近年のドライバーの性能進化は著しいが、その流れの中で「いわゆる上級者向けモデルでも操作性よりミスへの寛容性を重視したモデルが増えつつあります」というのは、業界屈指のギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人。詳しく話を聞いてみよう。

今やプロモデルでも操作性より直進性とミスへ寛容さを重視!?

みなさんこんにちは、ギアオタク店長の小倉です。突然ですが、みなさんが考える理想のドライバーとはどんなモデルでしょうか。狙った通りの弾道が自然と打てるクラブ? それとも芯を外してもミスにならずに飛んでくれるクラブ? 色々な理想があるでしょう。

ゴルフクラブは、ザックリ二つに分類すると“操作性の良いクラブ”と“ミスに強いクラブ”になり、これらはクラブとして対極に位置します。

操作性の良いクラブは、ヘッドの挙動をプレーヤーの意思に合わせて爽快に動かせるように設計し、またボールコントロールを可能にするためにある程度スピンをかけられるようになっています。いわば芯に当てやすくするために設計されたクラブです。

それに対し、ミスに強いクラブとは、多少芯を外してもヘッドのブレを極力抑えるように設計し、曲がりを抑えてボールを上がりやすくするために高打ち出し低スピンになるように設計されています。いわば芯で打たなくても良いように設計されたクラブです。

なぜこんなことを話すのかというと、最近のクラブは、どんどん芯で打たなくても良いクラブの方向に向かっているなぁと感じているから。

最近は、ツアープロも操作性よりもミスへの許容度を重視し、自身がテクニックでボールを制御するのではなく、クラブにある程度制御してもらい、そのぶん気持ち良く振って飛距離につなげるといった考え方が増えてきています。

実際にマスターズを制したダスティン・ジョンソンが使用したSIMドライバーも、兄弟モデルのSIM MAXやSIM MAX-Dほどではないにせよ、自由に弾道を操れるコントロール性というよりは直進性能重視ですしね。

画像: ダスティン・ジョンソンが使用するSIMドライバーも自由自在な操作性、というよりは直進性能に重点を置いたモデル(写真/2020 Masters Tournament)

ダスティン・ジョンソンが使用するSIMドライバーも自由自在な操作性、というよりは直進性能に重点を置いたモデル(写真/2020 Masters Tournament)

そのため、操作性を高めてテクニックを生かすといった従来のプロモデルに代表された性能を持つクラブが減り、プロモデルでも操作性は最低限に抑え、直進性とミスへの許容度を高めたモデルが増えている実感があります。そういったクラブは、ドライバーはもちろん、操作性の高い代表のようなマッスルバックアイアンにもそういう特性を持ったモデルが出てきています。

こういった流れは世の中のゴルファーが求めているからこそですし、ゴルフはミスをいかに抑えるかというのが良い結果を生むひとつのカギになりますから必然ではありますね。最近は、難しいと言われるクラブにもシャフトのバリエーションが増え、自分に合った重量のモデルが選べるようになってきていますので、もし試打する機会がありましたら今まで敬遠してきたクラブなども是非試打してみてください。意外と良い結果を得られるかもしれませんよ!

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