すべてはヘッドスピードの6倍の飛距離を生み出すために
最大飛距離の目安はヘッドスピード(HS)の6倍。例えばアマチュアの平均的なHS40m/sなら、「240ヤードは飛ばすことができる」というのが理論上の飛距離だ。それには「初速」、「打ち出し角」、「スピン量」と、飛びの三要素が適正値であることが欠かせないのは周知の通り。HSの6倍飛んでいないなら、このどれかの数値が理想値とかけ離れている可能性が高いだろう。
『LSドライバー』は、ヘッドスピード40m/s前後のゴルファーが、理想的な打ち出し角とバックスピン量を得られるように設計されたモデル。ギリギリフェースの高初速性能に加え、打ち出し角18度、バックスピン量2000rpmの理想値を追求し、ゴルファーにプラス10ヤードをもたらすように開発された。だが、打出し角を上げようとするとバックスピン量は増加し、バックスピン量を減らそうとすると打出し角が上がらない。そんなジレンマがあって開発は難航したが、ソールのさらに下に重量を配した「D.B.ソール」の採用で、ヘッドの低重心、深重心化を実現。高精度CNCミルドカップフェースなどとの相乗効果で、高初速エリアを拡大しながらバックスピン量が安定。ハードヒッターや上級者じゃなくても、高弾道&低スピンの最大飛距離を生む弾道を手にすることができる、まったく新しいドライバーだ。
高さが出てバックスピン量も減少。キャリーで10ヤードの飛距離アップ
年齢を重ねる度に、「球が上がらなくなって、飛距離の衰えを実感している」という中田城道さん(58歳)。試しにHS速めのゴルファーを対象としたPRGRの『RSドライバー』を打ってみると中弾道のストレートで、HS39.0m/s、打ち出し角7.0度、キャリーは196.7ヤード。
ランが出て結果的にはトータル232ヤードとまずまずだが、「私のいつもの低い弾道と同じですね。これだとよくある190ヤード前後のフェアウェイバンカーにつかまってしまうんです。それを超えると超えないとでは大違い。パーとダボの差になってしまう。なんとかクリアしたいのですが」と中田さん。中村プロも「打ち出し角が7.0度と低すぎる。ランは稼げるけど、高さが出せればバンカーも超えてもっと飛ばせる」と、課題を上げる。
『LSドライバー』に持ち替えると、弾道に変化が現れた。明らかに高さが出て、大きく飛んでいる。HSは40.1m/sに上がり、打ち出し角も13.8度にアップ。バックスピン量は2415rpmとほぼ理想的でキャリーで210.1ヤード、トータル241.8ヤード。大幅に飛距離を伸ばした。
中田さんは「弾道が全然違いますね。体力の低下とともに高さを出すのは諦めるしかないと思っていましたが、クラブを替えただけでここまで変化が出るとは驚きです」。理想としていた高弾道と飛距離アップを果たし満足気だ。
中村プロも「無理なく振って球が上がるから、力みが取れて、いいリズムで振れています。上がらないオーバースペックのクラブを無理に使っていると、煽るような動きが入ってスウィングを崩すことがありますが、それがないのも『LSドライバー』のメリット」と、40m/s前後のヘッドスピードを想定して作ったクラブの利点を挙げた。
中田さんの「RS」「LS」の試打データ比較
【RS】 【LS】
ヘッドスピード 39.2m/s 40.1m/s
キャリー 196.7ヤード 210.1ヤード
総飛距離 232.4ヤード 241.8ヤード
ボールスピード 57.1m/s 58.9m/s
スピン量 2893rpm 2415rpm
打ち出し角 7.0度 13.8度
警戒していた右へのミスが1球も出なかった!
試打を繰り返す中で、飛距離とともに中田さんと中村プロに「コースで結果が出せる」と思わせたのは安定感の高さだった。中田さんは、「これだけ打てば、何発かは右へ抜ける球が出るのですが、『LSドライバー』はすべてコース内に収まっています。かといって、左に引っ掛けるようなミスも出ません。自分が上手くなったのかと錯覚してしまいますね(笑)」
中村プロも「全体的なクラブのバランスがとてもいいですね。私が振ってもボールが吹けずに飛んで、ブレません。しなり戻りのいいシャフトは、HSが上がって、ボールもつかまえやすい。打音や打感も心地よく、気持ちよく振っていけます」
中村プロ「RS」と「LS」の試打データ比較
【RS】 【LS】
ヘッドスピード 48.2m/s 47.0m/s
キャリー 248.3ヤード 253.3ヤード
総飛距離 281.4ヤード 285.7ヤード
ボールスピード 66.7m/s 67.0m/s
スピン量 2266rpm 2451rpm
打ち出し角 10.3度 14.7度
さらに中田さんはこんな感想も。「今使っている自分のクラブは後半になって疲れてくると、重さや硬さを感じて振り切れないことがありました。『LSドライバー』のように仕事をしてくれるクラブは楽に振っていける。上がり3ホールでも240ヤードを計算できそうです」と、いまの体力にあったクラブスペックの大切さも感じたという。
高さやバックスピン量を最適にするには、技術や、スウィングスピードが欠かせないわけではない。自分にあったクラブ選びが大切であり、それを使うことでスウィングも向上し、飛距離を伸ばすことができる。クラブ次第で、そんな好循環が生み出せるわけだ。
LSシリーズのFWとUTはそれぞれ1レングス設計。だから打ちやすい!
HS40m/s前後のゴルファーへ向けたLSシリーズのFWとUTにも、やさしく飛ばせる工夫が詰め込まれている。そのひとつが1レングス設計だ。FWは#3と#5があり、長さはともに42.5インチ。UTは#4と#5があり、こちらはともに40インチ。FWが5W、UTはUT#4相当の長さで揃えたことで、同じスウィングで両番手を打てるのがメリット。そのFWとUTを中村プロに試打してもらった。
「FWやUTが苦手という人は、長さに対する不安が大きいことが少なくないんです。打ちやすい長さに留めることでミート率が上がり、結果的に狙ったところにボールを運びやすくなります」(中村プロ)
加えてFWのロフト設定も16.5度(3W)と20度(5W)に、UTは23度(UT#4)と27度(UT#5)にしたことも打ちやすさを高めているポイントという。「HS40m/s前後だと15度のスプーンはボールが浮きにくく、苦手意識が重なれば、使えない番手になってしまいます。ロフトを寝かせたことで少々ライが悪くても球が上がって使いやすい。長さが同じことで残り距離でクラブを使い分けられるなど、ゴルファーにとってのメリットが大きいですね」と、中村プロ。
LSシリーズのドライバーとFW、UTを打ち終わって、中村プロは「どれもコースで結果が出せる、ゴルフを楽しくプレーするにはもってこいのクラブ」と太鼓判を押す。その楽しさがスコアアップにつながることはいうまでもないだろう。