兵庫県・有馬冨士カンツリークラブなど全国六カ所のゴルフ場を運営するロックフィールドゴルフリゾート株式会社が、主にパターを取り扱うフランスのクラブメーカー、ARGOLFと日本総販売代理店契約を締結したと報じられた。ゴルフ場が代理店として海外の高級地クラブを販売、いったいなぜ?

ARGOLFのパターは高級志向なカスタムクラブで、オーダーを受けてからフランス国内のラボで1本ごとにハンドメイドされる。ライ角やクラブレングスの調整はもちろん、カラー、グリップ、パターカバーのカスタムチョイスのほか、イニシャルやロゴマークなど好きな刻印も可能。航空機にも使用する素材を使用し、航空産業で培われた技術を活用した高精度なミルド仕上げが施されているのもポイント。

このパターを取り扱うのは、国内では同社が初。そもそもフランス製のパターというだけでも珍しいのに、ゴルフ場の運営会社が代理店となるのも珍しい。一体なぜなのか? 担当者に話を聞くと、新型コロナウィルスの流行の影響も大きいようだ。

画像: ARGOLFのパター「アーサー」(画像提供/ロックフィールドゴルフリゾート株式会社)

ARGOLFのパター「アーサー」(画像提供/ロックフィールドゴルフリゾート株式会社)

三密を避けるためプレー後の飲食を自粛するムードが蔓延。飲食の機会が減ることで顧客単価が減少し、ゴルフ場の売り上げに打撃を与えている。その一方で、飲食にお金を使わなくなったぶん、クラブやウェアといったギアに支出の方向が移り、高額なクラブなどギアへの注目が集まっていると分析。そこで「今までボールやティなど消耗品をメインに扱っていたプロショップに、ニーズに合致したラインナップとしてARGOLFパターを追加しようと考えたんです」と担当者は語る。

「日本で初めてARGOLFパターを取り扱うということで話題性もありますし、オンラインで購入するECサイトと違って試打もできますから、ゴルフ場へ足を運ぶきっかけ作りにもなればと考えています」(同担当者)

コロナ禍以降、レストランやロッカールームの使用制限、スループレーやセルフプレーの導入などを多くのゴルフ場が行ったのは記憶に新しい。今回の“海外クラブの代理店化”も消費者の動向を察知し、コロナ以後のゴルフ場のあり方を模索した“生き残り策”のひとつと言えそうだ。

This article is a sponsored article by
''.