キャロウェイのニューモデル「マーベリック」といえば、芯を外しても初速が落ちない、曲がらないと評判のモデル。では、同じ名前のフェアウェイウッド(FW)はどうなの? 素朴な疑問に答えを出すべく、みんなのゴルフダイジェスト編集部員でプロゴルファーの中村修が、芝の上から徹底テスト!

ドライバーの評判は上々! じゃあフェアウェイウッドは……?

まずは、マーベリックのフェアウェイウッドの基本的な性能をチェックしておこう。コースで3番ウッド(以下、3W)を試打した中村はこう話す。

画像: マーベリックFWにも“2本の柱”(ジェイル ブレイク テクノロジー)が搭載されている

マーベリックFWにも“2本の柱”(ジェイル ブレイク テクノロジー)が搭載されている

「キャロウェイといえば飛ぶFWの印象がありますが、『マーベリック FW』は、前作からの“AIフェース”(FLASHフェース SS20)や“2本の柱”(JAILBREAK テクノロジー)がさらに進化して、初速が上がっています。しかも、すこぶる球が上がりやすいし、芯を外しても弾道がブレずに飛ぶ。これらはトラックマンによる計測データでハッキリ出ています」(以下、中村)

初速が出るクラブというと打感が犠牲になりがちだが、その辺りはどうなのだろうか?

「確かにこれまでは、初速の速さをうったえかけてくるようなハジく手ごたえがありました。それはそれで良いのですが『マーベリック FW』は、打球音がマイルドで打感が吸いつくようにやわらかくなっています。ターゲットへボールを運ぶような感覚がある。それでいて、初速がしっかり出ているのがスゴイところ」

画像: ドライバーと同じく「AIが設計したフェース」の技術も取り入れられている

ドライバーと同じく「AIが設計したフェース」の技術も取り入れられている

FWに求められるトータル性能がアップしつつ、フィーリング面もカバーした「マーベリック FW」。さらにこのモデルの進化と真価を深掘りしていこう。

「芯を外しても飛ぶ」はFWでも健在か? ずらしながら試してみた

そもそも「マーベリック」シリーズのドライバーといえば“フェースのどこに当たっても飛ぶ”が最大のウリなことは、みんゴルでも既報の通り。ではFWもそうなのか、どうしても気になる。というわけで、3Wのフェースにシールを貼って打点をバラけて打ち、それぞれの弾道データを「トラックマン」で計測した(※弾道データは5球の平均値)。

画像: ど真ん中で芯を食ったときの数値はまるでドライバーのようだ

ど真ん中で芯を食ったときの数値はまるでドライバーのようだ

まずはセンター打点の弾道データから。驚くなかれ、HSが42m/sでボール初速が63m/sという、FWとしては驚異的な高初速をはじき出した。これは、スマッシュファクター=ミート率(ボール初速÷HS)にして「1.5」という、ドライバー水準のハイアベレージだ。通常はロフトが大きくなるにしたがって、スマッシュファクター=ミート率は小さくなるもの。つまり「マーベリック FW」は、ドライバークラスの初速性能を備えていることになる。そして飛距離は250Y超えをマークした。

というのも「マーベリック FW」の「FLASH フェース SS20」は、強度と弾性率が高いC300マレージング鋼という新しい素材を用いている。“2本の柱”やフェースカップといったテクノロジーとの相乗効果で、ボール初速をマックスまで高めた。キャロウェイ史上初めて、FWでありながらドライバーと同等の反発性能をモノにしたという。

【弾道データ】
[ センター(芯)]
ヘッドスピード:42.0m/s
ボール初速:63.0m/s
打ち出し角:13.8度
スピン量:2840rpm
キャリー:226.8ヤード
飛距離250.4ヤード

続いて、フェースの左右(トウ側、ヒール側)に打点を外したところ「球の曲がり幅がとにかく少なくて“大ケガ”にならない」と言う。

画像: トウ側に芯をずらして打ってみた

トウ側に芯をずらして打ってみた

「打点を左右に外しても、初速が著しく落ち込むことはありません。先っぽに当たっても飛距離がほとんど変わらないし、ヒールを喰ってもスライスの幅がかなり収まって、球がグリーンの手前に落ちてくれるから安心。とにかくフェースの左右どちらに当たっても、球がヨジれないし、高さが十分に出るんです」

