カリフォルニア州サンディエゴのトーリーパインズGCで開幕した海外メジャー「全米オープン」。松山英樹は2アンダーでホールアウト。トップとは2打差で初日のプレーを終えた。プロゴルファー・中村修が初日の模様をレポート。

早朝から霧が出た影響で90分遅れでのスタートとなった全米オープン初日。会場となるトーリーパインズGCは1月に「ファーマーズインシュランスオープン」を開催していますが、ラフの粘り強さ、グリーンの硬さが増し、難易度が増しています。

ラフに関しては3段階に長さを変えて刈られていてセカンドカットではボールがすっぽりと埋まって飛距離や方向性のコントロールはかなり難しく、パワーのあるPGAツアーの選手であっても出すだけになるシーンが見られました。

画像: 全米オープンの初日をトップと2打差の2アンダーで終えた松山英樹(USGA/Robert Beck)

全米オープンの初日をトップと2打差の2アンダーで終えた松山英樹(USGA/Robert Beck)

多くの選手がスコアメークに苦しむ中、松山英樹選手は連続パーと落ち着いたプレーぶりでスタートしていきました。3番のパー3で左手前に切られたピンにピタリと寄せバーディが先行すると、7番でボギーのあと10、11番を連続バーディとします。その後は7ホールパーを並べてトータル2アンダーでホールアウト。まだプレーしている選手がいますが、トップとは2打差。本稿の執筆時点で5位タイにつけています。

プレーを見てマスターズ優勝前よりも調整力や対応力が一段上がっていると感じます。それは以前には見られたフィニッシュで手を離す動作や、どうしてミスしたのだろうという仕草が見られなくなっていることに表れています。

マスターズ優勝を成し遂げたことで自信を深めたこともあると思いますし、目澤秀憲コーチがチームに加入したことで、スウィングの状態や傾向、目指す方向が明確になり、プレー中に仮にミスしても、その原因や改善策も手の内にあるように見受けられます。このまま優勝争いを繰り広げてくれることを期待しましょう。

画像: ショット、パットともに好調の松山英樹(写真USGA/Robert Beck)

ショット、パットともに好調の松山英樹(写真USGA/Robert Beck)

その他の日本選手はというと、午前スタートの石川遼選手は6オーバー、浅地洋佑は5オーバーでホールアウト。午後スタートの星野陸也選手は、5月の予選落ちに終わった「全米プロゴルフ選手権」後にカリフォルニアに残り、現地で全米オープンの最終地区予選に出場し出場権を獲得しました。

現地に残ったことでカリフォルニアの芝や風に慣れたことも大きかったと思いますが、それにしても対応力の高さを見せています。7652ヤードパー71というとてつもなくタフなセッティングですがインスタートから折り返し、現在は1アンダーグループにいます。

注目通りの好プレーを見せる松山英樹選手、そして星野陸也選手も期待をもたせてくれるプレーぶりです。そして、石川、浅地両選手の明日の巻き返しにも大いに期待したいところ。週末は目が離せなくなりそうです。

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