5月に開催されたドラコン競技「ジア・メディカルCUP 2021 日本ドラコン選手権」決勝大会。そのウィメン部門を制したドラコン女王・高島早百合に、自身のスウィングを解説してもらった。

ロフト9度のドライバーを低めにティアップし、中弾道で飛ばした

東名カントリークラブで行われたドラコン競技「ジア・メディカルCUP 2021 日本ドラコン選手権」決勝大会。やや打ち上げで距離が出づらい特設コース、さらにアゲンストの風も吹くなかで見事女子部門優勝を勝ち取ったのは、みんなのゴルフダイジェストでも飛距離アップレッスンが好評のドラコン女王・高島早百合だ。

高島のこの日の最長記録は、決勝ラウンドの第二対戦に叩き出した296ヤード。同日行われた男子部門の決勝ラウンドでも300ヤードを下回る記録が出るほどのバッドコンディションの中で300ヤードに迫るショットを披露したのだ。

高島は打ち上げかつアゲンストと飛距離ロスが起きやすい状況の中で飛距離を出すためにまず気を付けていたのが「弾道の高さ」だという。

「打ち上げのコースではある程度のキャリーが出ないと上り坂につかまってしまうので、キャリーをしっかり出すことが大事です。かといって高く上げ過ぎるとそのぶんキャリーも短くなってしまうし、風の影響を受けやすいですし、低弾道過ぎても着地が早くなってしまいます。なので適度な中弾道で打てるように、(ボールを)上げるアッパースウィングではなく上から叩くイメージで、少しフォローが低く長く出るように打ちました」(高島、以下同)

ヘッドが寝過ぎないようにハンドファーストに構え「ダウンブローまではいかないまでも、かなりレベルに近い軌道」を心がけていたという高島。この打ち方は、今大会で使用したドライバーのロフト角が9度と、ドラコン用クラブにしてはハイロフトであることも関係しているという。

画像: アドレス時(左)に作ったハンドファーストを維持しながら、フォローを低く長く出す意識でスウィングしていたという

アドレス時(左)に作ったハンドファーストを維持しながら、フォローを低く長く出す意識でスウィングしていたという

「ドラコン競技では5~6度とローロフトのドライバーを使用する選手も多いです。そのぶんアッパー軌道でスウィングすることでヘッドの入射角を調整しているんですね。実際私も去年は6度のモデルを使用していたのですが、やはり球が上がりづらいのと、それをカバーしようとアッパーに打ちに行くと振り遅れてフェースが開いた状態でインパクトしやすいという問題がありました。私自身の腕の力もあまりないので、男性のドラコン選手とはちょっと違って、上から下に振っていくほうが力が伝わりやすい点、そしてもともと球がつかまりやすいタイプなのもあって、ロフト9度のモデルにチェンジしたんです」

ロフトがあるぶん球は上がりやすく「逆に吹けてしまう可能性があったので、フェースの一番上の部分からボールが半分ほど飛び出すような高さでティアップしていました」という。

ティアップをドラコン競技としては低く調整することで、レベルなヘッド軌道を作りやすくなると高島。高島の場合はヘッドのフェースの一番上の部分からボールが半分ほど飛び出すくらいの高さでティアップしているという

これは通常のラウンド時のティアップとして考えれば特段違和感のない高さだが、「ローロフトのドライバーを使うドラコン選手はボール一個分出るくらいティを高くしたりもするので、ドラコン基準では結構低めのティアップです」と高島。

ドラコン基準でハイロフトのクラブと低いティアップを組み合わせ、「打ち上げコースだからといって上げに行こうとしていないスウィングが良かったのではないかなと思います」と高島は振り返る。

画像: ハンドファーストで振ることで体の左サイドへの体重移動もスムーズに行えると高島。飛距離を重視するドラコン仕様のスウィングでは左足1本では耐え切れず、右足を一歩踏み出してしまうほどだという

ハンドファーストで振ることで体の左サイドへの体重移動もスムーズに行えると高島。飛距離を重視するドラコン仕様のスウィングでは左足1本では耐え切れず、右足を一歩踏み出してしまうほどだという

ドラコン競技でなく、通常のラウンドでアマチュアが打ち上げホールやアゲンストの状況で打つ場合も、ティアップを少し低くし、ハンドファーストを維持しながらフォローでヘッドを低く長く出す意識で打てば「理想的な中弾道で飛距離ロスを抑えて打てますよ」と高島。打ち上げホールやアゲンストの風が吹く状況に遭遇した際に、ぜひ試してみてほしい。

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