「ちゃんと当たったらバンカーを越えられる」「当たればショートカットできる」というようにナイスショット”したら”と考えてプレーしてしまうケースがアマチュアゴルファーにはよくあるが、それは「大叩きしてしまう原因かも」とプロキャディ・伊能恵子はいう。安定していいスコアでプレーするための考え方を聞いた。

たとえば、100切りを1度達成したものの、その後なかなか100を切れないっていうこと、ありますよね。100切りができたんだから、ショット力もついてきているし、腕前は上がっているはず。では一体なぜ安定してスコアをまとめることが難しいのだと思いますか?

私はズバリ「ちゃんと”当たったら”バンカー越えできる」というように「○○したら△△」できると考えてプレーしているからだと思うんです。ゴルフは確率のゲームです。成功確率が高いもの、つまり自分の持っている技術だけでプレーしないと、高い確率でミスになってしまうんです。

もちろん、ときには確率の低いショットを試すということが上達につながることもありますから、一概に悪いとは言い切れません。ただ、スコアを出したいと考えるのなら、ハザードを超えたい場合は確実にクリアできる方法を選ぶ必要があります。

画像: 当たればバンカーを越えられるというように「○○したら△△」と考えはミスの元!(撮影/大澤進二)

当たればバンカーを越えられるというように「○○したら△△」と考えはミスの元!(撮影/大澤進二)

たとえば、ピンまで残り140ヤードで手前にはバンカー。8番アイアンでナイスショットしたら超えられるけど、1番手上げた7番アイアンでナイスショットしたらグリーンをオーバーしてしまうという状況で、あなたはどんな選択をしますか?

もし、私がその状況でキャディをしていたらピン狙いは提案しません。ただでさえ難しいバンカー越えで、しかも距離も中途半端。この状況での8番アイアンのナイスショットは確率が決して高くありません。

ならば、ピンを狙わずにバンカー越えにならないサイドに、ノープレッシャーで狙っていくように提案します。ノープレッシャーなので結果的にナイスショットになりやすく、「どうせならピンを狙っておけば良かった」となりがちなのですが、多くの場合これが正解なんです。

だってバンカー越えでピンにつけようと考えていたら、つけたいという欲や、バンカーに入れるのはイヤといったような色々な心理が働いてしまい、思うように体が動かないはず。その結果、練習でもしたことがないミスにつながる危険性が高くなると思うんです。

そういったミスを引きずり大叩きにつながる……そんな状況を避けることでスコアがグッと縮まるはずですし、安定して100切りができるようになると思います。コースでは、「○○したら△△」は我慢!を忘れないでくださいね。

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