『JPX 921 ホットメタル』にスイッチした直後、原英莉花が日本女子オープンを初制覇!
とにかく圧巻プレーの連続だった。“女子ゴルファー日本一”を決定する、メジャー競技『日本女子オープンゴルフ選手権』(福岡県/ザ・クラシックGC)で、原英莉花が68、70、66、68とビッグスコアを揃えて2位に4打差をつけて公式戦初優勝(ツアー2勝目)を果たしたのだ。
公式戦の難しいコースセッティングでスコアマネージメントするために「とにかくカップの下につけて、パッティング勝負に徹する」と自慢のロングドライブではなく的確なポジショニングに重点をおいたという原だが、その“狙い打ち”マネージメントを支えたのが新調したばかりのニューアイアン、ミズノ『JPX 921 ホットメタル』だったという。

圧巻のプレーでメジャー初制覇を飾った原。通算では昨年のリゾートトラスト・レディース以来となる2勝目
「このアイアンはとにかく高い弾道が打てて、ミスヒットにとても強いんです。今までのアイアンで一番いい球が打てているんじゃないか? と師匠に言われたことも大きな自信になりました」(原)
アイアンの精度と番手飛距離が伸びたことで、無理にドライバーでアドバンテージを取りにいく必要がなくなった。安定した飛距離性能を発揮するアイアンを手にすることは、ドライバーで十数ヤード飛ばすこと以上のメリットがあるのだろう。

アイアンショットの精度が冴えわたった原の手には『ミズノ JPX 921 ホットメタル』が握られている
このミズノ『JPX 921 ホットメタル』を試打したみんなのゴルフダイシェスト編集部員でプロゴルファーの中村修は、その特徴をこう表現する。
「ひとことで言えば、曲がらないアイアンですね。多少の打点ズレならば関係なく飛んでくれます。オーバーサイズアイアンは重心距離が長くてつかまりにくいイメージがありますが、この『JPX 921 ホットメタル』はつかまりがいい、と言っていい。飛ばそうと思えばしっかり飛んでくれますし、高さで止めようと思えばそれもできる。基本的には真っすぐ狙いでシンプルに使えるモデルですが、意外に操作性がいいことも原英莉花プロが選んだ理由の一つでしょうね」(中村)

打点がぶれても飛距離が落ちにくい設計の『JPX 921 ホットメタル』
『JPX 921ホットメタル』の高初速エリアの面積は、同カテゴリーのオーバーサイズアイアン(他ブランド含む)と比べてもダントツの大きさを誇る。驚きのボール初速でボールを高く、真っ直ぐにターゲットに運んでくれる。その安定した飛距離性能が日本女子オープンでの独走優勝に導いたといっても過言ではないだろう。
ダウンブローはもういらない!?みんなが使える“高初速フォージド”『JPX 921 FORGED』
原英莉花が優勝したことで、ミズノ『JPX 921 ホットメタル』からの紹介になったが、実は今シリーズで最も注目したいモデルが、ミズノ『JPX 921 FORGED』だ。このモデル、鍛造アイアンなのに驚きの飛距離が出る!と、とにかく前評判が高い。その反発能力は、同じ鍛造ディスタンスアイアンである『ミズノプロ719』と比べても、反発係数0.8以上の高初速エリアがなんと45%も広くなっているというから驚きだ(数値比較は5番アイアン/ミズノ調べ)。
では、その驚愕の飛距離性能は実感できるのか? 中村プロが試打検証した。
「まず見た目からいうと、トップラインがシャープでものすごくイメージが出しやすいですね。ターゲットをしっかり狙うアイアンとして、合格点。ツアーアイアンと遜色ありません。打ってみるととても打感が柔らかくこれも合格。それなのにボールが飛び出すスピードは確実に速く感じて楽に飛ばせる感覚がある。ここが大事なポイントですね!」(中村)

弾道計測器トラックマンを使用して、実際コースでテストした
弾道測定器トラックマンで計測してみると、やはりボール初速の速さは際立っていた。『JPX 921 TOUR』との比較では約2m/sボールスピードが速く、『JPX 921 ホットメタル』と同等の初速性能を記録。5球のショット平均では、『JPX 921 FORGED』が最も高初速を記録する結果となった。
(※すべて7番アイアンで比較。テスターは中村修。)
「このクラブは見た目シャープですが、ツアーモデルのようにダウンブローに打ち込む必要はありません。地面を擦るようにスイープに打ってもしっかりと飛距離を稼いでくれますよ」(中村)

フェースネック一体の鍛造製法で初のクロムモリブデン鋼を採用した「JPX 921 FORGED」
『JPX 921 FORGED』はそのモデル名のとおり、フェース・ネックを丸棒から一体鍛造するミズノ独自のグレインフローフォージドHD製法によって成型されているが、素材を従来の軟鉄ではなく、クロムモリブデン鋼にしたことが、飛びの秘密になっている。高い強度を誇るクロムモリブデン鋼を採用することで、フェースをさらに薄肉化でき、フェースの広いエリアで高初速性能を発揮することができるのだ。
「スイープに打ってもいいというのは、フェースの下目で打ってもきちんと飛んでくれる、という意味です。あえて打点をズラして打っても飛距離性能はもちろん、ソフトなフィーリングもあまり変わりませんでした。これまで軟鉄鍛造アイアンを使ってきたけど、そろそろ飛び系アイアンにしようかな、と悩んでいるゴルファーにはとくに強くオススメしたいニューモデルです!」(中村)
すべてをバージョンアップした、ツアーモデルの決定版『JPX 921 TOUR』
「やはりインパクトでボールがしっかり潰れている感覚、フェースにボールが乗っている心地よい感触を味わいたいなら、この『JPX 921 TOUR』で決まりですね。ミドルアイアンでもしっかりスピンが入るので、とにかく弾道のイメージが出まくります。打っていてとても興奮しますよ」(中村プロ)
『JPX 921 FORGED』でも相当ショットイメージが出ると語っていた中村プロだが、『JPX 921 TOUR』を打ち比べると、やはり男子のメジャーチャンピオンが惚れ込んだ、卓越した操作性を認めざるを得ないようだ。

「JPX919 TOUR」で高い評価を得た精悍なシェイプを踏襲した「JPX 921 TOUR」
「『JPX 921 FORGED』との大きな違いはバックスピンの量にありますね。『JPX 921 FORGED』は7番アイアンのスピン量が6400回転/分程度でしたが、『JPX 921 TOUR』は6900回転/分とさらにしっかり入ります。このスピンがあるからこそ、フェード、ドロー、高い、低いという球筋の打ち分けが自然に浮かびますし、狙うエリアもピンの右か左か、手前かジャストかなどピンポイントに絞りたくなってくるのです。構えた時のイマジネーションと実際の弾道をリンクさせやすい。これこそまさにツアーアイアンの理想形だと思います」(中村)

PGAツアープロの意見をもとに設計されたツアーモデルアイアン
『JPX 921 TOUR』は8番アイアンを境に、ロングアイアンになるほど従来モデルよりもソール幅を広く、ショートアイアンは逆にソール幅を狭く設計。このことがロングアイアンではボールの上がりやすさにつながり、ショートアイアンでは様々なライから抜けの良さを生み出す。すでに新シーズンがスタートしている米ツアーだが、すべての番手で正確性を増した『JPX 921 TOUR』が幾つの勝利に貢献できるか、注目してみよう!
撮影協力/TrackMan(株) ,佐倉カントリー倶楽部