ニュークラブだけでなく、各メーカーのニューボールも多数登場している2021年。「今年はエースボールを見つけるチャンスの年ですよ」というのは、業界屈指のギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人。では自分に合うボールを見つけるためのコツとは?

「2~3ラウンド」が合う・合わないの判断の目安

みなさんこんにちは、ギアオタク店長の小倉です。今回はボールのお話です。私はゴルフを楽しむうえでボール選びは非常に大切だと考えています。スコアを追求するにはもちろん、自分が考えるスタイルに適したボールを選ぶことで、よりストレスが減り楽しくプレーができるからです。

多くの球技スポーツは、それぞれのルールに合わせた統一球となっていますが、ゴルフはボールに対してのルールが幅広く、様々な特徴を持ったルール適合ボールが発売されています。自分のプレースタイルに合わないボールを使っていると狙った結果が得られにくくなります。ただ単にプレーを楽しむだけならどんなボールでも構いませんし、試合などでなければ銘柄がバラバラなボールをとっかえひっかえするのも良いでしょう。

しかしスコアや弾道、飛距離など何か少しでもプレーの中でこだわりがあるのなら、銘柄をできるだけ固定して使用することをおすすめします。ただでさえ調子を維持するのが難しいゴルフ。できるだけ変わらない部分があったほうが調子を維持したり、弾道をアジャストしたりすることがしやすくなりますから。

ゴルフボールは大きく分類すると、ボールをコントロールすることに適したスピン系と飛距離性能を重視したディスタンス系に分けられます。最近はボールの性能が高まり、第3のボールなどと呼ばれる、スピン系とディスタンス系の中間に位置するようなボールも発売されています。ボールの特徴などは箱や各メーカーのホームページに記載されていますので、自分が求める性能が重視されているかどうかを購入する前にチェックすると良いでしょう。

今年はタイトリスト、スリクソン、キャロウェイ、ブリヂストン、テーラーメイドなど大手メーカーのボールのモデルチェンジやニューモデル発売が多く、銘柄を固定している方はエースボールの再考、銘柄を決めていない方は、お気に入りのボールを見つけるチャンスの年だと思います。

肝心な自分に合うボールの選び方ですが、正直自分が打って判断するしかありません。飛距離を求めるならディスタンス系、ショートゲームのコントロール性を求めるならスピン系、と大きな括りはすぐ決めることができるかと思いますが、やはり各モデルごとに細かいところで差はありますからね。

画像: ボールの性能は実際に打ってみないと実感するのが難しい。「2~3ラウンドは気になったボールだけでコースを回ってフィーリングを確認してみてください」と小倉氏は言う

ボールの性能は実際に打ってみないと実感するのが難しい。「2~3ラウンドは気になったボールだけでコースを回ってフィーリングを確認してみてください」と小倉氏は言う

たとえばもっと飛ばしたいならディスタンス系を選ぶことになりますが、その中でも打感が硬いのか柔らかいのか、自分がどちらの感触が好きなのかによって選ぶモデルは変わります。スピン系も同様で、スピン量が増えると一口に言っても、では打ち出しは高いのか低いのか、それによってランがどう変わるか。また、パターの転がりはどうか、とチェックポイントはたくさんあります。

これらはゴルファーの好みで変わるところですし、そもそもスウィングが違うのですから同じボールを同じクラブで打っても人によって抱く印象にズレが生じるでしょう。だからこそ、実際に試してみて自分に合っているかを見極めるのが一番良いんです。

ボールを試すなら、対象となるボール固定で2~3ラウンドほどして自分の求めるフィーリングや結果が得られるかどうかをチェックするのがおすすめです。アプローチやパッティングのフィーリングを重視する方は、アプローチ練習場や練習グリーンでじっくり使ってみるのが良いでしょう。

何を選んで良いかよくわからないという方は、どんなボールでも良いので同じ銘柄のボールを5ラウンドぐらい使い続けてみてください。それで問題なければそのまま使い続ければ良いですし、何か不満な点があればその不満をカバーする性能のあるボールを探せば良いと思います。

また、エースボールは何も最新のモデルでなければならないわけではありません。ボールのモデルチェンジが行われると、その前モデルや他のモデルが安く市場に出てきます。性能は最新モデルのほうが高いと思いますが、それが自身のフィーリングとがっつりマッチするかどうかは別問題ですからね。

よほど悪い環境で保存されてなければ性能の劣化も小さいので、そういったボールを選ぶのもひとつの手です。ただそういったボールは突然市場からなくなってしまったりするので、長く同じ銘柄を使いたいならやっぱり最新ボールのほうがリスクは小さいでしょうね。

あなたが重視するのは、飛距離? スピン量? それともフィーリング? エースボール選びの際は、今一度自分が求める性能を確認してみてくださいね。

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