国内女子ツアー2020-2021シーズンでは3勝を挙げ、賞金ランク8位でシーズンを終えた原英莉花。飛ばし屋としても知られる原のスウィングを、成田美寿々、穴井詩らのコーチを務める井上透コーチが解説!

長身から放たれるロングドライブが魅力の原英莉花選手は、体全体をダイナミックに使ったスウィングが持ち味です。

まずは下半身の動きに注目してください。切り返しで沈み込み、脚を伸ばしながらインパクトを迎えているのがわかります。これは、地面反力を使って大きなエネルギーを引き出し、その力をボールに伝えている証拠。近年注目される、最先端の技術を取り入れたスウィングと言えるでしょう。

また、原選手の場合、このタテのエネルギーに加えて、横のエネルギー=回転動作が大きいのも特徴です。インパクトを見ると、腰が目標に向くほど体を回転させているのがわかるはず。この横のエネルギーとタテのエネルギーの両立によって、大きなパワーを生み出しているのです。

さらに、原選手は、つねに体をボールの右に残し、アッパー軌道で球をとらえることで、高弾道&低スピンの球を実現し、飛距離につなげています。インパクト直後の姿は、まるでホームランバッターのよう。いかにも飛ばし屋らしいインパクトと言えるでしょう。

画像: 飛ばしたかったら、クラブのリリースを遅らせ、インパクトポイントを前に持っていくことが大切。リリースが早く、インパクトポイントが手前に来ると、球に体重が乗らないし、クラブが外から下りてスライスや引っかけになるので注意しよう

飛ばしたかったら、クラブのリリースを遅らせ、インパクトポイントを前に持っていくことが大切。リリースが早く、インパクトポイントが手前に来ると、球に体重が乗らないし、クラブが外から下りてスライスや引っかけになるので注意しよう

では、どうしたら彼女のように体全体を使って、強くボールをとらえることができるのでしょう? 秘訣は、クラブのリリースを遅らせ、インパクトポイントを前(目標寄り)に持っていくことにあります。

そのためには、原選手のように、お腹が目標に向くほど体を回転させてインパクトを迎えることが大切。そうすることではじめて、インパクトポイントが前になりホームランバッターのようなインパクトが手に入るのです。

画像: お腹を目標に向けてインパクトしたときにスライスする人、フェースが開く感覚がある人は、原選手のように、フェースを地面に向けて(フェースを閉じて)バックスウィングすると球がつかまりやすくなる

お腹を目標に向けてインパクトしたときにスライスする人、フェースが開く感覚がある人は、原選手のように、フェースを地面に向けて(フェースを閉じて)バックスウィングすると球がつかまりやすくなる

よく「ボールは体の正面でとらえろ」などと言われるのですが、そういう意識があると、クラブのリリースが早くなり、インパクトポイントが手前(右)に来てしまうので注意します。プロを見れば、みんなお腹を目標に向けてインパクトしているのがわかるはず。それこそが最大出力でボールを飛ばす秘訣なのです。

とくに、スライサーの人は、体を回してインパクトポイントを前に持っていく動きを嫌いやすいのですが、じつはその意識こそが、飛距離のロスとスライスを生むということを理解してください。

 

This article is a sponsored article by
''.