飛ばしのためのエネルギーを得る方法としてすっかり市民権を得た“地面反力”という言葉。だが、言葉を知っていても使えているかと言われるとちょっと……というゴルファーは多いはず。そこで、かつてジェイソン・デイもやっていたという半分に切ったテニスボールを踏んで打つドリルをプロゴルファー・中村修がやってみた。

まずは右足かかとでテニスボールを踏んでみよう

飛ばしのエネルギーになるのは左への水平移動(横方向の力)、回転力、縦の力(地面反力)の3つ。どの力をどれくらいの割合で使っているかは十人十色ですが、下半身の力を効率よく回転力に変換するには足の裏で地面に力を与え、その反力を得ることが大切です。なのですが、これをアマチュアの方に実感してもらうのがなかなか難しい。

そこで思い出したのが、数年前に月刊ゴルフダイジェスト誌でジェイソン・デイがやっていると紹介されていた、半分に切ったテニスボールを右足かかとで踏んでショットするドリル。改めてその効果を再確認したので紹介します。

まず、大きめのカッターで手を切らないように気をつけながらテニスボールを半分に切ります。使用するのは半分に切った1つだけです。改善したい症状や目指すスウィングによってつま先だったり、かかとだったりと、テニスボールを踏む場所は変わります。ここでは右のかかとと左のつま先の2か所の使い方と効果を解説します。

画像: テニスボールを半分に切った練習器具で効率よく地面反力を使う

テニスボールを半分に切った練習器具で効率よく地面反力を使う

まずは右のかかとでテニスボールを踏みながらテークバックしてみます。ジェイソン・デイもやっていたのがこのドリル。

タイプによって上半身の位置に違いはありますが、テークバックで右足への加重は不可欠です。画像Aを見てもらいたいのですが、左の写真は上半身が右に動き、一見大きく体重移動しているようですが、その実テニスボールは踏めていません。

一方、右の写真はセンター軸でその場で回転しているイメージですが、右のかかとではしっかりとボールを踏み込んでいます。これにより生じる反力により、切り返し以降はより多くの回転力を得ることができます。地面反力を得られるだけでなく、テークバックで体がブレしまうのも抑えられますから、一石二鳥のドリルです。

画像: 画像A 右のかかとで半分に切ったテニスボールを踏むとテークバックで体のブレを抑えしっかりと右足に加重できる

画像A 右のかかとで半分に切ったテニスボールを踏むとテークバックで体のブレを抑えしっかりと右足に加重できる

左つま先にテニスボールを置いて切り返しでの踏み込みを覚えよう

続いては、左のつま先にでテニスボールを踏んでみます。テークバックで右足にしっかり加重したら、切り返しのタイミングで左足つま先のボールを踏みこみましょう。そうすることによって得られる地面反力で左ひざが伸び、体の左サイドを回転させてクラブを加速させる感覚がわかると思います。

その際、左ひざを伸ばすタイミングはインパクトよりも前。画像Bの左のタイミングではもう左ひざが伸びはじめるくらいでいいでしょう。テニスボールを踏むことで、踏むタイミングや踏み込む強さを感覚的につかみやすいので、オススメします。

画像: 画像B 左つま先に置いたテニスボールを踏みこみ(左)地面からの反力を得て左ひざを伸ばし左サイドを回転させクラブを加速させる縦の力を使う感覚をつかむ(右)

画像B 左つま先に置いたテニスボールを踏みこみ(左)地面からの反力を得て左ひざを伸ばし左サイドを回転させクラブを加速させる縦の力を使う感覚をつかむ(右)

他にも両足のかかとやつま先で踏めばつま先下がりやつま先上りのスウィングの練習にもなりますし、使い方次第で様々な効果が期待できます。ただ、足元は当然不安定になりますので、素振りから始めて徐々にフルショットに移行し、安全に気をつけて、ケガのないようにお試しください。

画像: 距離の長いバンカーはピッチングウェッジで打ってみよう!美女ブロが教える距離の長いバンカーからの寄せ方 youtu.be

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