マッスルバックの美しさとテクノロジーを融合した「P・770」アイアン
Jリーグの名門・浦和レッズひと筋でチームの中軸を担い、日本代表としても活躍した元プロサッカー選手の鈴木啓太さん。現役を引退してから始めたゴルフにどっぷりハマって、ゴルフ歴4~5年でアベレージスコアは85~90。ベストスコアは72という腕前だ。
イケメンアスリートとしても名を馳せただけあって、クラブにも“カッコよさ”を求めている。いま使っているアイアンはテーラーメイドの『P・760』。その『P・700』シリーズに、最新作『P・770』がラインナップしたと聞いて「打たずにはいられない!」とスタジオに駆けつけてくれた。

トップラインからリーディングエッジまでフェース肉厚を薄肉にした「L型フォージドフェース」を採用
「この『P・770』は、スマートですっきりしたルックスなのに、構えると“ミスしても大丈夫そう”という安心感があります」(鈴木)
そう言って球を打ち始めると、ターゲットへストレートに伸びる高弾道を連発する。いつもは7Iの飛距離が160~170ヤードという鈴木さんだが『P・770』の7Iでは172ヤードをマーク。「そんなに振ってないのに飛ぶ!」と、そのディスタンス性能に目を丸くした。
(試打データ)※5球の最高値
『P・770 』(7I)
打ち出し角 スピン量 キャリー 飛距離
23.1度 6095 rpm 162Y 172Y
『P・770』が飛んで曲がらない理由はこうだ。トップラインからリーディングエッジまでフェース肉厚を薄肉にした「L型フォージドフェース」により、高い反発性能を発揮。しかも、番手別に配したICT(インバーテッド・コーン・テクノロジー)により、弾道の直進性をモノにした。
しかも“飛ぶだけ”じゃないところも、このアイアンの魅力であり実戦的なところ。打ち出し高さは23.1度、スピン量は6095rpmと、アイアンに求められる“上がる、止まる”というポテンシャルも合わせ持っている。

「そんなに振っていないのに飛ぶ!」と「P・770」のディスタンス性能に驚く鈴木さん
テスト中に鈴木さんは「ミスヒットをした」「フェースの下目に打点を外した」と思ったのに、飛距離が落ちたり曲がったりせず、球がしっかり上がることをフシギがっていた。
そのワケは、中空構造で慣性モーメントを大きくする=スウィートエリアを広げながら、ヘッドの内部に46.5g(6I,7I)のタングステンウェートをインサートして低重心化。と同時に、ソールには貫通型の「スピードポケット」を設けて、フェース下部の反発力をテーラーメイド史上最大化させた。トップ気味の“薄い当たり”でも、ボール初速が落ちづらくて球が上がりやすくできているのだ。

従来よりも軽量化した充填剤「スピードフォーム」を搭載し、反発性能と打感を向上させている
「このアイアンは、芯を外してもブレずに飛ぶし、球が浮いてくれる。ミスがミスにならないんです。スウィートエリアが広いって助かりますね(笑)。ボクはもともと3Iと4Iが苦手なんですが、このアイアンなら3Iと4Iにチャレンジしてみたい。見た目がカッコいいのに打つとやさしいなんてサイコーです。『P・770』は、アマチュアの救世主になるクラブじゃないでしょうか」(鈴木)
アイアンには「正確性」とともに「打感の良さ」を求めている鈴木さんだが、『P・770』は「ボールがフェースに吸いついて“グッ”と押し込むような、キモチいい打感がする」とご満悦。これまでのアイアンは複雑で高度なヘッド構造にすると、反発力などの機能性は高まるものの、打感が損なわれがちだった。しかし『P・770』は、従来よりも軽量化した充填剤「スピードフォーム」をインサートすることで、フェースの反発力を保ちながら心地よいフィーリングをもたらす。
「P・770」は、テーラーメイドが培ってきた前衛的なテクノロジーをふんだんに搭載して「カッコいい、やさしい、打感がいい」と、美味しいところをたっぷり盛り込んだアイアンに仕上がっているのだ。
世界のツアープレーヤーのリクエストに基づいて設計された限定モデル「P・7MB」「P・7MC」アイアン
お気に入りのアイアンを見つけて満足気な鈴木さんだが、そのテスト現場に「ちょっと待って!」と飛び入り参加したオトコが……。みんゴルのギア企画でもおなじみの、ノリーこと堀口宜篤プロだ。呆気にとられる鈴木さんに「じつは打ってほしいクラブがまだあるんです」と手渡したクラブは、テーラーメイドのマッスルバック『P・7MB』と、小ぶりながら寛容性をプラスしたマッスルキャビティ『P・7MC』の2モデル。どちらもテーラーメイドのセレクトフィットストア限定で手に入れられる、上級者向けモデルだ。

