2017年から国内女子ツアーに参戦し話題を集めてきた韓国のセクシークイーン、アン・シネ。「スタンレーレディス」の練習日にプロゴルファー・中村修が注目した。

しっかりと地面を踏みしめて球に力を伝えていく

セクシー・クイーンとして話題になり、コースではいつも多くのギャラリーを引き連れているアン・シネ選手。今季は19試合に出場するも約半数の9試合で予選落ちを喫し、賞金ランク95位と苦しいシーズンを送っていましたが、話を聞くと、最近ようやく手ごたえを感じていると教えてくれました。

「(日本ツアー参戦)3年目になって一番多く試合に出られるようなりましたが、思うような結果が出せずに残念に思っています。ショットが良くなくて難しいパーセーブが残るようなことが多かった。でも少しずつショットの感覚が良くなってきたので、これからは良くなってくると思います」(アン・シネ)

画像: ショットの感覚がよくなってきたと話すアン・シネ

ショットの感覚がよくなってきたと話すアン・シネ

プロアマトーナメントが開催される水曜日は、プロアマに出場しない選手はコースには出られないため、練習場やパッティンググリーンでの練習がメインになります。今日のアン・シネ選手はパッティンググリーンでしっかりと感覚をたしかめた後、入念にショット練習を行いました。

大型の台風が近づいてきている影響で、会場の東名カントリークラブの練習場は強い右からのアゲンストが吹いています。その風の影響を測るように、ウェッジからドライバーまでみっちりと打ち込んでいました。そのスウィングを詳しく見ていきましょう。

アン・シネ選手といえば細い体からしっかりとダウンブローに打つアイアンショットが特徴的ですが、ドライバーでもややアップライトに縦にクラブを使うタイプのスウィングです。

まずはアドレスとトップのポジションから見ていきましょう(画像A)。グリップはオーソドックスなスクェアグリップ。重心を右に移動させずに、その場でお尻をターゲットに向けるようにバックスウィングをとります。体への負担も少なく、深いバックスウィングが取れています。

画像: 画像A:オーソドックスなスクェアグリップから、お尻をターゲットに向けるようにバックスウィング(写真は2019年のリゾートトラストレディス 撮影/小林司)

画像A:オーソドックスなスクェアグリップから、お尻をターゲットに向けるようにバックスウィング(写真は2019年のリゾートトラストレディス 撮影/小林司)

切り返し以降は、下半身をしっかりと使い体の中心を回転させながら、クラブを縦にリリースしフェースをターンさせています。それによってボールに力を伝え、つかまえて飛ばしています。

トップでボールより内側に入った左ひざを切り返しでアドレスの位置に戻しながら、左に流れないようにしっかりと踏みしめています。そうすることで下半身で作った回転力を腰に伝え、そこから上体、腕、クラブへと運動の連鎖が起き、ヘッドをスムーズに加速させることができるのです。

画像: 切り返しで左のひざをアドレスの位置に戻し、そこから地面を踏みしめることでボールをつかまえていく(写真は2019年のリゾートトラストレディス 撮影/小林司)

切り返しで左のひざをアドレスの位置に戻し、そこから地面を踏みしめることでボールをつかまえていく(写真は2019年のリゾートトラストレディス 撮影/小林司)

スウィングだけを見れば、「セクシーだけじゃない」たしかな技術と力強さを感じさせます。ただし、ショットが復調してきたという手ごたえを感じている中で、限られた出場試合でどれだけ結果が残せるか、正念場を迎えているのは間違いないでしょう。現在の獲得賞金が約660万円であることと残り試合を考えれば、シード獲得までには優勝や複数回のトップ3レベルの成績が求められます。出場を表明しているプロテストも待っており、シビアな戦いが続いていきます。

とはいえ気持ちは前向き。今週は台風の影響で強い風の中でのゴルフになる予報ですが、「風はゴルフを難しくしますが、経験を積んできているのでやっていけると思います」と力強く答えてくれました。ショット好調のアン・シネが本来の実力を発揮するか、注目です。

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