9月24日から3日間の日程で開催される「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」。プロゴルファー・中村修が注目するのは現在賞金ランク71位の高木優奈。初シードに向けて奮闘するスウィングを解説。

高木優奈選手は「TP単年登録選手」として今季のツアーに参戦しています。現在の賞金ランクは71位ですが、この後の試合で優勝するか賞金を積み重ねシード圏内でシーズンを終えることができればプロテストが免除となり、JLPGA会員となる(=プロ資格を得る)ことができます。そのための大事な終盤戦の戦いを迎えています。

画像: 賞金ランク71位からシード権獲得と初優勝を狙う高木優奈(写真は2021年のヤマハレディース 写真/姉崎正)

賞金ランク71位からシード権獲得と初優勝を狙う高木優奈(写真は2021年のヤマハレディース 写真/姉崎正)

これまでヤマハレディースで4位タイ、リゾートトラストレディスで6位タイと上位フィニッシュも経験し、賞金は1900万円弱を稼いでいますが、現在のシード権ラインは2600万円ほど。シード権確保に必要な獲得賞金は3000万円を越えることが予想されますので、残りシーズンで1500万円程度は稼きたいところです。

彼女のプレーをトーナメント会場で何度か見たことがありますが、その強みは自身得意だと語るアプローチ。リカバリー率13位という数字にもそれは表れています。サンドセーブ率も12位と高く、パーオンを逃してもしのげる技術を持っています。

となるとカギを握るのはやはりショットです。そのスウィングを見ていきましょう。

まずは画像Aのアドレスとトップです。画像A左のアドレスではオーソドックスでバランスの取れたアドレスから、肩が90度以上回る深い捻転しています。ですがトップではクラブがコンパクトな位置におさまっているので、始動から腕と体の動きが同調していることが見て取れます。

画像: 画像A オーソドックスでバランスの取れたアドレス(左)から深い捻転でコンパクトな方向性に優れたトップ(右)(写真は2021年の住友生命東海レディス)

画像A オーソドックスでバランスの取れたアドレス(左)から深い捻転でコンパクトな方向性に優れたトップ(右)(写真は2021年の住友生命東海レディス)

画像B左のダウンスウィング初期では、体幹を巻き戻すことで上半身と下半身の捻転差が大きくなり、シャフトもしっかりとしならせることができています。画像B右のインパクトでは頭がしっかりとビハインド・ザ・ボールをキープし左腕とクラブが一直線になってボールに力を伝える力強いインパクトになっていることがわかります。

画像: 画像B 体幹を巻き戻し上下の捻転差を増やししっかりとシャフトをしならせる(左)、ビハインド・ザ・ボールをキープしインパクトは力強い(右)(写真は2021年の住友生命東海レディス)

画像B 体幹を巻き戻し上下の捻転差を増やししっかりとシャフトをしならせる(左)、ビハインド・ザ・ボールをキープしインパクトは力強い(右)(写真は2021年の住友生命東海レディス)

高木選手をサポートするパッティングコーチの橋本真和コーチに話を聞くと、得意のアプローチは仲がいい男子プロの中西直人選手たちを通じて、男子プロの技を取り入れているといいます。

画像: 男子プロの技を取り入れてアプローチを得意とする(写真は2021年の住友生命東海レディス)

男子プロの技を取り入れてアプローチを得意とする(写真は2021年の住友生命東海レディス)

先週のツアー会場で原英莉花選手との練習ラウンドに注目しましたが、スウィングをじっくり見ても秘めたショット力は十分に感じられます。成績を見るとまだその力を発揮できていないようですが、持ち前の強気なプレーでショット力を発揮できればシード権確保や初優勝も手に届くはずです。

残り試合での活躍に期待したいと思います。

This article is a sponsored article by
''.