【弾道データ】
[ トウ側 ]
ヘッドスピード:42.4m/s
ボール初速:60.6m/s
打ち出し角:13.4度
スピン量:2390rpm
キャリー:220.8ヤード
飛距離:247.8ヤード
   
[ ヒール側 ]
ヘッドスピード:42.1m/s
ボール初速:60.1m/s
打ち出し角:15.2度
スピン量:3184rpm
キャリー:210.9ヤード
飛距離:236.0ヤード

ここまできたら、どうせならフェースの上下にも打点を外しちゃおう! ということでテストをしたが、結果はどうだろうか?

「フェースの上めでヒットしたところ、キャリーも飛距離もそれほど変わりませんでした。下っ面に外すと、さすがにスピンは少し増えましたが、初速はあんまり落ちません。これなら“ミス”とは言えませんね」

画像: 下にずらしても初速はほとんど落ちなかった

下にずらしても初速はほとんど落ちなかった

アマチュアは地べたにある球を打つとき、トップ気味にフェースの下っ面に外したり、ヘッドを上から入れ過ぎて上っ面に当たるミスをしがちじゃないだろうか。しかも、FWは地べたからだけでなく、ティアップして打つこともある。打点の上下ブレをカバーする「マーベリック FW」ならば、タテ距離のバラつきも抑えてくれる。スコアメークに役立つ実戦的なFWなのだ。

【弾道データ】
[ 上め ]
ヘッドスピード:42.1m/s
ボール初速:62.7m/s
打ち出し角:13.6度
スピン量:2564rpm
キャリー:223.6ヤード
飛距離:248.4ヤード
   
[ 下め ]
ヘッドスピード:41.9m/s
ボール初速:61.9m/s
打ち出し角:11.3度
スピン量:3415rpm
キャリー:211.2ヤード
飛距離:234.1ヤード

画像: どの打点で当たっても、高い飛距離性能を発揮した

どの打点で当たっても、高い飛距離性能を発揮した

テストの結果からもわかるように、FWでも“どこに当たっても飛ぶ”をカタチにした「マーベリック FW」。進化したAIが新たにデザインした「FLASH フェース SS20」は、スーパーコンピュータが数多くのバーチャルモデルを試作して、完ぺきに仕上がるまで解析を繰り返して高初速エリアを広げた。

とくにフェース下部に高初速エリアが広がったので、トップのミスも広範囲でカバーしてくれる。さらに、クラウンにカーボンをコンポジットしつつ、ソール後方にスクリューウェートをインサートして、ヘッドの慣性モーメントが大きくなった。

「苦手意識があってもオートマチックに飛ばせる!」と高評価

「マーベリック FW」を気持ちよさそうに打ち続ける中村は「オートマチックに飛ばせるやさしいFW」と評した。打点のミスに強いだけでなく、つかまりの良さ、どんなライからでも打てるライ対応の良さといった、FWの基本性能が高いことを中村は高く評価する。

画像: 構えた感じも安心感があり振り切れそう

構えた感じも安心感があり振り切れそう

「マーベリック FW」は、キャロウェイが長年にわたり培ってきた高度なテクノロジーとFWに求められるノウハウをふんだんに詰め込んだ、一つの完成形といって差し支えなさそうだ。

なお「マーベリック」のFWシリーズは、今回テストをした「マーベリック FW」、小ぶりで操作性に優れる「マーベリック サブ ゼロ FW」(数量限定)、最もつかまりが良く、やさしく打てる「マーベリック マックス FW」(4月発売予定)の3タイプがラインナップしている。

撮影協力/石岡ゴルフ倶楽部(アコーディア・ゴルフ)

正確なインパクトをもたらしてくれ、仮にそのインパクトがズレたとしても、AIデザインのフェースがミスをミスにしない。全アマチュアの求める性能が詰まったFW、それが「マーベリックFW」であるようだ。

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