わせて4勝とエピックフラッシュサブゼロ旋風が巻き起こっている。

注目したいのは、女子の使用選手の多くが、ソールの後方部にある「ペリメーターウェート」を外して使用していることだ。男子でもクラブ契約フリーの池田勇太プロも、「ウェート外し」して使っている。

我々アマチュアも、そういう情報を聞いたらウェートを外すと飛ぶのか? と思ってしまうもの。しかし話はそう単純ではなく、「ウェートを外したら、かえって振りにくくなった」という声も聞こえる。ということでウェート外しのメリットデメリットと、注意点をまとめてみた。

まずは実際にウェート外しにトライしてみるとしよう。エピックフラッシュサブゼロのペリメーターウェートの重量は市販品で12グラム。このウェートを外すと、重心深度は浅くなり、スピン量は減る。加えて慣性モーメントも小さくなるので、コントロール性能は上がるはずだ。

エピックフラッシュサブゼロは、GBBエピックやローグのサブゼロと比較して、ボールのつかまりが良くなり、少しミスにも強くなったと言われるが、ウェート外しをするとヘッド特性が変わり、かなり上級者向けとなるだろう。

画像: エピックフラッシュサブゼロのヘッド重量はウェート込みで約200グラムだ

エピックフラッシュサブゼロのヘッド重量はウェート込みで約200グラムだ

そして大切なことは、12グラムのウェートを取ってしまうと、ヘッド重量が12グラム減ってしまうということ。エピックフラッシュサブゼロの日本仕様は、スリーブ込みでヘッド重量が約200グラム。単純にウェートを外してしまうと、スリーブ込みでヘッド重量が約188グラムとなる。188グラムのヘッド重量は、女性用のドライバー、もしくはシニア向けのかなり軽いヘッドと同等だ。

画像: ウェートの重さは約12グラム。単純にウエイトを外してしまうと、スリーブ込みでヘッド重量が約188グラムとなる

ウェートの重さは約12グラム。単純にウエイトを外してしまうと、スリーブ込みでヘッド重量が約188グラムとなる

ヘッドが軽くなるとヘッドスピードはアップする可能性が高くなるが、シャフトのしなりを感じにくくなり、実際やってみるとかなり違和感を感じた。キャロウェイのツアー担当に話を聞くと、外した分の重量はフェース側と、中間部分にジェルを入れて調整しているとのこと。もちろん配分はそれぞれのプロの好みを反映しているそうだ。

後方にあった重量をフェース側に持ってくれば、その分重心が浅くなり、低スピン弾道になりやすくなる。もともと低スピンが魅力のエピックフラッシュサブゼロ、ウェート外しをすれば、“奇跡の一発”は出るかもしれないが、低スピンも度が過ぎるとボールがドロップしてアマチュアゴルファーには扱いにくくなるだろう。ではツアープロのように特別な調整ができない我々はどうしたらいいのか?

フェース近くのソール側に少し、バックフェースのヒール側に少し鉛を貼れば、ツアープロ仕様に近づけることができるようだ。

画像: 12グラムのウェートの代わりに鉛を貼ることでアマチュアゴルファーにも扱いやすくなる

12グラムのウェートの代わりに鉛を貼ることでアマチュアゴルファーにも扱いやすくなる

12グラムを鉛で補うのは、写真のようにかなりの量の鉛を貼る必要があるが、自分の振りやすいヘッド重量に合わせて鉛の量は調整すればいいと思う。いろいろ工夫して最適な量を見つけるといいだろう。

とはいえ、ウェート外しはあくまでもメーカー推奨外の使用法。せっかくの高性能クラブのパフォーマンスが落ちる可能性もある。イレギュラーな改造は破損等も含めて自己責任となるので、試す際はくれぐれもご注意を……。

画像: クラブがインサイドから降りるバックスウィングの上げ方【レッスン放浪記・鈴木真一プロ編①】 youtu.be

クラブがインサイドから降りるバックスウィングの上げ方【レッスン放浪記・鈴木真一プロ編①】

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