打ちっぱなし練習場で何百球打ってもスコアがまとまらないのなら、練習方法を見直すことが必要なのかも。5球のうち3球の成功率6割を目指す練習法をプロゴルファー・中村修が解説する。

狙ったターゲットに6割打てますか?

打ちっぱなし練習場では、人工芝で色分けされたグリーンや距離表示版などを狙って練習していると思いますが、5球打ったら何球狙った場所に打てているでしょうか? たとえば、100ヤードのターゲットに対して、5球中3球、6割の確率で寄せられるでしょうか?

なんとなく寄せられそうな気がしますよね。もし6割の確率で寄せられるとしたら、これはコースに出ると非常に心強い数値になります。そこで、練習場ではこの5球中3球をターゲットに打てるように練習することをおススメします。

画像: ターゲットを中心に円を描き、5球打ちその内3球が近くに寄るとその確率は6割になる

ターゲットを中心に円を描き、5球打ちその内3球が近くに寄るとその確率は6割になる

しかし、どれくらいに寄せられたら合格点をあげられるのでしょうか。これはターゲットまでの距離、番手によって変化させることが必要になります。たとえばサンドウェッジで5ヤードの距離を狙ったとすると、1クラブ以内には寄せたいところ。では10ヤード先のターゲットならどうでしょうか。半径2ヤードくらいの円の中に入ったら、寄せられたといってよさそうです。

距離を伸ばしてサンドウェッジのフルショットの80ヤードでは半径4ヤードくらいでいかがでょうか。100ヤードで半径5ヤード、つまりターゲットを中心にした10ヤードの円の中に落とせば合格点にしてみましょう。果たして、5球打って3球円の中に入れられるでしょうか? 思ったよりも難しいと感じるかもしれません。

番手を上げて、PWや9番アイアンでもやってみましょう。距離が伸びれば半径6ヤード、7ヤードと円の半径を大きくしていきます。7番アイアンで150ヤードを狙うとしたら、半径は10ヤードが合格点といったように。この円の大きさは、ご自分の飛距離や腕前を考慮して決めればいいと思います。

200ヤード先のターゲットであれば左右10ヤードくらいは十分許容範囲ではないでしょうか。250ヤード先のターゲットにドライバーで狙うなら、センターを中心に左右20ヤード幅におさまればぎりぎりフェアウェイキープしているはず。これが5球中3球打てたら……コースでは安心してティに立てそうですよね。

ここでの練習で大切なことは、狙って打つということです。ゴルフは最終的にグリーン上のカップに少ない打数で入れるというゲームなので、どんなショットも狙いを定めずに打つショットは存在しないはずだからです。

毎ショット狙いを定めて打つことで、距離感と方向性は養われていきます。それを積み重ねることで、自分なりの距離感の作り方や方向性の出し方が備わっていきます。腕前が上がってくれば円の半径を小さくイメージしたり、5球中4球と難易度を上げたり、番手を変え弾道をコントロールしながら打ってみたりするとマネジメントの幅が広がります。

とくにスウィング作りに専念する際に気をつけていただきたいことは、ターゲットに狙いを定めて打つことを忘れて練習を続けることです。そうなるとコースではひどい目にあうことになります。たとえスウィング作りをしている最中だとしても、ターゲットを狙う意識を忘れてはなりません。そもそも、ターゲットに打てるようになるためにスウィング作りをしているはずですからね。

屋外の練習場であれば、雨や風の影響も受けます。その中でターゲットを狙いながら5球中3球を狙った円の中に入れるように練習をすることで、天候に対する番手選びや弾道のコントロールも身についていくでしょう。得意な距離や苦手な距離も認識できるようになるはずです。そうすると苦手な距離から確率の低いショットを無理して選択することを避けられるようになり、マネジメント的にもメンタル的にも余計なプレッシャーを避けることにつながります。

5球中3球を描いた円の中に入れる練習法、ぜひお試しください。

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