プロの試合を見ていると、ショットやパットに臨む前、彼らはまるで相撲の仕切りのように、一定の手順を踏んでいることに気がつく。この「ルーティン」には一体どのような意味合いがあるのだろうか?

注目すべきは「グリーン上」? プロのルーティンに注目

上手い人ほど、ショットに入るまでの手順が一定で無駄が少ない。ショット前の手順のことを「ルーティーン(routine)」(またはプリショットルーティーン、pre-shot routine)というが、決まったルーティーンを持つことは、ショットを安定させる大きな要素でもあるのだ。

画像: ボールの後ろで素振りをし(写真左)、ショットに臨む松山英樹。プロは、ショット前の“手順”を一定にしている場合が多くある(写真は2018年のダンロップフェニックス 撮影/姉崎正)

ボールの後ろで素振りをし(写真左)、ショットに臨む松山英樹。プロは、ショット前の“手順”を一定にしている場合が多くある(写真は2018年のダンロップフェニックス 撮影/姉崎正)

ルーティーンは自然に行われるものというよりは、自分で決めておくべきものだ。一例としては、まずライと風を見極め、ターゲットを定めてクラブを選ぶ。ボールの後方に立って、ターゲットを見ながら素振りを1回。その後、アドレスに入って、ワッグルを1回したらスウィングに入る、といった具合。いつも、同じ手順を守ることで、プレーのリズムが安定し、一定のスウィングがしやすくなる。ルーティーンがばらばらで、毎回違った手順でショットすると、リズムが悪くなり、スウィングもばらばらになりやすいのである。

また、ルーティーンを守ることで、プレッシャーをはねのける効果も期待できる。プレッシャーのかかる場面で、「曲げたくない」とか「外したくない」という気持ちが強くなると、体がスムーズに動かなくなるが、「いつもの手順を守る」ということに集中すれば、意外に普段通りのスウィングができるものだ。

ちなみに、プロの試合でルーティーンを学ぶなら、まずグリーン上のルーティーンを見るのがいい。ラインの読み方や、素振りの回数、アドレスに入る足や手の順番など、調子のいい選手ほど、見事に一定なのがよくわかるはずだ。

※ゴルフダイジェストTVより

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