国内女子ツアーで活躍する稲見萌寧、小祝さくら、原英莉花。この3名には今季の試合で勝利を挙げていること以外にも共通点がある。それは、グローブをつけたままパッティングをしていることだ。いったいどのような利点があるのか。普段は外す派である、シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが、実際に試して確かめた。

左手を握る感覚が少なくなり、右手の感覚に集中できる

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ゴルフダイジェスト誌は毎号すみからすみまで読んでいる僕としては、小さな記事でも気になっちゃうわけです。今回も月刊ゴルフダイジェスト12月号の「プロ汁! ごっくん。」という巻末の連載ページの中にちょっと気になる記事を見つけました。

この連載は毎回ツアーで拾った生情報を載せているのですが、今回はスタンレーレディースで優勝した稲見萌寧プロがグローブをつけたままでパットをするようになったら、平均パット数がグンとアップしたという話がありました。グローブをつけたままパットするだけで入るようになるのなら、そんなにありがたいことはないじゃないっすか! さっそく試してみることにしました!

画像: 月刊ゴルフダイジェストで連載中の「プロ汁! ごっくん。」で紹介されていたグローブをつけたままでのパッティングを実践!

月刊ゴルフダイジェストで連載中の「プロ汁! ごっくん。」で紹介されていたグローブをつけたままでのパッティングを実践!

稲見プロはもともとはパットのときにはグローブを外す派だったらしいのですが、どうも試合中のしびれる場面では左手に力が入り、パンチが入ってしまうことがあったらしいのです。そこで左手の感覚を少しでも鈍くするためにグローブをしたままパットをしてみたところ、左手に余計な力が入らなくなり、利き手のである右手の感覚が良くなってパットの精度が上がったのだとか。

グローブを外していたときは平均パット数ランキング43位だったのに、グローブをするようにしたら20位にまで上がり、その後スタンレーレディースでツアー2勝目を上げたらしいんです。グローブをつけるようにしてから2戦目での優勝でした。これは凄いですよね。

他にも今シーズン優勝している小祝さくらプロや原英莉花プロもグローブしたままでパットするらしいんです。小祝プロなんてパット数ランキング3位ですからね。ただ、小祝プロや原プロがグローブをしたままの理由は稲見プロとは違って、ショットやアプローチからパットに移るときにグローブを外すという動作が入ることで集中力のスイッチが切れてしまうのが嫌ということらしいですけどね。

どっちにしろ、グローブをつけたままのパッティングでいい結果を出しているプロが多いってこと。僕はグローブを外す派なので、これはぜひ試してみたいと思ったわけです。

画像: グローブをつけているとグリップとの一体感が生まれる気がします。グローブを外してグリップすると、多少力を入れてしっかり握らないと一体感が生まれない感じ

グローブをつけているとグリップとの一体感が生まれる気がします。グローブを外してグリップすると、多少力を入れてしっかり握らないと一体感が生まれない感じ

実際に試してみると、やはり素手でグリップするよりもグローブをしたままのほうがグリップ力が上がりますね。結果、左手に力が入りにくくなります。あと、グリップしたときに左手とグリップがビタッと決まる感じで、毎回同じ握り方ができるような気がします。素手だと密着感が弱く、手の中で少しだけグリップが遊ぶような気がしますね。そんな感覚は今までなかったのですが、グローブをしたままでパッティングをしてみると、少しそういう気がしてきました。

稲見プロが言うような右手の感覚を活かせるってのも少し分かるような気がします。左手のグリップがカチッと決まることで、左手を握るっていう感覚が少なくなり、右手の感覚に集中できるって感じでしょうか。僕はアプローチもパットもかなり右手の感覚に頼っているので、これはなかなかいい感じかもしれません。集中力が切れるという感覚は僕にはありませんが、アプローチと同じ感覚でパットができるというのはちょっと良いかなと思いました。

画像: 左手は軽い力でしっかりとグリップして、右手でボールを転がすようなイメージでストロークすると距離感が出しやすい気がしました

左手は軽い力でしっかりとグリップして、右手でボールを転がすようなイメージでストロークすると距離感が出しやすい気がしました

まだ1ラウンドしか試していないので、なんとも言えないところはありますが、けっこう感触がいいのであと数ラウンドグローブをしたままパットをしてみて、最終的に「つける」か「外す」かを決めたいと思います。

稲見プロはグローブをしたままパットで調子が良くなったようですが、それでもやっぱりツアーでの主流はグローブ外す派。パットが上手い鈴木愛プロも外す派です。やはり素手でグリップすることで、両手の感覚が生かせて、距離感が合うのだとか。また河本結プロは3メートル以下のショートパットはグローブをしたままで、3メートル以上のロングパットは距離感を出すためにグローブを外すらしいです。みんないろいろと考えてるんですね。

たった1ミリほどの厚みですが、グローブを「つける」「外す」で結果が変わってくるのですから、パットって繊細なものなんだな~。みなさんも一度試してみると、意外と結果が変わってきたりするかもしれませんよ。

画像: ゴルフダイジェスト 2020年 12月号 [雑誌] Kindle版 今号の巻頭特集のテーマは「さぁ気持ちよく、カッコよく…狙ったピンまできっちり届くアイアンショット!」です。プロのような切れ味鋭いアイアンショットを打つにはどのようなスウィングをすればいいのか、そのポイントを徹底的に探っていきます。レッスンでは他にも「ドライバーの常識を疑え 一番飛ぶティーアップの“高さ”を発見!」「アプローチが怖い人へ…『ループ打法』試してみよう」などがラインナップ。「ボーケイさんと一問一答『ウェッジで大切なのは顔、ソール、重心位置だよ』」や「王道の3ブランドをこの秋、着こなす」などのギア・ファッション特集も充実。さらに綴じ込み編集企画「ドライバー&アイアン大図鑑64モデル」にも注目です。 (紙雑誌と一部内容が違う場合があります。ご了承ください) www.amazon.co.jp

ゴルフダイジェスト 2020年 12月号 [雑誌] Kindle版

今号の巻頭特集のテーマは「さぁ気持ちよく、カッコよく…狙ったピンまできっちり届くアイアンショット!」です。プロのような切れ味鋭いアイアンショットを打つにはどのようなスウィングをすればいいのか、そのポイントを徹底的に探っていきます。レッスンでは他にも「ドライバーの常識を疑え 一番飛ぶティーアップの“高さ”を発見!」「アプローチが怖い人へ…『ループ打法』試してみよう」などがラインナップ。「ボーケイさんと一問一答『ウェッジで大切なのは顔、ソール、重心位置だよ』」や「王道の3ブランドをこの秋、着こなす」などのギア・ファッション特集も充実。さらに綴じ込み編集企画「ドライバー&アイアン大図鑑64モデル」にも注目です。 (紙雑誌と一部内容が違う場合があります。ご了承ください)
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