「樋口久子三菱電機レディス」の最終日、ぺ・ソンウとのプレーオフを制し渋野日向子が今季2勝目を飾った。プロゴルファー・中村修がマッチレースの展開となった最終日をレポート。

前週の予選落ちから今週の優勝と、大きくバウンスバックした渋野日向子選手。会場となった武蔵丘GCは、フェアフェイは広いもののグリーンのスピードは12.5フィートと高速で傾斜も強く、砲台グリーンのため外すとアプローチが難しくなるという難セッティング。渋野選手がトーナメント54ホール目の最終18番パー5で2オンに成功しバーディを奪うと、2打差で首位にいたぺ・ソンウ選手がまさかの3パットでボギーとしプレーオフに突入。18番で行われたプレーオフでも渋野選手は2オンに成功し劇的なイーグルを奪って制しました。

画像: ぺ・ソンウとのプレーオフを制し今季2勝目を挙げた渋野日向子(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス 写真/大澤進二)

ぺ・ソンウとのプレーオフを制し今季2勝目を挙げた渋野日向子(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス 写真/大澤進二)

3日間のスタッツを見てみると、風が強く10m/s近く吹いた初日を含めてFWキープ率95%(全体の1位)、飛距離245.1ヤード(全体の4位)、パーオン率79.6%(全体の2位)と安定感抜群のショットでバーディチャンスを量産しました。3日間で17個のバーディを奪いプレーオフではイーグルを奪取して優勝を決めました。ショットについては「歩くテンポもゆっくり目にしてスウィングのテンポもゆっくりを意識している」といいます。コンパクトなトップでも切り返しが速くならないよう意識することが、ショットの安定感につながりました。特に、最終ホールとプレーオフで見せたドライバーとフェアフェイウッドのショットは、土壇場で最高のショットを繰り出す渋野選手の底力を改めて見せつけられましたね。

画像: FWキープ率95%(全体の1位)、パーオン率79.6%(全体の2位)と安定感のあるショットで優勝につなげた(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス 写真/大澤進二)

FWキープ率95%(全体の1位)、パーオン率79.6%(全体の2位)と安定感のあるショットで優勝につなげた(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス 写真/大澤進二)

初日を現地取材した際、感じたのはショットの安定感だけでなくパッティングの安定感でした。昨年の渋野選手は、ホールインワンを達成すると予選落ちするというジンクスを覆せずに予選落ちとなりましたが、高速で傾斜のあるグリーンに対応できずパットで苦しんでいました。あれから1年、数々の経験を積み重ね、見事に難グリーンを制して優勝を手繰り寄せました。初日のラウンド終了後には暗くなってからもパッティング練習を続ける渋野選手の姿が見られました。プレーオフで決めたイーグルパットはこういった日々の積み重ねが実った瞬間だったと思います。

画像: 初日のラウンド終了後、暗くなるまでパット練習を続けた渋野日向子(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス)

初日のラウンド終了後、暗くなるまでパット練習を続けた渋野日向子(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス)

もう一つ、最終日は雨予報であったこもともありティー位置も前に出す措置が取られていました。3番、8番、9番、18番の4ホールで一つ前のティを使ったことがスコアを動かすことにつながり、18番での劇的なドラマが生まれた要因になったのではないでしょうか。

優勝会見ではバーディも量産しましたがボギーも8個叩いたことについて、アプローチもショットもまだまだだとという本人の評価でしたが、新しいスウィングで思い通りのショットが打てる回数も増えて来ているようですし、何より選手にとっては優勝することは大きな自信につながります。米女子ツアーのQT(予選会)に向けて順調に仕上がってきていると思います。今週は予選落ちのない4日間競技「TOTOジャパンクラシック」が開催されます。どんなドラマを見せてくれるのか、楽しみは続きます。

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