プロのインパクト写真を見ると頭の位置がアドレス時よりも後ろに下がっていることが少なくない。しかし、自分の写真を見ると頭が突っ込んでるみたい。どうすれば突っ込まないで打てるのか?プロゴルファー・中村修に聞いてみた。

ドライバーでは頭の位置はボールより右にセット

アマチュアの方のスウィングで非常の多いのが、頭の位置がアドレス時よりもターゲット方向に突っ込んでインパクトを迎えるというケースです。頭の位置が突っ込むと、クラブはカット軌道になりやすく、スライスやテンプラの原因になります。

というわけで、まずはチェックから。ドライバーショットが安定しないという人はスマホで正面から動画を撮ってもらい、頭の位置に印をつけてアドレス、トップ、インパクトと確認してみましょう。

例として、画像Aのタイガーのアドレスとインパクトを比較してみるとよくわかりますが、アドレス時よりも頭の位置が後ろに動いていますよね。ヘッド・ビハインド・ザ・ボールといわれる通りに、頭がボールよりも後ろ(ビハインド)にあることがわかります。これが理想です。

画像: 画像A ボールよりも頭と手元を右に置くアドレスからインパクトでは頭がボールよりも右にあるビハインド・ザ・ボールが見て入れる(写真は2020年のファーマーズインシュランスオープン 写真/姉崎正)

画像A ボールよりも頭と手元を右に置くアドレスからインパクトでは頭がボールよりも右にあるビハインド・ザ・ボールが見て入れる(写真は2020年のファーマーズインシュランスオープン 写真/姉崎正)

一方、画像Bはアマチュアゴルファーのアドレスとインパクトを比較したもの。アドレス時の頭の位置に赤い丸で印をしました。インパクトではターゲット方向に突っ込んでいることが見て取れます。まずはこのように、自分の頭がどう動いているかをチェックしましょう。

チェックができたら、問題を解決していきます。まず、なぜ頭が突っ込んでしまうのか、その原因を説明します。大きな引き戸を向かって左から両手で開ける動作をイメージしてください。引き戸を上半身の力で開けると、頭も同時に動いてしまいますよね。一方、まず腰の位置を左から右に動かし、下半身リードで引き戸を動かせば、頭の位置は動きません。下半身の動きとバランスをとるために、むしろ頭の位置は引き戸が開く方向と逆、右側に動きます。

これが、ゴルフでいえば切り返しからインパクトまでの動きです。切り返しで手でクラブを引き下ろしてしまうと、どうしても頭も一緒に動いてしまいます。よく言われることですが、下半身リード、下半身から動き出すことで、手やクラブが遅れ、遅れたクラブがインパクトゾーンで走ることで、頭は綱引きのように後ろに動かされるのです。意識して頭を動かすわけではありません。

さて、引き戸を例に出しましたが、よほど建て付けが悪くない限り、引き戸をわざわざ下半身リードで開ける人はいませんよね(笑)。その通りで、日常生活で下半身リードを使うシーンなんてほとんどありません。ゴルフの動きは、それくらい日常にない、不思議な動きなんですね。だからこそ難しいのです。

画像: 画像B ボール真上から見るように構え、頭がターゲット方向に突っ込んでインパクトしてしまっている

画像B ボール真上から見るように構え、頭がターゲット方向に突っ込んでインパクトしてしまっている

タイガーのように体幹を使って引き戸を引くためのポイントはアドレスにあります。ドライバーショットの場合、頭の位置、手元の位置をボールよりも右側に置きましょう。目縁も真上からボールを見るのではなくやや右から見るようにします。トップまでその見え方をキープしてください。

そこからは、建て付けの悪い引き戸を勢いよく開けるように、下半身を先に動かすことをお忘れなく!

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