各メーカーが2021年後半にニューモデルを続々と発表しているが、「とくにアイアン型UTの性能・形状の傾向に変化を感じます」というのは業界屈指のギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人。詳しく話を聞いてみよう。

みなさんこんにちは、ギアオタク店長の小倉です。2021年も後半に入り、続々とニューモデルが発表されています。その中で細かいマニアックな部分ですがちょっと気になった点がありましたのでそのお話をしたいと思います。

気になったというのはアイアン型UTです。今年の夏以降に発表されたアイアン型UTはタイトリストとミズノから2モデル出ているのですが、どちらも今までのアイアン型UTとはちょっと違う見せ方というか、スタイルを変えてきたなという印象を持ちました。

アイアン型UTには、最低限のアイアンらしさを残しつつ、やさしさを最大限追求したタイプとアイアンの形状をしっかりと保ったまま、その範囲で性能を追求するタイプに分けられます。今回発表された2モデルはどちらも後者です。

今までのアイアン型UTはどちらのタイプもオリジナルの名前を持ち、独自にしっかりと開発しました~といった感じの説明が一般的でしたが、今回の2モデルは、アイアンとの流れを重視して開発しました! といったニュアンスが強められています。

画像: ミズノ「ミズノプロ フライハイ」(左)とタイトリスト「T200ロング」(右)。どちらも同時発表されたニューアイアンとの流れを強く意識したモデルになっている

ミズノ「ミズノプロ フライハイ」(左)とタイトリスト「T200ロング」(右)。どちらも同時発表されたニューアイアンとの流れを強く意識したモデルになっている

ミズノの「ミズノプロ フライハイ」は飛距離性能とボールの上がりやすさを考えて素材やヘッドサイズなど、同時に発表されたアイアンシリーズ、ミズノプロ221/223/225の3モデルとの違いはありつつも、いずれのモデルとミックスしてセッティングしても違和感のないような見た目に仕上がっている印象です。性能的には225のロング番手にやさしさを少し加えた感じでしょうか。

タイトリストのアイアン型UT「T200ロングアイアン」はもっと極端で、そのドストレートなネーミング通りT200アイアンの長い番手として開発しているモデルをアイアン型UTとして販売しています。

たしかにアイアン形状を壊さないタイプのUTは、アイアンを好むアスリートゴルファーがよりやさしく長い距離を狙うためにロングアイアンの代わりとして重宝されています。とはいえ、これはなかなか思い切った設定だなと感じましたね。

こういった背景には、アイアンそのものに求められる性能が変化しているのと、そういった性能を技術の進化により実現できるようになったということがあるのでしょう。ツアープロですら、操作性よりもミスに強く直進性の高さを重視したモデルを好むようになってきています。

そんな中、今回どちらのメーカーもアイアン型UTと同時に複数のアイアンを発表しています。それらはある程度モデル間のミックスを想定した設計になっていて、ユーザーの好みに合わせて複数のモデルを組み合わせることができます。

そういったミックスの考え方が色濃くなっていくのであれば、もともとロングアイアンの代わりとして使われていたアイアン型UTをやさしく進化したモデルに組み込んでしまったほうが、ユーザーのイメージが湧きやすいのではと考えたのでしょう。

今回はアイアン型UTに注目しましたが、そのうちアイアンも単品売りになり、複数のモデルから好きな番手を選んで買う時代になるかもしれませんね。

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