今週開催の米女子ツアー「スウィンギングスカートLPGA台湾選手権」に出場する渋野日向子。本日行われたプロアマ戦での渋野の様子を、現地で取材するプロゴルファー・中村修がレポート!

渋野の気遣いで終始なごやかムード

今週開催の米女子ツアー「スウィンギングスカートLPGA台湾選手権」開催コース、ミラマー・ゴルフカントリークラブでは本日プロアマ戦が行われていました。

渋野選手は、今大会の主催であるスウィンギングスカートファウンデーションの会長と同組で回っていましたが、渋野選手のAIG全英オープン優勝を見て「ぜひ来てほしい」と自らオファーを出したんだそうです。その推薦によって今回の出場が実現したようですね。

画像: 16番ホール、バーディパットを決めて、プロアマ参加者とハイタッチを交わす渋野

16番ホール、バーディパットを決めて、プロアマ参加者とハイタッチを交わす渋野

プロアマでの渋野選手は凄くリラックスしていた様子でした。一緒に回る方たちは日本語を話せる人が多く、言語の壁にも困らずプレーできていました。でもなにより、渋野選手の立ち居振る舞いがその雰囲気を作っていたと言えるでしょう。

プロアマ戦は一番飛んだボールを採用してゲームを進める形式で行われるので、自然とプロである渋野選手のボールが採用されることになります。その際採用されなかったゲストたちのボールを、渋野選手は率先して拾いに行っていたのです。

こうしたちょっとした気遣いや所作、そして笑顔が、ゲストの方たちの想像していた通りの“しぶこ”だったのでしょう。一緒に回っていたプロアマ参加者たちはまるで自分の子どもや孫を見るような優しい目をしていて、終始なごやかなムードが流れていたことが印象的でした。

画像: 会場に展示されていたクルマを見て「これほしいなぁ」とスマホで撮影する渋野

会場に展示されていたクルマを見て「これほしいなぁ」とスマホで撮影する渋野

プロアマスタートホールではセレモニーが行われ、その場に渋野選手も登壇していました。昨年の優勝者ネリー・コルダ選手や、ツアー通算8勝のブルック・ヘンダーソン選手、海外メジャー「KPMG女子PGA選手権」を含め今季2勝を挙げているハンナ・グリーン選手と豪華な面子。彼女たちと肩を並べている渋野選手を見て、改めて世界で活躍するトッププレーヤーの仲間入りをしたのだなと感じられました。

昨年大会最終日の来場者数は約35000人。先日行われたZOZOチャンピオンシップ以上の動員数を誇る注目度の高い大会で、渋野選手への期待をひしひしと感じます。試合に出場する代表選手が並べられた看板の中には渋野選手の姿もあります。

画像: 会場の看板にも渋野の姿が。渋野はトーナメントの顔として試合に臨むこととなる

会場の看板にも渋野の姿が。渋野はトーナメントの顔として試合に臨むこととなる

これはトーナメントの顔となるような立場での参戦ということ。ちなみに渋野選手と同組の選手は、ハンナ・グリーン選手とイ・ジョンウン6選手。これまた世界のトップ選手が勢揃いの大注目組ですね。

「看板に私が入るくらいなので、注目組に入るだろうなと思っていたんですけど。まあ予想通りではありますね。やっぱり世界ランク上位の人ばかりなので、すごく勉強になると思うし、自分がどれだけ通用するかも体験できるだろうし。自分が足りないグリーン周りの精度とかを間近で見れるな、と思います」(渋野)

「今週はジャストタッチ渋野でいきます」

さて、肝心のショットの調子ですが、上々なようです。が、先週のマスターズGCレディースよりもグリーンが少し固め。順目と逆目がはっきり分かれているのでピンの位置によっては注意しなければいけないパットも増えていくことでしょう。渋野選手もプロアマ中、下りのラインをオーバーしてしまう場面も見られ、本日行われた会見では「今週はジャストタッチ渋野でいきます」(渋野)と、“らしい”発言もありました。

芝は南国特有のティフトン芝で、深いところはクラブに絡みつきボールが埋まってしまうような場所もあれば、ボールが浮くような短いラフもあります。その時々のライに最適な状況判断が重要となりそうです。あと、海が近いので海風にも悩まされそうです。ジャック・ニクラス設計ということもあり、戦略性が高く攻めがいのあるコースですね。

画像: ラフからのショットは場所ごとに適切な判断が求められそう

ラフからのショットは場所ごとに適切な判断が求められそう

練習では、ふわっと上げるアプローチに取り組む姿が見られました。先週の試合に引き続き、自分の引き出しを増やそうとしているようです。フェースの向きやボール位置を変え、状況に応じて柔らかい球を打てるような練習もしていました。

この試合を通じて、プレー面、そして気持ちの面でも色んな経験をすることでしょう。そしてそれらを吸収し、さらに成長してくれることが今から楽しみです。

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