セレクトフィットストア限定モデルの「P・7MB」(写真左)と「P・7MC」(写真右)
世界のトッププレーヤーからのリクエストに基づいて設計された薄いトップラインとソール幅、番手別にデザインされたオフセットが特徴の2モデル。2000トンのプレス機によって軟鉄(S25C)を鍛造することで、より緻密で一貫したフィーリングに。精密マシンミルド製法で加工された精度の高いフェース&グルーブが、性能と品質を高いレベルで実現している。
「アスリートが求める操作性がありながら、キャビティならではのやさしさも備わっている。“やさしすぎず・難しすぎず”のちょうどいいところに位置するアイアンです」と堀口プロが言う『P・7MC』から、鈴木さんはテストした。

マッスルバックアイアンに寛容性を加えた、テーラーメイド拘りのキャビティバックデザイン
「ボクはフェースがあんまり大きくないほうがインパクトに集中できて好きなんですが、このアイアンはちょうどいいサイズ感ですね。それから、ヒールの後ろ側がやや出っ張っていて、構えたときに球がつかまりそうなイメージがあるし、実際に打つとつかまる。アイアンで“ペラッ”とせずに、キモチよく強い球が打てるんです」(鈴木)

精密マシンミルド製法でフェース面に均一性を高めるミーリング加工を施し、高いスピン性能を実現した
「さすが、軟鉄鍛造ならではの乾いて締まった打球音で、打感が手に伝わってくる。中級者から上級者へ行くときの“入り口”としてうってつけのクラブかもしれません。こういうアイアンにチャレンジするのもアリですね」(鈴木)
「P・7MC」の弾道データを見た堀口プロはこう分析する。
「スピンがしっかり入って、高さも出ています。打ち出し角のデータを見ると、ダウンブローに入って、ハンドファーストでロフトが立ちながら当たっているのが読み取れます。パーフェクトなドローが打ててますね。鈴木さん、こういう上級者向けアイアンもゼンゼン打てるんじゃないですか!」
(試打データ) ※5球の最高値
『P・7MC』(7I)
打ち出し角 スピン量 キャリー 飛距離
21.8度 6618 rpm 157Y 164Y
続いては、伝統的なマッスルバックに現代的な幾何学模様を施した『P・7MB』だ。クラブを構えた鈴木さんは「オーッ!! ついにマッスルバックが来ちゃいましたね」と、ドキドキともワクワクともつかぬ表情を浮かべる。

インパクト時の心地の良い打感と正確なコントロール性を求めるショットメーカー向けに設計されたモデル
「こういうクラブがキャディバッグに入ってたら“映える”し、カッコいいアイアンを打てるようになりたいとガンバってますが……ぶっちゃけると、打てるのか心配でしょうがない(苦笑)。小さくて薄い....バターナイフみたいですね。身が引き締まる思いです」
ところが球を打つと、そんな不安もなんのその、160ヤード前後をコンスタントに飛ばした。
「オヤオヤッ!?打つと“合ってるな”って感じました。こういうスマートなアイアンだと、緊張するけどインパクトに集中できるんです。そして、3モデルの中で打感が最もダイレクトに伝わってくるのが、この『P・7MB』。芯を喰えばこの上なくキモチいいし、芯を外したらそれがわかります。ただ、練習場ではなく(打ち直しができない)コースではどうなのか? とは思います。その意味でも、練習場ではこういうシビアなクラブでしっかり打てるように練習したり、手の感覚を養ったりすると上達するかもしれません。“一生懸命に練習しよう”って思えるし、やる気にさせてくれるアイアンですね」(鈴木)

現代的なシームレスデザインとマッスルバックのスタイリッシュさを融合
それを横で聞いていたノリーこと堀口宜篤プロはフムフムとうなずいて、こう解説する。
「『P・7MB』の弾道も、スピンが入っているし高さが出せている。ダウンブローに打ち込んでロフトを立ててインパクトできているので、球が持ち上がっています」(堀口)
(試打データ)※5球の最高値
『P・7MB 』(7I)
打ち出し角 スピン量 キャリー 飛距離
22.8度 6785rpm 155Y 160Y
最後に、鈴木さんには「P」シリーズ3モデルのテストを振り返ってもらった。

アイアンの美学をそれぞれ追求したラインナップ
「『P・770』は、安心感があって、やさしくて、飛ぶ。それでいて、操作性もあって実戦的なので、コースで使いたいアイアンです。上級者向けのマッスルキャビティ『P・7MC』は、構えたときの印象よりも打ちやすくて、インパクトの吸いつき感や押し込む手ごたえがあり、抜けも上々でした。『P・7MB』はミスをするリスクはあるし決して“安心・安全”のクラブではありませんが、スゴいカッコいいしチャレンジ精神をそそられるんです。テーラーメイドの先進的なテクノロジーが入ったマッスルバックだからこそ、打ってみると見た目ほど難しくなくて“ボクでも打てる”と思えたのでしょう」(鈴木)
ゴルファーとしての志向やアイアンに求めていることは、人それぞれに違って当たり前。テーラーメイドの「P」シリーズが一人ひとりのショットメーキングをサポートしてくれるはずだ。
“カッコいい”だけじゃない!? 元日本代表・鈴木啓太がテーラーメイドの「Pシリーズアイアン」に太鼓判を押した理由
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