ホールはゴルフコースごとに千差万別だが、大きく分けると4つのタイプに分類できる。今回はそのうちのひとつ、「ケープ」タイプのレイアウトについて解説。

ゴルファーのみなさんは、池越えもしくは海越えのホールをプレーした経験があると思います。多くがある程度飛ばさないと池や海を越えられない、しかもそこにはつねに風が吹いている、どちらかといえば難ホールといえます。その理由は、1打目が池、もしくは海越えになるからで、しかもティーイングエリアに対してフェアウェイが斜めに横切っている場合が多いからです。

参考にされたもとのホールは、ロイヤルノースデボンGCの4番ホールといわれていますが、このホールには海や池がなく、フェアウェイがティーイングエリアに対して斜めに横切るかのような形状になっています。フェアウェイが斜めにくびれているように見える部分の左右には大きなバンカーがあり、行く手を阻むようになっています。このホールの戦略性を参考に、フェアウェイの手前にバンカーではなく池、もしくは海などのハザードがあるレイアウトとしたのが現在の「ケープ」とされているようです。

画像: 「ケープ」のもととなったホールがあるロイヤルノースデボンGC

「ケープ」のもととなったホールがあるロイヤルノースデボンGC

海越えで斜めに打つホールといえば、やはりサイプレスポイントCの17番ホール/393ヤード/パー4が代表的ではないでしょうか。15、16番ホールと海越えで進み、さらに17番も海越えというかなりタフな設定になっています。

さらに探してみると、1931年ウイリアム・フリンが設計したシネコックヒルズGCの5番ホール/498ヤード/パー5も「ケープ」といえます。このホールでは池や海ではなくフェアウェイが2つに分かれていて、飛距離に自信がないゴルファーは右手前のフェアウェイから攻め、飛ばし屋ならその先のフェアウェイを狙う。手前のフェアウェイとの間にはバンカーが連なりセパレートされています。グリーンに続くフェアウェイはS字になっていて、かなり特徴的なホールデザインだといえます。

アメリカゴルフの父と呼ばれているチャールズ・マクドナルドが1924年に手掛けたバミューダのミッドオーシャンGCの海越え5番ホール/433ヤード/パー4も忘れてはならない「ケープ」タイプのホールです。

もうひとコース紹介しておきます。1959年にディック・ウィルソンが設計したカナダのロイヤルモントリオールGCブルーコースの16番ホールです。433ヤード/パー4の池越えで斜めにフェアウェイを狙い、2打目も池越えになります。さらに驚きなのは、同コースの18番ホール/450ヤード/パー4のホールです。このホールの18番のティーイングエリアは17番グリーンの奥にあり、17番グリーンの上空を飛び、池を越える左ドッグレッグのホールになっています。

画像: 日本のコースならティーショットからグリーンまで池越えを迫られる

日本のコースならティーショットからグリーンまで池越えを迫られる

日本のコースを思い浮かべると、カレドニアンGCの18番ホール/545ヤード/パー5の1打目は、フェアウェイに沿ってやや斜めに伸びる大きな池越えで打ちます。斜めのフェアウェイに対してどの方向に打つかで残り距離に大きな差が生じてきます。ターゲットに対して斜めに狙い打つのはかなり難しく、視覚的にも距離感が迷わされます。程ヶ谷CCの9番ホール/448ヤード/パー4も「ケープ」タイプのデザインだといえるでしょう。

このようにレダンと同じように多くコース、多くのホールが「ケープ」スタイルを採用しています。もちろん難易度は増しますが、毎ホール単調では飽きてしまいますから、多少の変化があるほうがゴルフのゲームは面白くなる、といえますね。

画像: 【ゴルフレッスン】まっすぐで高い弾道をつくるコツは「左腕の代償運動」⁉初心者必見!スウィングの基礎づくり【狩野舞子】 youtu.be

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